秘密保持契約書(NDA)について

今月のBusiness Law Journalでは、「秘密保持契約に潜むリスク」という特集していました。
私も日常業務で一日1、2部位は秘密保持契約書(以下、NDA)をチェックする機会がありますので、
今後の参考になりました。

その内、心に留まった個所を備忘の為に書き留めてみようと思います。

^^^(以下、本誌抜粋)^^^^

※X社を企業秘密提供側、Y社を企業秘密受領側として話が展開されています。

X社の立証責任の負担を軽減するためには、X社が「秘密と述べる」
「秘密であると定義する」といった作為を行わなくても、Y社に提供する一切の情報は、
ひとまず何でも秘密保持契約上の「秘密情報」に該当するとしておきたい。
X社の立証責任の軽減ということを踏まえると、X社の立場からは、
①企業秘密を提供する「方法」を限定しないこと、②「一切の情報」という包括文言を
使用することが必須である。

弁護士 浅見隆行氏

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

なお、取引先から提示されるNDA案をチェックしていますと、

「秘密情報が口頭で開示された場合は、かかる開示後30日以内に当該情報の内容を
書面にし、かつ、当該書面において秘密である旨を明示して提供されたもの。」

という様な文言に出くわすことが結構あります。しかし、
「昨日、口頭でお伝えしたことはNDA上の秘密情報に該当しますので」
と、契約書通りに律儀に書面で再提示している人はどれほどいるのでしょうか・・。
おそらくほとんどいないと思いますし、そもそも、この条文の存在を法務担当から
聞いて知っている営業担当はほとんどいないでしょう。

当社から秘密情報の提供はせず、単純な秘密情報の受領者となる条件としてNDAを締結する場合には、
あえてその点を指摘せずに締結していますが(笑)、先方に秘密保持義務を負わせたい場合には、
立証責任の負担の軽減を考えて、「相手方から提示された一切の情報」と定めたいところです。

また、先日、海外の取引先から提示されたNDA(英文)中の「秘密情報の定義」が
以下のように定められていました。
※相手方の書式であることを考慮して、一部変更して掲載しています。

「confidential information shall include inventions, business and technical
know-how, production methods, manufacture, marketing and also any other information.」

この「any other information」があると、何から何まで秘密情報にされてしまう可能性がありますので、

「confidential information shall include inventions, business and technical
know-how, production methods, manufacture, marketing and also any other information
labelled as confidential

と、修正して貰うことで決着しました。

しかし、上記の文言では「confidential」と明記された書面等がNDAの対象になるのは明確ですが
上記の「businessに関する情報」や、「knou-howに関する情報」って何なのかと考えますと、
非常に漠然としてよく分りませんので、うっかり違反してしまう可能性も出てくるわけです。

NDAに違反しても、秘密情報の価値の算定が難しく、情報漏洩と損害発生との因果関係の
立証が難しいので、被害を受けた方が実際に損害賠償請求をすることは難いようですが、
「あの会社の情報管理はなってない」という風評が広まり、会社の信用が失墜する可能性もありますので、
NDAを締結した以上は、秘密情報の管理をしっかり行って、うっかり漏洩に十分気をつけたいところです。


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(2010/04/21)
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