契約違反があった場合の効果は契約書に明確に記載すべし。

取引先から提示された基本契約書等を確認していますと、例えば、当社が「売主」、取引先が「販売先」の契約書の場合、当社が債務不履行(納期遅延、当社が納入した製品が受入検査で不合格 等)した場合の効果が不明確な契約書に出くわすことがあります。

例えば、


(例-1)
第○条 売主は、所定の納期に納入できない事情が生じたとき、
     またはそのおそれがあるときは、ただちにその旨を
     買主に通知し、買主と事前に協議しなければならない。

[備考]
上記の通り記載があるだけで、上記協議をした場合でも、
売主が納期遅延責任が免責されるわけでは無い件が
明記されていないケース。




(例-2)
第○条 売主は、買主の受入検査の結果が不合格となった場合、
     自己の負担により補修等を行い、再度、買主の検査を
     受けるものとする。

[備考]
上記の通り記載があるだけで、再度、受入検査を受ける時点で
納期遅滞となる場合、売主の納期遅延の責任が発生するのか
どうか不明瞭なケース。



上記も含め、色々なケースがあります。

上記ケースに遭遇した場合、将来、問題となる条項に関連してトラブルになった場合は、当社の責任軽減・免責を主張する余地を残す為に、当社の契約違反の効果が不明確である点にはあえて触れずに、締結するようにしていますが(これが正解なのかどうかは分かりませんが・・)、当社が相手方の債務不履行責任を主張出来る条項については、当社が望むべき効果が明確になっているのかどうかについては、しっかりと確認・交渉して締結するようにしています。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
・タックス・ヘイブン-逃げていく税金(志賀 櫻氏著作)
タックス・ヘイブンというと、一般的には、椰子の茂るカリブの島国に所在しているというイメージがありましたが、遅ればせながら、本書で、先進諸国(ロンドン・シティや米国デラウェア州 等々)にもタックス・ヘイブンがあることが分かりました。

現在、富裕層の租税回避行為、マネロン、テロ組織の資金集めの場、金融危機の温床となるタックス・ヘイブンを退治するべく、一見すると各国が協調して取り組みをしているようではありますが、タックス・ヘイブンが自国の権益にもかかわる国(しかも先進国)もあるだけに、なかなか一枚岩で対応していくのは難しそうですね・・。


[以下、本書抜粋]
「一番悪いのは、タックス・ヘイブン退治に乗り気であると見せながら、舞台裏で自国の権益をまもろうとしている先進経済大国である。」

「タックス・ヘイブン、ないしはオフショア金融センターが世界の経済社会にもたらす害悪を分析していく過程で、タックス・ヘイブンの問題は、単に低税率の問題に止まらないことが認識されるようになってきた。タックス・ヘイブンの真の問題は、その秘密性、情報の非開示にあること明らかになったためである。」



・税金を払わない巨大企業(富岡 幸雄氏著作)
著者は、「受取配当金の益金不算入制度」に反対というスタンスであり、また、「法人税率」ではなく、実際に税金を負担した割合である「実効税負担率(著者の造語?)」で税金の負担割合を比較すべきであると主張しています。

しかし、だからといって、ホールディングカンパニーの単体の「実効税金負担率」をベースに話をするのかいかがなものかと思いました。ホールディングカンパニーは、ぶら下っている各子会社の段階で税金を負担しているので、あくまでグループ全体の「実効税負担率」で比較すべきかと思います。

ただ、受取配当金の益金不算入制度を悪用し、タックス・ヘイブン、タックスイロージョン、タックスシェルターを駆使して、税金を不当に低く抑えている大企業もあるかとは思いますので、タックス・ループホールを塞ぐ努力は今後とも必要ですね。


[以下、本書抜粋]
「私は、巨大企業の受け取り配当金は課税対象にすべきと主張しています。」

「企業グループ内の各企業が、株式を保有しあえば、各企業の利益による配当金を、グループ内の企業でほとんど税金を支払わずに内部留保することも可能となります。受取配当金の益金不算入制度については、目下の法人税改革の最大のテーマの一つになっています。」

「日本の法人税が高いと言われているのは、法人税率であって、実際の税金ではありません。実効税負担率から見れば、中には納税額がタックス・ヘイブンと変わらないほど低い大企業も、現実にはあるのです。」



・法律入門判例まんが本(5)民法の裁判100(山本 順氏 辰已法律研究所 著作)

<超個人的な備忘メモ(最近、観た映画(DVDにて)>
マネー・ショート 華麗なる大逆転(主演: クリスチャン・ベール)

上記映画は、いち早く、米国の不動産バブルの存在・異常性に気付いて、周りの反対に合いながらも、サブプライムローンを組み込んだCDO(債務担保証券)に大量の空売りを浴びせたり、CDS(クレジットデフォルトスワップ)を大量に契約して、結果として、バブルが弾けて大儲けした人達を描いた映画です。

但し、上記の通り大儲けした人が、必ずしもハッピーエンドになっているわけではないので、「華麗なる大逆転」という副題は、映画の内容を正確には表しておりません。その為、上記映画が、1980年代に公開された、エディー・マーフィー主演の「大逆転」みたいな、痛快な逆転劇を面白おかしく描いた映画と思ってこれから見ようかな、と考えていた方はご注意下さい。

後、この映画を見る前に、CDO(債務担保証券)、CDS(クレジットデフォルトスワップ)、MBS(不動産担保証券)の簡単な仕組み位は頭に入れて臨むことをオススメします。
上記理解がないと、映画の途中から、( ゚д゚)ポカーン となる人がいるかと思いますので。

なお、私の所属会社は、中国に多数の子会社を有している中、現在の中国の不動産バブルがいつ崩壊するのか心配です・・。何とかソフトランディングして欲しいものです。
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主に、週末にブログを更新する予定です。

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