「契約交渉先が何も言ってこないから当社の提案が受け入れられたと思っていた」はダメ。

以前、私の所属する会社が自社所有の不動産を売買する際に、当社側の実務担当として関わったことがありました。

この不動産は、土地と建物で構成されていたものの、建物は築年数が経っていて古く、買主は購入後、建物の取り壊しを予定していました。その為、売買代金について、建物価格はゼロ円として売買契約を締結することになっていました。

不動産の売買時には、1月1日現在の不動産所有者が負担することになっている不動産に係る固定資産税や都市計画税について、不動産の引渡日を境にして売主・買主間で精算する必要があり、引渡日以降に係る上記税金は買主が売主に支払う必要があります。

上記の不動産の売買では、土地と建物が売買対象となっているものの、引渡し後、建物は使用せずに取り壊し予定なので、建物部分の固定資産税・都市計画税の負担をどうするか、という問題がありました。

当時、当社側の仲介会社(大手)は、建物部分の上記税金も精算対象とすることで精算書(案)を買主側に提示しましたが、買主側から諾否の返答は無く、特に買主に確認することもなく、そのままの状態で引渡日前を迎えました。

そして、当社側の仲介会社から、「契約交渉先が何も言ってこないからこれまで大丈夫と思っていましたが、今日、買主側から『建物は当初から取り壊し予定と分かっていることだし、建物価格はゼロ円で契約する。その為、建物部分の固定資産税・都市計画税を売主が負担するのはおかしい。精算対象は、土地部分に係る税金だけにして欲しい』旨、要請を受けおります。何とか了承して頂けないでしょうか。今更ながらすみません。」との連絡を受け、結局、引渡日直前で、精算金額が変更されました。

私の確認不足もありましたが、「相手に提示したこの条件は、当社が彼らの立場であれば到底受け入れられない条件だけど、契約交渉先が何も言ってこないからこのままで大丈夫かな。」という甘い考えは、ケースバイケースではありますが、痛い目に遭うこともあるので気をつけましょうね、というお話でした。

上記は3行で済む話ではありますが、それでは記事にならないので、実体験をベースにして行数を膨らませてみました(笑)
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