中国の公的機関にサインした書面を提出する際には「水性ペン」を使うべし

中国の公的機関にサインした書面を提出する場合、筆記用具は「油性ペン」ではなく「水性ペン」ではないと受付してくれないケースがあるのをご存知でしょうか?

中国に子会社がある等の理由で、中国の公的機関(例えば、工商局:日本でいうところの法務局に相当)に書面を提出する機会が多い場合には、ご存知の方も多いかと思います。

ただ、中国も広いもので、地域によって厳しさには温度差があり、油性ペンでサインした書面でも問題無く受理されるケースもあります。

私の所属している会社には中国子会社が多数ありますが、中国子会社のスタッフに、「水性ペン」ではないと「原則」ダメな理由を聞いてみたところ、以下の2つの説が有力なようですが、一番多かった回答は、「そういうものだから」というものでした。。。

 [水性ペンではダメな説(有力説)]
 1.「油性ペン」で書いた場合、表面を上手く削れば消せてしまうが、
   「水性ペン」で書いた場合、紙にインクが染み込むので容易に訂正出来無いことから、
   「水性ペン」に限定しているとの説

 2.中国では昔から、水性の万年筆を使う文化があり、ペンといえば「水性ペン」という
   意識があるという説

なお、「水性ペン」というと、以下のぺんてる社の「サインペン」を思い浮かべる方もいるようですが(目撃者は語る)、サインペンではなくても、「水性」と書かれたペンであれば大丈夫です。

中国子会社の定款を変更する株主決議書に、社長からサインを受領したり、役員変更に関する董事会決議書等に、役員からサインを受領する場合には、二度手間にならないよう、水性ペン持参でサインを依頼したいものですね。

[水性ペンはサインペンだけにあらず]
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「特集:9社の事例から学ぶ契約書の管理」(BLJ 2017年5月号)

遅ればせながら、ビジネスロー・ジャーナル(2017年5月号)を読み終わりました。

本号では「9社の事例から学ぶ契約書の管理」という特集が組まれておりましたが、他社の管理方法を知ることが出来て非常に参考になりました。BLJならではの特集ですね。

なお、本ブログで、2016年12月に、

近々、各種契約書の全社公開に向けて文書管理システム(クラウド版)を導入します
http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-539.html

という記事を書きましたが、実際に、今年の3月から上記システムの導入を開始しました。

上記システムの導入目的は、一定のセキュリティを確保しながら、

(1)営業担当が法務部門にいちいち問い合わせなくても、契約書を容易に
  確認出来るようにすること

(2)上記システムを活用した上で、営業担当自身が、基本契約書の締結の有無と、
  基本契約書に定めている「販売先との契約条件」、「仕入先との契約条件」に
  相違が無いかを積極的に確認するルールを設け、基本契約書の締結推進と、
  当社が単独で、販売先に対して品質保証等の隠れたリスクを負担していないか、
  確認出来る体制を作ること

にあります。

なお、「特集:9社の事例から学ぶ契約書の管理」で登場した会社の中には、契約の決裁手続もシステム化している会社がありました。一方、当社で導入しているシステムでは、あくまで、「締結済の契約書」・「契約書の審査書類」のデータ、PDFファイルの閲覧・ダウンロード機能を設けているだけで、決裁手続とは紐付いていません。当社は、まだまだ紙文化から抜け出せていない会社なので、あえて電子決裁手続の無いシステムを入れました。

上記システムを使わなくても、営業担当の日々の業務には大きな支障が無いことと、上記システムを導入したばかりということもあり、まだまだ、システムの存在・使い方、上記確認ルールを十分に社内浸透出来ていない為、eラーニング等を通じて社内周知していく予定です。

また、「特集:9社の事例から学ぶ契約書の管理」の会社の中には、日本の親会社だけでなく、海外子会社にも同様の契約管理システムを導入している会社がありました。

一方、当社では、上記文書管理システム(クラウド版)に保存されているデータは、日本の親会社の契約データ・PDFファイルだけで、海外子会社の契約書は、個々の子会社で保管されており、データベースには入れていません。

なお、当社では、海外のグループ会社を商流に介在させて、海外の取引先と取引する場合があるので、当社のグループ会社と海外の取引先との間で締結されている基本契約書等を、他のグループ会社が確認する需要があります。そんなこともあり、今後の当社の課題としては、海外子会社の担当にいちいち問い合わせしなくても、海外子会社の契約締結状況を、他のグループ会社の担当が容易に確認・把握出来るようにすることにあります。

その為には、現在、海外子会社では紙ベースでのみ保管している契約書を電子化しなければならないことや、管理スタッフがゼロの海外子会社で契約管理をどうするか等、色々とハードルがありますが、グループ会社と運用可能な方法を協議しながら、順次、対応を進めていきたいと思います。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
特許調査入門 改訂版 サーチャーが教えるJ-PlatPat (酒井 美里氏著作)

[本書を読んで参考となった箇所の概要と個人的メモ]
(1)J-Platpatには、米国、欧州、イギリス、ドイツ、フランス、スイス、WIPO、カナダ、韓国(英文)、中国(英文)の外国公報のデータベースが掲載されている。
Espacenetの方がより多くの外国公報が掲載されているものの、J-Platpatでは、「和文抄録」というおまけがついている場合がある。機械翻訳ではなく人手抄録なので重宝する。和文抄録の作成対象は、日本出願と重複関係のない特許明細。その為、対応日本出願があれば、和文抄録は無い。和文抄録の収録には1年程度のライムラグがある。

(2)法人が出願後に社名変更し、名義変更届を出したとしても、出願人検索では、公報発行時点での社名で検索しないとヒットしないので注意が必要。但し、「経過情報・番号照会」の結果ページで、名義変更後の社名が分かる。

(3)J-PlatPatには、2003年7月以降の審査書類が確認出来、2003年6月以前の審査書類の閲覧は出来無い。

(4)経過情報で、拒絶査定されたと登録されていても、その後の不服申し立ての有無についての情報登録は無いので、拒絶査定確定の見極めには注意が必要。

(5)J-PlatPatの使い方で困ったときは、21時までヘルプデスクが優しく教えてくれる。

(6)「出願人/権利者」検索は、常に「部分一致検索される」。

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(中国法)「契約法上の担保責任期間」、「製品品質法上の責任期間」の内容と相互の関係(最終章)

これまで何度か、中国法における、日本法でいうところの瑕疵担保責任について本ブログで取り上げてきましたが、(個人的に)不明確な部分が残っておりました、

今回、信頼出来る某情報筋(情報筋のディスクレーマーを考慮して、情報筋とはどこなのかは秘密です・・)からご教示頂いた結果、不明確な部分がクリアになりましたので、個人的な備忘と誰かの参考の為に、その一部について以下の通りまとめておきたいと思います。

但し、特に契約法上の担保責任と製品品質法との優劣関係に関する解釈の部分については、もしかしたら、違う見解があるかもしれません。その為、下記内容はあくまで参考として頂き、詳細は専門家にご相談下さい。契約は自己責任でお願いします。

 <(参考)以前、中国法の瑕疵担保責任について本ブログで取り上げた記事(2つ)>
 書籍:中国のビジネス実務判例から学ぶ契約書の作成と運用Q&A100
 http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-458.html

 中国法における(1)不安の抗弁権と(2)売買契約の売主の担保責任について
 http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-406.html



1.中国法の売買契約における売主の担保責任期間について

以前、上記記事でも書いた通り、中国法の売買契約における売主の担保責任は、契約法 第9章(売買契約)の第148条~第158条に定められており、売主の担保責任期間については、第157条(検査期間)、158条(約定による検査期間)に規定されています。契約法の条文は紙面に限りがありますので掲載しません。気になる方は日本語訳がネットに転がっていますのでググって下さい。

上記条文に基づき、買主は、目的物を受領後、遅滞なく検査を行い、契約で定める基準に合致しないことを、発見すべき合理的期間内に売主に通知する義務を負います。

そして、買主が合理的期間内に通知をせず、又は目的物を受領した日から起算して2年以内に売主に通知しない場合には、目的物の数量及び品質は契約の定めに合致していたものとみなされ、売主に対して責任を追及することはできなくなります。

また、以前、上記記事でも抜粋させて頂いた通り、韓晏元弁護士著作の「中国のビジネス実務判例から学ぶ契約書の作成と運用Q&A100」によれば、


中国の最高人民法院は、「合理的期間は目的物受領から2年を超えない」、「約定した検品期間が短すぎて、目的物の性質及び取引習慣により買主が当該検品期間内に全面的な検査を行うことが難しい場合、約定した検品期間は目的物の外観瑕疵に対する品質異議申立期間と認定すべきであり、裁判所が目的物の隠れた瑕疵につき異議申立の合理的期間を別途定める」との司法解釈を出しています(最高人民法院の売買契約紛争案件の審理における法律適用問題に関する解釈18条)。



とのことですので、中国法の売買契約における売主の担保責任期間については、日本法のように具体的な期間が特定されているわけではなく、「物品受領から最長2年間」とされており、契約書に具体的な期間の定めが無い場合には、「受領後2年間」を上限として、目的物の内容、慣行等を総合的に考慮して(最終的には裁判所により)決定されるようです。

上記に関連する判例がどれ位、蓄積・公開されているのか分かりませんが、裁判になってみたいと瑕疵担保期間が決まらないというのでは、紛争の長期間の原因となりますので、準拠法が中国法となる取引先との売買取引に際しては、具体的な瑕疵担保期間を約定しておきたいものですね。



2.中国法の請負契約における請負人の担保責任期間について

中国法の請負契約における請負人の担保責任は、契約法第15章(請負契約)第262条に定められておりますが、担保期間が明記されておりません。

これまで、上記期間が(個人的に)不明確になっておりましたが、今回、信頼出来る某情報筋に確認した結果、請負契約の担保責任について、契約書に明記されておらず、また、契約法第15章(請負契約)にも定めの無い事項は、契約法 第174条(規定の有無)に基づき、売買契約の関連規定が準用されるようです。その為、上記に該当するケースでは、請負人の担保責任期間は、上記1.で記載した期間と同一期間となるようです。


中国法 契約法 第174条(規定の有無)
法律がその他の有償契約に対して規定がある場合、その規定に従うべきであり、規定のない場合は売買契約の関連規定を参照するものとする。





3.製品品質法上の責任期間について

(1)品質保証法の適用範囲

製品品質法は、消費者保護を第一目的とした法律でありこともあり、主に消費者の救済方法等が定められておりますが、その一方で、製品品質法第40条では、「不具合品を販売者に販売した生産者」、「不具合を販売者に販売した者」は、自己に過失がある場合には、当該製品の販売先に対して補償責任を負担すると定められております。

となると、製品品質法は、消費者に製品が販売される前の川上にあたる、法人間の売買・請負取引にも、間接的ながら適用されると考えれば良いか、という疑問が沸くわけですが、果たしてどうなのか。

上記について、信頼出来る某情報筋によると、上記理解の通りであり、製品品質法は、あくまで消費者保護を目的とした法律でありながら、消費者向け商品の背後にある法人間の取引に関する規定も定めた法律であるとのことでした。

ということで、不具合品に起因して消費者には損害が発生しておらず、あくまで、その川上にあたる販売先の法人(販売者)のみに損害が発生している場合、製品品質法40条は適用されないようです。


中国法 製品品質法 第 40 条
販売した製品に以下に掲げる状況の一つがある場合、販売者は修理、交換、返品の責任を負わなければならず、製品を購入した消費者に損害をもたらした場合、販売者は損害を賠償しなければならない。

(1)製品が具備すべき使用機能を具備しておらず、事前の説明がないもの。
(2)製品又はその包装上で採用を明記した製品基準に合致していないもの。
(3)製品の説明、実物見本等の方式で表明した品質状況に合致していないもの。

販売者が前款規定に基づき責任を持って修理、交換、返品、損害賠償した後、生産者の責任又は販売者に製品を提供したその他の販売者(以下、製品供給者という)の責任に帰する場合、販売者は生産者、製品供給者に求償する権利を有する。
販売者が第 1 款の規定に基づき、修理、交換、返品を行わなかった又は損害を賠償しなかった場合、製品品質監督部門又は工商行政管理部門が是正を命じる。
生産者間、販売者間、生産者と販売者の間で締結した売買契約、請負契約に異なる約定がある場合、契約当事者は契約の約定に基づき執行する。





(2)製品品質法上の不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売した者の責任期間

上記(1)の通り、消費者向け商品に不具合が発見された場合、その川上にある不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売した者に責任が生じるとすれば、その責任期間はどうなるのか。

なお、製品品質法第45条によりますと、本法に基づいて消費者が直接の販売先に対して賠償請求をする場合の出訴期間は、「損害を受けたことを知ったとき、もしくは、知りうるときから、2年間」と定められております。

その為、「不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売した者の責任期間」も上記期間が適用されるのか、という疑問が沸くわけですが、果たしてどうなるのか。

下記結論に至る考え方は記載を省略しますが、消費者向け商品に不具合が発見された場合、その不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売した者の責任期間は、製品品質法第45条ではなく、民事上の権利の訴訟期限を定めた中国法 民法通則第135条が適用され、「権利の侵害を知り、又は知り得た時2年間」となるようです。

上記責任は、あくまで、「不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売した者」の責に帰すべき事由が要件となってはおりますが、不具合が発見された時期によっては、上記二者はかなりの長期間、責任を負担することになりますね((((;゚Д゚))))



(3)「契約法上の担保責任」と「製品品質法上の責任期間」の優先関係について

下記結論に至る考え方は記載を省略しますが、契約書に特別の定めが無い場合、「契約法上の担保責任」と「製品品質法上の責任期間」は優劣関係にはなく、並存関係になるようです。

その為、「不具合品の生産者、不具合品を販売者に販売者に販売した者」は、販売先に対して、特に約定の無い場合、契約法上の責任に加えて、製品品質法上の責任も負担することになります。



4.まとめ

契約審査をする際に、法律の定め(=もし目の前の契約を締結しない場合、どうなるのか)を知ることは非常に重要となる中、今回、遅ればせながら、中国法上の担保責任・品質保証責任がクリアになって良かったです。

製品の供給者(売主・請負人)の立場としては、製品品質法に基づいて、長い期間、品質保証責任を負担するリスクを排除する為、販売先(買主・委託者)とは、具体的な品質保証期間を定めた契約書を取り交すようにするようにしたいものですね。

あわよくば、「本契約に定める取引には、製品品質法は適用除外とする。」と言う明確な文言を契約書に明記したいところではありますが、上記のような露骨な表現は突っ込みを受ける原因となりますので、具体的な保証期間を合意することで(+完全合意条項を定めることで)、実質的に製品品質法の適用を排除するしかないですね。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>

・下請契約トラブル解決法(東京弁護士会親和全期会 著作)
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・ハーバード流ボス養成講座―優れたリーダーの3要素
(リンダ・A・ヒル氏著作)
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公証役場で認証を受ける場合には、対象となる書面の内容について、事前にメール等で公証役場に確認すべし。

1.公証役場で認証を受ける場合には、対象となる書面の内容について、事前にメール等で公証役場に確認すべし。

先日、久々に公証役場で某書類の認証手続を進めるべく、公証役場を訪問しましたが、書類に記載不備(先日付の書類は認証不可 等)があって出直しするはめになりました。。

認証対象となる書類や公証役場に提出する委任状等の一式を、公証役場にメールやFAXで送付すれば、訪問しなくても事前に認証の可否を確認してくれますので、次回は面倒でも、上記確認をしてから公証役場を訪問したいと思います。。

特に、役員から、実印が捺印された委任状(認証手続の委任)と印鑑証明書を受領した上で、役員の代理人として認証手続をする場合で、作成した書面に確認不足が発生した場合、役員に再度、実印等を会社に持参して頂く等の手間を与えてしまいます。

さらに、受領した委任状、印鑑証明書を悪用して、どこかのサラ金から役員名義でお金をつまんでいるのではないかと疑われるリスクもありますので、慎重に対応したいものですね・・(経験者は語る)。

2.パスポートの写しの認証
パスポートの写しに、サインや捺印しただけでは認証することは出来ず、パスポートの写しに、独自に作成した何らかの宣言書(原本証明の宣言書等)を添付して、添付した書面に対して認証をする必要がありますが、上記書面を認証する場合、パスポートの原本を持参する必要がありますので、ご留意下さい・・。

3.認証手数料の後払い
認証手数料は何気に高く、認証対象が外国語で、対象となる書類数が嵩む場合、数万円~10万円位の費用が発生しますが、公証役場によっては、その場で現金払いではなく、後日、振込み払いでも可能としているところもあるようです。お金を下ろしてから公証役場に行く必要が無いので有りがたいですね。

但し、この場合、公証役場としては手数料を踏み倒されるリスクがあるので、「強制執行認諾約款付き公正証書」を取り交してちゃんと費用を支払うことを確約させてから、後払いを認めているようです(すみません、嘘です・・。)



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>

英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎
(石原 坦氏著作、編集)


2016年11月に、本ブログで、

「英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎」(レクシスネクシス・ジャパン社)の出版記念無料セミナー・懇親会開催に関する告知

という記事を書いておきながら、遅くなりましたが、今般、上記書籍を読ませて頂きました。

[本書を読んで参考となった内容の概要と個人的メモ]
・逸失利益は、特別損害に含まれるものと解釈されることが多いが、個別事情により、通常損害に該当すると判断された米国NY州の判例あり。(Biotronik A.G. v. Conor Medsystem Ireland, Ltd. 22 N.Y. 3d 799, 988 N.Y.S. 2d 527)
 
その為、逸失利益を確実に免責したいのであれば、特別損害は免責されると定めている場合でも、特別損害の中に逸失利益は含まれているものと解釈するのではなく、「逸失利益の免責」について、契約書に明記すべし。

・約定していた損害賠償額の予定金額が、推定される損害金額を大きく超過している場合、約定金額は違約罰(Penalty)として解釈されて、当該条項自体が無効となるケースがある。

・米国特許法上、日本のような専用実施権と独占的通常実施権に相当する区別は無い為、専用実施権や独占的通常実施権と同等の効果を期待するのであれば、その内容をライセンス契約書に定める必要がある。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則
(アル ライズ氏著作、ジャック トラウト氏著作)


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メールやPDFファイル等で締結後、プリントアウトした文書は印紙税法上の課税文書なのか?(ビジネス法務 2017年2月号)

1.メールやPDFファイル等で締結後、プリントアウトした文書は課税文書なのか?

遅ればせながら、「ビジネス法務」2017年2月号の特集記事「ここが重要! 法務部の『税務』 税務の基本と法務の関り方 TMI総合法律事務書 弁護士・税理士 岩品信明氏著」の内容について、個人的な意見を書いてみたいと思います。

上記特集では、法務担当が押さえておきべき、各種税制に関する考え方について解説されており、参考になりました。

ただ、一点、個人的に疑問に思ったのが、印紙税に関する解説箇所です。該当箇所を抜粋させて頂きます。


【印紙税の主要なポイント】

(中略)

・メールなどで合意している場合や契約書がデータでのみ存在している場合には、印紙税法上の文書の作成に該当しないため非課税であるが、プリントアウトする場合には課税されることになる。



私の素人考えでは、前段の電子データで契約を締結した場合は非課税というのは正しいかと思いますが、そのメールや契約書データをプリントアウトした場合には課税される(→印紙税を貼付・消印)する必要がある、というのは、僭越ながら間違いではないか、と考えておりますが、いかがでしょうか?

2.契約書の写しは課税文書ではないのでは?

印紙税法基本通達の第19条第2項によると、


第19条(同一の内容の文書を2通以上作成した場合)
2項 写、副本、謄本等と表示された文書で次に掲げるものは、
   課税文書に該当するものとする。

(1) 契約当事者の双方又は一方の署名又は押印があるもの
   (ただし、文書の所持者のみが署名又は押印しているものを除く。)
(2) 正本等と相違ないこと、又は写し、副本、謄本等であることの
   契約当事者の証明(正本等との割印を含む。)のあるもの
   (ただし、文書の所持者のみが証明しているものを除く。)



と定められており、上記ルールの反対解釈から、仮に、課税文書であったとしても、当該契約書の写し(コピー)は、上記条件(1)か(2)に該当しなければ、課税対象外となります。

その為、「メールなどで合意している場合や契約書がデータでのみ存在している場合」、それをプリントアウトして写し(コピー)を作成したものは、印紙税の課税対象外かと思うのですが、どうなのでしょうか?

3.国税庁の照会結果によると・・

なお、国税庁HPには、各種税金の照会結果が掲載されておりますが、その中に、「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」の照会結果が下記URLに掲載されております。
https://www.nta.go.jp/fukuoka/shiraberu/bunshokaito/inshi_sonota/081024/02.htm#a03

上記照会結果の一部を抜粋させて頂きます。


~しかしながら、注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

 ただし、電子メールで送信した後に本注文請書の現物を別途持参するなどの方法により相手方に交付した場合には、課税文書の作成に該当し、現物の注文請書に印紙税が課されるものと考える。

※下線は私が追記



上記回答からしても、「メールなどで合意している場合や契約書がデータでのみ存在している場合」、それをプリントアウトして写し(コピー)を作成したものは、課税文書には該当しないのではないでしょうか?

もしかしたら、著者が書いた上記文章には、(印紙税法基本通達の第19条第2項の要件を満たす場合で、)「プリントアウトする場合には課税されることになる」、という隠れた前提条件があるのかもしれませんが・・。

そもそも、感覚的に言っても、課税文書には該当しないものを単純にプリントアウトしただけなのに、課税文書に該当してしまう、ということは、間違いではないかと思うのですが、どうなのでしょうか?

疑問を払拭する為、もう少し調査を進めてみたいと思いますが、取り急ぎ、現在の考えをまとめてみました。
私の考え方が間違っているようであれば、ご指摘下さい・・。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
中国の法律(朱勇氏編)
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