「PL保険の求償権放棄特約」と「賠償責任制限条項」の関係に関する一考察

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

本年の個人的な抱負は色々とありますが、一言で言えば、先日、テレビで放映された映画「魔女の宅急便」にちなんで、キキ共々、

(´-`). 。 o O (落ち込む事もあるけれど、私この街が好きです。)
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と言える様、仕事に従事していこうと思います。

さて、お目出度い新年一本目の記事が、表題の

「PL保険の求償権放棄特約」と「賠償責任制限条項」の関係に関する一考察

なんて堅い話でいいのかというのはありますが、「書きたい時が書くとき」ということで書いておきたいと思います。



1.PL保険の求償権放棄特約とは?

PL保険に加入後、PL事故が発生して保険金を受領した場合で、そのPL事故の原因が第三者(例えば、部品サプライヤー)に責任がある場合、保険金を支払った保険会社は、被保険者の当該第三者に対する損害賠償権(求償権)を代位取得します。

PL保険について追加保険料を負担して「求償権放棄特約」を付けた場合、保険会社は、上記の通り取得した求償権を当該第三者に対して行使しないことになります。

2.賠償責任制限条項とは?

ご承知の通り、賠償責任制限条項とは、契約当事者の他の当事者に対する賠償責任を、所定の範囲(例えば、年間の取引金額の総額等、色々なバリエーションあり)に制限する旨を定めた条項です。

3.「賠償責任制限条項」がある場合に「PL保険の求償権放棄特約」を付けないと・・

例えば、当社とサプライヤー(A社)との基本契約書に「賠償責任制限条項」を定め、当社とA社間の取引において、A社の当社に対する賠償責任(瑕疵担保責任、PL責任、不法行為責任等、責任の種類を問わない)が発生した場合のA社の賠償限度額は、問題が発生した製品代金の総額を上限とすると定めていたとしましょう。

上記ケースで、当社がA社に製造委託して顧客に販売した部品に起因してPL事故が発生し、当社がPL保険に関する保険金を受領した場合を考えてみましょう。

上記ケースにて、当社が加入しているPL保険に「求償権放棄特約」を付けていない場合、「賠償責任制限条項」のある基本契約書は当社とA社間の二社間契約であり、保険会社は上記契約には拘束されないとして、保険会社がA社に対して求償権を行使することも想定されます。

そうなりますと、A社としては、上記基本契約書に関する取引にて、「賠償責任制限条項」に定めた賠償限度額を超える損害を負担したとして、A社が当社に対して、賠償限度額を超える部分の損害金額について負担を求めてくる場合もあります(PL保険の会社にも確認済)。

上記のように、折角、PL保険に加入していた場合でも、サプライヤーと「賠償責任制限条項」のある契約を締結していた場合、保険加入の効果が軽減してしまう場合もありますので、注意したいものですね。

(注)
ご加入のPL保険契約により、上記とは運用が異なる場合もあるかもしれません・・。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
・ビジネス契約書の見方・つくり方・結び方(横張 清威氏著作)

keiyakusyo_tukuri_convert_20180107181033.jpg



・製品開発メーカーのリスクマネジメント 失敗学からわかる部門別の留意点
 製品安全研究会 (編集)


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