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総務&法務担当の部屋     

現在、ある企業で法務担当として仕事に従事している者です。このブログは、特に法務に関する書籍や仕事を通じて感じたことを備忘録として書き留めておく為に立ち上げました。
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量産後、金型を預けっぱなしにすることは下請法違法

1.金型の預けっぱなしは下請法違法

下請法上、量産終了後に、下請事業者に金型を無償で保管委託(要は預けっぱなし)にした場合、「不当な経済上の利益の提供要請」に該当して違法となります。

妥当な保管料を支払えば良いようですが、妥当な保管料をどう算定するのか、と言う問題が残ります。

また、「量産終了後」と「サービスパーツの取引開始」の解釈・境目をどう考えるのかが、これまた難しいところですね。



2.金型の取引類型

商社である当社は、下請事業者(X社)に金型の製造を委託するも、当該金型は他の製造業者(Y社)に預けて、量産品については金型の製造委託先ではないY社に委託する、というパターンもあります。

しかし、多くの場合、顧客向け量産製品の製造を下請事業者に再委託する上で必要となる金型を、当該下請事業者に製造委託し、製造された後の金型は下請事業者に貸与してそのまま製造に使用させる、というパターンがほとんどです。

さらに、上記パターンは、下記の2つのパターンに分類されます。

(1)顧客から金型の製造委託を受け、当該金型を下請事業者に再委託するパターン

  [例:商流(金型に関する注文書の流れ)]
   顧客(A社) → 当社(商社) → 下請事業者(B社)

  ①A社の当社に対する発注単価:120万円/1金型
  ②当社のB社に対する発注単価:100万円/1金型

  [例:商流(金型を使って製造された量産品に関する注文書の流れ)]
   顧客(A社) → 当社(商社) → 下請事業者(B社)

  ①A社の当社に対する発注単価:1,100円/個
  ②当社のB社に対する発注単価:1,000円/個

(2)顧客としては、金型の資産管理をしたく無いが、金型の製造費用は負担する、
  ということで、当社は顧客から金型の製造委託を受けず、以下の通り、金型を使って製造された
  製品の取引単価に、金型代金相当額を上乗せして顧客に販売するパターン


  [商流(金型に関する注文書の流れ)]
  当社(商社) → 下請事業者(B社)

  当社のB社に対する発注単価:100万円/1金型

  [商流(金型を使って製造された量産品に関する注文書の流れ)]
   顧客(A社) → 当社(商社) → 下請事業者(B社)

  ※想定量産取引総数:10,000個
   (金型代)100万円/10,000個=100円/個
   A社に対する量産品の「取引単価/個」に100円を上乗せして販売

  ①A社の当社に対する発注単価:
    1,100円(本来の販売単価)+100円(金型分)=1,200円/個
  ②当社のB社に対する発注単価:1,000円/個



3.留意点

上記ケースでいうと、顧客(A)と下請事業者(B社)が直接、金型の貸し借りをしてくれれば、間に挟まれている商社である当社として管理責任も負わなくて一番良いのですが、通常、上記ケースの場合、当社が顧客(A社)から金型の貸与を受けて、下請事業者(B社)に転貸するケースがほとんどです。

なお、上記2.(1)のケースでも、量産が終了した後、顧客(A社)に金型の回収・廃棄を申請しても、「将来、製品を発注するかもしれないから、まだ廃棄出来ない」と言って、引き取ってくれないケースも多々あります。

また、上記2.(2)のケースの場合はなおさら、顧客は、金型を自社の資産として認識していない為、量産が終了したとしても、「金型を回収・廃棄する立場にない」、とか何とか言って回収してくれないケースもあります。

そこで、上記2.(2)のケースの場合は特に、量産が開始する前に、下請事業者から金型を回収して廃棄する費用を見積もり、当該費用相当額を製品の販売単価に上乗せして顧客から回収するなり、量産終了後の回収・廃棄費用負担について事前に合意しておかないと、やむを得ず、上記費用を自社の単独負担で処理せざるを得ない事態となり得るので、留意が必要ですね。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法 単行本(田村耕太郎氏著作)

[本書で心に留まった内容等]
本書P68抜粋
「アホと戦って、たとえ表面的にでも論破し、恥をかかせすっきりしたとしても、それがかえって相手に強烈な反撃に出る動機を与え、返り討ちにあることもある。その結果、気分的にすっきりすることよりもはるかに大事な自分の目的が達成できないという事態に陥る。」

喧嘩して友情が深まるのはドラマや漫画の世界だけ

自分でコントロールできるものに力とエネルギーを集中すべき

他人の気持ちはコントロール出来ない

人生はそもそも理不尽なもの

「腐る」というのは人生の最大の無駄

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