書籍:ハンドブック アメリカ・ビジネス法 U.S.BUSINESS LAW HANDBOOK

先般、「ハンドブック アメリカ・ビジネス法 U.S.BUSINESS LAW HANDBOOK(吉川 達夫氏、飯田 浩司氏著作)」を読みまして、多数、参考とる箇所がありましたが、その一部を、備忘として下記にまとめておきたいと思います。

1.抵当権の対抗要件

米国では、一部の例外を除き、抵当権の設定後、日本と同様(当然のことながら、日本と全く同じ制度ではありませんが)、対抗力を具備する為、抵当物件の内容を州所定の登録所に登録(ファイナンシャル・ステートメント)する必要があるようです。但し、


当初のファイナンシング・ステートメントの登録後、事情の変更でこれを修正したり、あたらしく登録し直す必要が出てくる場合があるので注意が必要である。例えば、債務者が州外に移転した場合は、移転の日から4ヶ月以内に移転先の州で登録をしておけば完全化の効力は維持されるが、その期限内に登録しないと当初から完全化していなかったものとみなされてしまう(U.C.C.第9節9-316(a)(2), 316(b))」


とのことです。

州は一つの国みたいなものであることから、上記のような対応が必要なんでしょうね。私の所属会社が、米国の債務者(=販売先)の資産に対して抵当権を設定したことは無く、今後も当面その必要性は無いかと思いますが、上記事項は留意したいと思います。なお、たぶん制度上、出来無いことになっているのかと思いますが、抵当権を無効する為に、こっそり本社を他州に移転する(但し、カモフラージュの為にオフィスは残す)輩もいるんでしょうね。

2.PL問題発生時の経済的損失に対する責任


一見、厳格責任が原告にとって最も有利であり、製造物責任を追及する際には、訴訟原因として厳格責任だけを主張すればよいようにも思われがちであるが、実際の訴訟においては、上記の過失責任、保証責任、厳格責任など複数の訴訟原因を併記することが一般的である。過失責任が認められた方が損害賠償額の裁定が大きくなること、保証責任は、後述するように経済的損失についての損害賠償請求が認められやすく、また、出訴期間も長いことなど、それぞれに長短があるからである。

(中略)

過失責任や厳格責任に関しては、上記のうちもっぱら経済的損失のみを求める損害賠償は認められないのに対して、保証責任に関しては、もっぱら経済的損失のみを求める損害賠償も認められている。したがって、もっぱら経済的損失の損害賠償のみを求める場合は、保証責任に基づいた請求を行うことになる。なお、この場合は、直接の契約関係の要件を満たすことが必要となる。



契約関係の無い第三者(消費者)から直接、製造物責任に関する訴訟を提起された場合は別として、顧客と取引基本契約書(製造物責任条項あり)を締結していた場合で、顧客にPL事故が発生した場合、

(1)製造物責任法に基づいて当社が責任追及される場合に加えて、
(2)取引基本契約書の製造物責任条項違反に基づいて当社が責任追及される場合

が想定されるかと思いますが、PL事故が発生した場合でも経済的損失までは負担したくない場合には、その旨、契約書に明記しておきたいものですね。

3.特許権に関する日米の相違点


特許権の共有
米国法では、特約がない限り、特許権の共有者は他の共有者の承諾を得ずして自己の持分を譲渡したり、第三者に実施権を許諾できる。

(中略)

一方、侵害訴訟は、共有者全員が共同して提起する必要があり、他の共有者の同意なしに、単独で提起することはできない。


最近、ライセンス契約書の契約交渉に携わる機会が増えていますが、米国に限らず、海外の取引先との締結を検討するケースもありますので、海外の知的財産権に関する法令の内容が、日本法と同じとは限らないという前提で、調査・ドラフト・交渉を進めていきたいと思います。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
融資判断のための会計トレーニング―実践「融資力」(山田ビジネスコンサルティング編集)

<超個人的な備忘メモ(最近、観た映画(飛行機内での機内放送)>
スーサイド・スクワッド(2016年)

※本作品は、DCコミックスのアメコミ「スーサイド・スクワッド」の実写版映画のようで、
 DCコミックスの悪役がたくさん出てくる映画でした。
 予告編を見て期待していたのですが、私は、アメコミはバットマン位しか知らない
 ということもあり、「あの悪役が一堂に会してスゴイ!」という感覚は無く、
 ハーレイクイーン(マーゴット・ロビー)の
 ビジュアル・立ち振る舞い・後ろ姿以外は、正直、楽しめませんでした・・。

 今後、レンタルが開始されて、私のようなおじさんがDVDを借りてきて
 家で一人こっそり見るにはちょっと抵抗のある、
 今話題の青春映画「君の名は。」の方を機内で見ておけば良かったな・・。
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