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総務&法務担当の部屋     

現在、ある企業で法務担当として仕事に従事している者です。このブログは、特に法務に関する書籍や仕事を通じて感じたことを備忘録として書き留めておく為に立ち上げました。
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訴訟の進行状況は社内に定期的に周知すべし 他(BLJ 2018年11月号)

1.訴訟の進行状況は社内に定期的に周知すべし

遅ればせながら、定期購読しているビジネスロー・ジャーナル(BLJ)2018年11月号を読み終わりました。

本号では、「法務担当者が知っておくべき訴訟の傾向と対策」という特集がされていました。

上記特集の内、「各類型に共通して訴訟担当者が持つべき視点」(佐藤久文 弁護士)という記事について、心に留まった箇所を以下の通り抜粋させて頂きます。下記は法務担当者の役割の一つを解説した箇所です。


③の訴訟の進行状況の社内周知は大切である。勝訴にこだわるあまり、経営層の意向と法務担当者の意見に食い違いが生じていることも少なくない。都度報告して、社内で共通の理解と認識を形成したほうが良い。


上記はその通りですね。訴訟が始まった後、訴訟の状況は法務部門しか把握していない、という会社さんもあるかと思います。

ただ、判決が出て経営層に報告した結果、

「そんな状況になっていたなんて知らなかった」

「もっと早く報告してくれれば、訴訟の進め方について、他の弁護士に
 セカンドオピニオンを求めるなり、他にやり様があったのではないか」

「社長には定期的に報告していたようだが、俺は途中経過を聞いていないんだけど(怒)
 (by 担当営業役員)」

と経営層や関係役員から言われないように、社内に定期的にホウレンソウしたいものですね。

また、法務部門が怒られない為にという消極的な理由に加えて、一番重要な目的として、経営層が適時・適切な経営判断が出来るよう、訴訟の進行状況は社内関係者に定期的に周知すべきですね。



2.訴訟・仲裁状況報告フォーマットの活用

私が所属している会社では、訴訟の状況を社内関係者(主に経営層)に周知する為、毎月、係争案件毎に訴訟・仲裁に関する状況報告書を作成して回覧するようにしています。

そこで、私が社内の人に特定されて怒られてしまうかもしれないので、さすがに、報告書のフォーマット(エクセルファイル)をそのまま開示することは出来ませんが、上記フォーマットに記載している項目を、他社の法務担当のご参考までに列挙しておきたいと思います。当たり前のことを書いているだけなので、参考になるかは分りませんが・・。

下記の他にも、こんな項目も加えて方が良いんでないかい、という項目があればご教示頂ければと思います。


[以下、報告書の要記載項目]

(注1)正式フォーム名称は秘密です・・
(注2)一度報告書を作成してしまえば、毎月、一から作成しなくても、
    主に「対応状況」「今後のスケジュール」を変更すれば作成完了する体裁にしています。
(注3)下記フォーマットは、当方が原告の場合のフォームです。
    被告の場合のフォームは作成していません・・。
    (反訴された場合は上記フォームにその旨、記載する)

1. 作成日
2. 部門名
3. 取引先名(被告)
4. 取引先 操業状況
5. 販売商品
6. 請求原因
7. 請求金額
   (1)債権元本
   (2)請求金額
     ※遅延損害金、訴訟費用、弁護士費用等
   (3)合計
8 .貸倒引当金の計上の有無・計上額
9 .担保権
10.担当弁護士
11.弁護士報酬
12.裁判所/仲裁機関
13.稟議決裁
14.勝訴見込み・理由
15.提訴日
16.財産保全(仮差押)状況
17.判決時期(想定)
18.当社請求に対する被告側の反論
   (例:不具合を理由に未払)
19.債権回収見込み
20.対応状況
   ※提訴に関する稟議決裁時から現時点までの主要な進捗・経緯を時系列で記載
21.今後のスケジュール
   ※提訴後、強制執行や和解を経て債権回収が完了するまでのロードマップ
   (1)来月以後、6ヶ月間の予定
   (2)6ヵ月以降(3ヵ月単位)





<その他、BLJ 2018年11月号で参考になった記事>
[特集] 法務担当者が知っておくべき訴訟の傾向と対策
知的財産訴訟 商標権・著作権(桑野雄一郎 弁護士)


[参考になった内容等]
知的財産権に関する損害賠償請求時の主観的要件(故意・過失)について、
商標法や特許権等では過失を推定する規定があるが、
著作権法には上記規定が無い為、原告は故意過失も主張立証しなければならない。



<その他、BLJ 2018年11月号で参考になった記事>
中国における債権回収 第一回 契約交渉段階
(野村高志 弁護士、志賀正帥 弁護士)


[参考になった内容等]
中国法人は「企業信用情報公示システム」を介して、
会社登記法情報の登記・開示が義務付けられているが、
下記情報の開示は任意となっている為、開示していない会社あり。

また、財務諸表の提出は義務付けられていない為、
財務諸表の情報収集は以前ほど、容易では無くなっている。

[任意開示事項]
・従業員数
・資産総額
・負債総額
・対外的に供与している保証・担保
・株主資本合計
・売上高
・主要営業収入
・税引前利益
・当期純利益
・納税額合計等

<hitorihoumuメモ>
(1)「企業信用情報公示システム」の使用上の注意

  上記システムは誰でも閲覧出来ることもあり、私も企業調査等で
  利用することがありますが、上記情報が任意情報とされていることは
  初めて知りました。

  取引先が第三者に担保を提供していないかを上記システムで調べた際、
  上記システムに担保の情報開示がされていないからと言って、
  第三者への担保提供はしていない、と早合点しないようにしたいものですね。
  (私は上記早合点をしたことはありませんが・・)

(2)上記システムを活用した役員登記等の抜け盛れチェック

  各役員の登記情報が上記システムに登録されているので、
  自社の中国子会社で役員の人事異動があった際、
  上記システムを適宜、確認して、人事異動通りに
  役員変更登記手続が実施されているか
  (現地法人の手続が漏れていないか)、日本の本社・親会社でもチェックしたいものですね。

  登記が完了したら、そのエビデンスを送って欲しいと現地スタッフに依頼しても、
  忘れていることが多いので。当社だけかもしれませんが・・。

(3)中国には印鑑登録証明制度は無い



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
時代即応版 為替が動くとどうなるか
(角川 総一氏著作)

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)
ムダゼロ会議術(横田 伊佐男氏著作)

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