印紙税(第2号文書と第7号文書について)

今日は、印紙税に関する誤解が生じやすいテーマについてまとめてみたいと思います。
もし私の理解が誤っていましたらご指摘ください・・(^^;)

ご承知の通り、契約書や領収書等、印紙税法別表第1 課税物件表で定められた文書(20種類)を
作成した場合、所定の収入印紙を当該文書に貼付、消印して印紙税を納税する必要があります。

私が所属しているような専門商社の場合、契約法務担当は、取引基本契約書に印紙を貼る機会が
一番多くなりますが、問題は、今手元にある基本契約書が、第2号文書「請負に関する契約書」と
第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」のどちらに該当するのか、ということです。
特に、一般的な取引基本契約書には、売買取引だけでなく、製造委託等、請負取引についても
定められておりますので、問題を厄介にしています。

なお、第2号文書と第7号文書等、課税物件表に掲げる項目に複数該当する文書である場合は、
「印紙税法別表第1課税物件表の適用に関する通則」と「印紙税法基本通達」に従い、
最終的にどちらの文書に所属するのか決定されます。

しかし、一見すると、第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」っぽい契約書でも、
そもそも第7号文書には該当しないなんてケースがありますので注意が必要です。
第7号文書に該当するには、契約書の有効期間が3ヶ月を超えるという要件がありますが、
もう一つ重要な要件があります。それは、売買、運送、請負等に関する複数取引を
継続的に行うことを定めた契約書の中に、目的物の種類、取扱数量、単価、対価の支払方法、
債務不履行の場合の損害賠償の方法又は再販売価格のうち1以上の事項を定める、
という事です。

取引基本契約書には、上記の具体的な条件を定めないことが一般的な為、上記の通則や通達を
参照せずとも、そもそも第7号文書には該当せず、単純に第2号文書「請負に関する契約書」だけに
該当することとなり、契約金額の記載が無い場合は、200円の収入印紙を貼付すれば良いと言う
ケースが多々あります。

後者の要件を知らないために、取引基本契約書という全体的なイメージから、
第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」だと判断して、4,000円の印紙を貼付するよう
主張してくる取引先の購買担当や法務担当もいますので困ったものです。

中には、上記の説明をしても「当社は4,000円の印紙を貼付する決まりになっていますので」の
一点張りで、さらに「他の取引先にも同じお願いをしています。そんな細かい事をいうなら、
商社なんていくらでもいるんだし、取引自体をしないぞ」なんて、お決まりのセリフまで
飛び出すこともあります(当社営業マン談)。
今では時間の浪費を避ける為に、4,000円の印紙を貼るように指示があれば、素直に従うように
していますが、内心は複雑です。
物を買う方が偉い、という日本の慣習は何とかならないのでしょうか・・

ということで、少し愚痴っぽくなってしまいましたが、印紙税に関する基本的なルールについては、
国税庁が公開している「印紙税の手引」の中で解説されていますのでご参照ください。

「平成21年10月 印紙税の手引」
国税庁HP「印紙税の手引」の掲載場所


^^^^^(以下は、国税庁HP「税について調べる」から抜粋して若干編集したもの)^^^^^^

(1)第2号文書「請負に関する契約書」について

  請負とは当事者の一方(請負人)がある仕事の完成を約し、相手方(注文者)がこれに報酬を
  支払うことを約束することによって成立する契約をいいます。
  請負には建設工事のように有形的なもののほか、警備、機械保守、清掃などのように無形的な結果を
  目的とするものも含まれます。
  なお、請負に関する契約書に該当するものであっても、継続する複数の取引の基本的な取引条件を
  定めるものは、第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」に該当することがあります。

(2)第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」について

  第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」とは、特定の相手方との間において継続的に生じる
  取引の基本となる契約書のうち次の文書をいい、税率は1通につき4,000円です。

  ただし、その契約書に記載された契約期間が3ヶ月以内であり、かつ、更新の定めのないものは除かれます。
  なお、継続的取引の基本となる契約書に該当しないものであっても、その記載されている内容によって、
  例えば、運送に関する契約書(第1号の4文書)や請負に関する契約書(第2号文書)に該当することが
  ありますのでご注意ください。

  (1)売買取引基本契約書や貨物運送基本契約書、下請基本契約書などのように、営業者間において、
     売買、売買の委託、運送、運送取扱い又は請負に関する複数取引を継続的に行うため、
     その取引に共通する基本的な取引条件のうち、目的物の種類、取扱数量、単価、対価の支払方法、
     債務不履行の場合の損害賠償の方法又は再販売価格のうち1以上の事項を定める契約書
  (2)代理店契約書などのように、両当事者(営業者に限りません。)間において、売買に関する業務、
     金融機関の業務、保険募集の業務又は株式の発行若しくは名義書換の事務を継続して委託するため、
     その委託する業務又は事務の範囲又は対価の支払方法を定める契約書
  (3)その他、金融、証券・商品取引、保険に関する基本契約のうち、一定のもの
      (例)銀行取引約定書、信用取引口座約定約諾書、保険特約書など
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