書籍:中国を知る

私が勤務している会社には中国現地法人がいくつかある為、
中国ビジネス法務の概要位は抑えておいたほうが良いよなということで、最近、
いくつか本を読んでみましたが、今回は、中国全般についての知見を広めるべく
『中国を知る』と言う本を読んでみました。

本書の序盤の方では、過去の改革開放政策や政治体制の推移に関する記載があり、
個人的にあまり興味が無い分野だからか斜め読みをしてしまいましたが、
中盤以降から出てくるビジネス関係の箇所には「なるほど」という記述もあり、
なかなか参考になりました。

本書の中で、中国人の組織と人に対する考え方について、上手くまとめられた
箇所がありましたので以下に書き留めておこうと思います。

^^^^(以下、本書抜粋)^^^^^^^^

(3)組織よりも人
公や制度が信じられないということは、ビジネスの場面でも人にかかるウェイトが自然に高くなります。
よく日本人駐在員は何かにつけ本社にお伺いを立てますが、中国人からみればこれは信頼できない
意思決定の仕組みです。単に時間がかかる、といった問題ではありません。
なぜなら、自分が意思決定をしたのでなければ、後で別の人によって決定が覆される可能性があるからです。
いくら現地の責任者が大丈夫といっても本社がそれを判断するというなら、メッセンジャーにすぎません。
本社とは一体誰なのか、誰が一体最後に意思決定出来るのか、中国人はそこが一番気になります。

(中略)

組織で動く日本では「担当者が誰でも組織の意思決定は不変」ですが、中国ではそれはありえませんし、
そうは考えません。「人が変われば組織も変わる」、それが当たり前の考え方です。
信頼できるのは組織ではなく人なのです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

私が所属している会社の中国現地法人でも、強力なリーダーシップを持った出向者の董事長や総経理が
日本の親会社に帰任したとたんに、市況の悪化だけでは説明出来ないほど業績が悪化したり、
現地スタッフの不満が本社にもぽつぽつ入ってくるようになることがあり、中国ではトップが
変わるだけでここまで組織も変わるんだなぁと感じることが多々あります。

なお、当社では海外現地法人のトップの権限を規程で定めておりますが、親会社決裁が必要な事項は
当然あるものの、割りと大きな権限を現地に委譲している方だと思います。
しかし、いくらトップに大きな権限を委譲したとしても、現地ローカルスタッフからの信頼を
得られなければ、思っていたほどの成果が出ない訳で、それだけトップの能力が物を言う社会なのでしょう。

なお、中国人は一般的に組織に対する帰属意識が薄いと言われている一方で、
自分と血縁関係のある家族に対する帰属意識は非常に強いようです。
日本の本社で勤務中に中国人の女性と結婚して、現在、中国の現地法人で仕事をしている
日本人の同僚は、毎週末、奥さんの親戚一同が会した席で晩御飯を食べなければならない、
と嘆いていました(笑)

今後も、中国や中国人のメンタリティに関する理解を深めて、中国人現地スタッフとの
コミュニケーション(私の場合は主にメールか電話だけですが・・)が上手くいくように、
また、当社の中国ビジネスに対して少しでも貢献出来るように、これからも色々な中国本を
読み進めていきたいと思います。

<目次>
1 改革開放政策の変容
2 中国社会の変化を読み解く
3 中国の政治体制を知る
4 中国経済の諸問題を考える
5 変わらない国の仕組み
6 中国ビジネスを考える
7 中国人の考え方を知る
8 和諧社会に向けて

中国を知る―ビジネスのための新しい常識 (日経文庫)中国を知る―ビジネスのための新しい常識 (日経文庫)
(2007/03)
遊川 和郎

商品詳細を見る
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
プロフィール

hitorihoumu

Author:hitorihoumu
35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: