(1)与信業務にも従事することになりました、(2)一筆書面には署名欄も設けるべし

最近、私の所属会社で管理部門の組織再編がありまして、私は今後とも引き続き、法務業務に従事することになりましたが、これまで従事していた「総務業務」に代えて「与信・在庫・債権管理業務」にも従事することになりました。

現在、チェックすべき契約案件の山と、複数の特殊案件対応に囲まれてクソ忙しい中、上からは、早く与信業務にも取り組んで欲しいと言われており、キャパオーバーを感じておりますが、前々から、もっと仕事の幅を広げたいと思っていましたので、新しい業務に関与することが出来ることになった今の気持ちとしては

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というところです。

契約審査担当歴も10年も経過し、そろそろ(あくまで当社内で求められている)契約審査スキルの伸びしろが少なくなってきた(ちょっと飽きてきた)ので、最近入社した契約審査担当の新人君(中途)を早く育てて、早く、「与信・在庫・債権管理業務」に重点をシフトしていきたいと思います。

なお、OJTにも限界があるかと思いますので、早速、与信について自己学習するべく、「与信管理論〔第2版〕(リスクモンスター株式会社 (編集))」を読んでみました。今後、与信関連の本を幅広く読み進めていきたいと思います。

早速ですが、本書で参考になった箇所を以下の通り抜粋してみたいと思います。


リスクが高いと判断したものについては、上記の調整方法を組み合わせ、営業部門と調整を図らなければならない。この調整をうまくできるかどうかで管理部門の担当者の真価が問われるのである。「NO」と言う担当者が優秀なのではなく、収益機会とリスクのバランスをうまく見い出せる担当者が「優秀な審査担当者」なのである。

営業部門と管理部門の協議による調整がつかない場合は、決裁者が間に入って調整を行う。それでも不調の場合は、より高次の決裁者または役員会などの合議体に判断を仰ぐことが必要となる。



1.与信管理で求められるバランス感覚とスピード感

「NO」というだけであれば誰でも出来ますが、ノーリスク・ノーリターンですから、与信管理担当にもバランス感覚が求められますね。

また、営業部門は、取引開始間近になって、新規取引先申請や、与信の増額申請をしてくるのが世の常ですから、与信管理業務にはスピードが求められます。

そんな中で、当社内で以前から良く聞こえてくる営業担当の不満としては、最近、与信管理が非常に厳格になってきて、与信が取れなくてやむなく、ビジネスが進められなかった案件が増加しているということもあります。

さらに、上記状況の下、与信管理担当が、与信管理の責任者を忖度して、営業担当に対する細かいヒアリングや、取引先に対する厳しい担保の徴求依頼をする結果、新規取引先申請書や、与信の増額申請書がなかなか、与信管理担当の手元を離れない、という状態に対して不満が寄せられています。

与信管理担当が一人で案件を抱えないで、早めに、与信管理責任者と担当営業部門のトップを巻き込んで、案件を進めるべく動けばスピードは早いのですが、一方で、まだ取引条件が生煮えの状態でトップを交えて打ち合わせをしても、トップとしては有効な判断出来ず、与信管理担当の存在意義は、ただの会議の設定係り・電車鳩になってしまいます。その為、どこの段階でトップを巻き込めばいいのか、それ時期を見極める眼力と調整能力を早く培っていきたいと思います。その前に、早く溜まっている契約書を捌かないといけないのですが・・。

2.書面の捺印欄について

与信管理以外にも、本書で参考になった箇所を以下の通り抜粋しておきたいと思います。下記は、債権譲渡通知の作成方法について解説された箇所の本書一部抜粋です。


債権譲渡通知書には、あらかじめ譲渡会社の代表取締役の氏名まで譲渡会社で記載することは望ましくない。なぜなら、単に債権譲渡通知書に譲渡会社の印鑑を押印してもらうだけでは、後日、押印した代表取締役等が「この印は代表印と違う」などと主張して債権譲渡の無効を主張することも考えられるからである。自筆の署名をもらっておけば、後日債権譲渡の無効を主張される可能性が少なくなる。



これは、債権譲渡通知書に限らず、取引先から契約書に対する捺印を受領する際にも当てはまる内容ですね。

契約交渉の過程で、

「この契約書には○○○と書いてあるけど、実際には△△△と対応・解釈します」

というような一筆を取引先から受領するケースがあるかと思います。

このようなケースの場合、代表取締役の印ではなく、先方の営業担当役員や部長クラスの人からサインや印鑑を受領せざるを得ないケースもありますが、その書面に対して予め相手方の捺印者の氏名を印字してしまうと、「営業担当役員の印」や「○○部長の印」が無いと言う理由で、個人の三文判を捺印してきたり、シャチハタを捺印されてしまった結果、後々、一筆書面の有効性に疑義が出る素地を残してしまいます。

その為、上記のような一筆書面を受領する際、後々、「この印鑑は私の印鑑ではない。御社がダイソーで買ってきて勝手に捺印したものにちがいない。無効だ!」という主張を封じるよう、さりげなく、署名も求める書式を作成・提示したいものですね。

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