今、あなたが中国行きを命じられたら 失敗事例から学ぶ中国ビジネス

私はまだ中国への出向を命じられてはいませんし、今後も出向することはないとは思いますが(笑)、
中国ビジネスの現場で起きている生の情報に触れたくて本書を読んでみました。

本書では、旧社名:松下電器(中国)有限公司に5年間、董事(日本で言う取締役)と
して勤務された著者が、中国ビジネスの現場で体験された具体的事例とその対応方法を解説してくれます。

私が所属している会社でも、年に何人か中国に出向する社員がいます。
当然、前任者との引継ぎの中で、中国ビジネスに特有な点や、出向者が注意すべき点についても
話が出ているとは思いますが、本書を一読して貰ってから出向すれば、
日本でのやり方の違いに戸惑って、思った程の成果が出ないということも少なくなるのでは、と思いました。

本書で参考になった点はたくさんありましたが、「日系企業の最大の悩みが実に債権回収なのである」
「顧客に売るのは現金だ」と著者がいうように、日本とは違い、中国ではあくまでキャッシュを
回収をしないと販売を完結した事にはならない、という著者の言葉は、中国では債権管理をすることが
いかに大事であるかを示しています。

また、中国人現地スタッフを評価するときの心構えについて参考になりそうな記述がありましたので、
備忘録の為に、書き留めておこうと思います。


^^^^^(以下、本書抜粋)^^^

評価の結果はすぐにオープンになる。新本給やボーナス(奨金)を支給したその日に、
社員同士で情報交換し、本給がいくらに上がったのか話すのである。もちろん不満があれば言ってくる。
日本人がこれにきちんと対応するには、評価基準の具体化、明確化をしておかなければならない。
特に、公平性・透明性を明確にする。

(中略)

評価から決して逃げてはいけない。とくに自分の責任を回避して「私はAを付けたかったのだけれど
○○さんがこう言って反対した」というような逃げる幹部がいたら、幹部の資格が無いと厳しく言い渡していた。
日本人は、評価の基準が抽象的であいまいなことが多い。これでは部下から不満を言われても対応ができない。
さらに自分だけ仕事をし、組織で仕事ができない。経験が不足しているのだ。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

私が所属している会社の中国子会社でも中国人スタッフ間では給与額は給料日にみんなで
情報交換しているようで(笑)、給料日に、総経理を飛び越えて本社に不満をぶつけて来る社員もいます。

当社のローカル社員の給与体系がどうなっているのか、総経理の裁量でどこまで決められるのか
私は把握していませんが、現地責任者がローカル社員の納得するような説明が出来なければ、
社員のモチベーションが落ちたり、日本以上に「転職」に対する敷居が低い中国では、
優秀な人材が流出していまうリスクも高くなります。
中国に出向する出向者には、より高いコミュニケーション能力が求められるのだなぁと感じました。

<目次>
第1章 中国の基本的理解
第2章 与信・回収・債権管理
第3章 中国でのエリア戦略―中国はヨーロッパの約二倍
第4章 中国での商談・販売活動
第5章 中国での物流管理
第6章 日常管理―問題を感じたら徹底的に
第7章 人材育成と人事管理―×中国人だからしょうがない
第8章 自己管理―自分の身は自分で守れ

今、あなたが中国行きを命じられたら―失敗事例から学ぶ中国ビジネス今、あなたが中国行きを命じられたら―失敗事例から学ぶ中国ビジネス
(2007/03)
高田 拓

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