書籍:仮差押・仮処分のしくみと手続き

早速ですが、今回、詳しい事情は書けませんが、仮差押手続きについて詳しくなろうと思い
本屋で関係書籍を探してみましたが、その物ズバリの題名の本書を見つけて早速読んでみました。

本書では、仮差押・仮処分をする場合に使用する書式を使いながら、仮に自分だけでも
保全手続きを申し立てられる様に、手続きの流れやポイントを解説してくれます。
なお、一部の大企業を除き、ほとんどの会社が保全手続きをする場合は、
弁護士に委任するのが一般的だと思います。
しかし、ある程度、それぞれの手続きで使用する提出書類に関する知識を身に付けていれば、
「あー、今はこの段階にいるんだな」とか「次はこの書類を提出して完了だろうな」という
全体的な自分の立ち位置が分かりますので、より状況を把握しやすくなると思います。

さて、私が仮差押について今一番知りたかったのが、債務者が有する売掛金や銀行預金といった
債権に対する仮差押を実行する際に、その標的をどのように探せばいいのかという点です。

ちなみに、私はつい最近まで、裁判所に仮差押の申し立てた場合、裁判所が能動的に、
債務者(被申し立て者)の財産を調査して、その財産に対して仮差押をしてくれるものと
勘違いしておりましたが(笑)、実際は、申し立て者が仮差押の対象となる対象を特定して
申し立てる必要があります・・。

例えば、銀行に対する預金債権を標的にする場合は、申立人がその銀行名と支店名を
特定する必要があります。
その為、もし仮差押をされるかもしれないと事前に察知した債務者が、自社のHPに掲載されている
取引銀行ではなく、債務者の拠点とは離れた金融機関等にに新たに銀行口座を開設し、
そちらに大方の預金を移転されてしまうともうお手上げです。

なお、裁判所の力を使って債務者が有する財産の情報を開示させる「財産開示手続」もあります。
しかし、これは申し立て者があくまで債務名義を取得している場合に限定されます。
その為、裁判等を介して債務名義を取得するまでの間に、第三者に債権を移転されてしまった場合、
当該手続きで開示対象になっている財産は、財産開示期日を基準とした債務なので、
基準日以前に第三者に移転された財産は対象外になります。
また、この手続きに従わない場合の制裁は30万円の過料なので、財産を隠匿する者や
全く従わない者もいるかもしれません。

さらに、民間の調査会社・興信所が、そのHPで「債務者の債権を調査します」と謳っている所も
結構ありますが、この情報保護がうるさいご時世で、果たしてどれ程の調査能力があるのかも未知数です。

ということで、仮差押の標的となる債権は、結局、自分で見つけるしかないようですが、
有事になってから調べてるようでは手遅れの可能性もありますので、
日頃の営業活動の中で、取引先が有する債権の状況を把握するに心掛けましょう。
と、教科書的なキレイ事を言ってみても、そんなの実際は難しいわけですが・・・

最後に余談ですが、「仮差押=かりさしおさえ」と「本差押=ほんさしおさえ」は、
なにやら早口言葉のようで非常に言いにくく(私だけでしょうか・・)、
先日上司と保全手続きについて話してして何度も噛んでしまうので、
最後の方は「仮差押=かりさし」、「本差押=ほんさし」という暗黙の了解の上で
会話が成立していましたが、他の法務関係の方がどう会話しているのか気になる所です(笑)

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(2009/01/19)
降旗順一

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