特許に関する「包袋」とは?(書籍:技術法務のススメ)

鮫島 正洋弁護士著作の「技術法務のススメ―事業戦略から考える知財・契約プラクティス」という本を読んでみました。

早速ですが、本書の概要についてはアマゾンにお任せするとして、本書について、個人的に参考になった箇所を以下に書きとめておきたいと思います。

<以下、本書抜粋>
私どもは、特許問題を扱う場合には、登録原簿だけではなくて、必ず包袋を取り寄せるようにしています。「包袋」とはなじみのない言葉かもしれませんが、これは特許出願が特許されていく過程のやり取りに関する全記録であり、平たく言うと、ある特許にかかる出願人・特許庁間の交信記録のようなイメージです。包袋を調べてみると、以下のようなことが分かります。
<抜粋終了>

ということで、上記抜粋の後に、包袋に記載されている内容の解説と、また、「包袋閲覧申請の仕方」というコラムでは、2003年7月以降の包袋に関しては、特許電子図書間(IPDL)の「審査書類情報照会」から閲覧可能であり、それ以前のものについては、登録原簿と同様、インターネット出願ソフトからオンライン申請が可能な旨、解説されておりました。

これまで、特許出願の「経過情報」についてはIPDLで何度か閲覧したことはありましたが、特許実務に疎いこともあり、「包袋」の存在は知りませんでした。

なお、特許電子図書間(IPDL)は、2015年3月20日付でサービスを停止しており、同日付で特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)というサービスに移行していますが、このサービスにおいても、特定の特許を検索すると、「審査書類情報照会」という画面があり、特許にもよりますが、以下のような情報が閲覧可能なようです。

WS000000.jpg


このように、特許の内容だけでなく、登録査定される過程まで丸裸されてしまうんですね。

「審査書類情報照会」の機能を、今後、私が業務で使うことは、今のところ想定されませんが、この機能の存在について頭の片隅に入れておきたいと思います。

上記抜粋箇所の他は、本書について、以下の2点が参考というか、個人的に心に留まりました。

1.技術指導という目に見えない役務提供に関する契約書を作成する場合には、「技術指導」の定義と、いつの時点で「技術指導」の履行が完了したことになるのかを明確にする必要がある、ということを再確認させられたこと(過去に苦い経験あり・・)

2.秘密保持契約や、技術資料の提供に関する契約書を締結して情報を授受する場合は、「出来れば」、該当する情報を授受する都度、その情報のリスト(書類名、授受した日・人等)を作成した方が良いということ。
これをやらないと、後々、裁判や仲裁で、いつの時点で情報を授受したのかについて、当事者間で意見の相違が発生することがある、ということを再確認させられたこと(過去に苦い経験あり・・)

<目次>
第1章 技術法務のススメ―この本で何を伝えたいのか世の中に技術法務
     という概念が必要であること
     (マーケットは常に歪んでいる…;技術法務のススメ ほか)
第2章 知財戦略を実現する
     (知財戦略セオリ編;知財マネジメントプラクティス編)
第3章 勝つ!リーガル・プラクティス
     (実践的契約書の起案法;特許ライセンス契約 ほか)
第4章 技術法務の真髄
     (社内の知財マネジメント体制を整備した例;知財の分析・
     コンサルティング例 ほか)

技術法務のススメ―事業戦略から考える知財・契約プラクティス技術法務のススメ―事業戦略から考える知財・契約プラクティス
(2014/07/01)
鮫島 正洋

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