書籍:「アジア国際商事仲裁の実務」、「日本企業のディスカバリ対策」

今般、年末年始休暇の個人的な課題図書としていた、栗田 哲郎氏編著作「アジア国際商事仲裁の実務」と、BLJに良く出てくるUBIC社 代表取締役社長の守本氏著作「日本企業のディスカバリ対策 世界と対等に戦うためのeディスカバリの正しい手順」という本を読み終わりましたので、その備忘メモを書き留めておきたいと思います。

「アジア国際商事仲裁の実務」と言う本については、さらっと流し読みしただけですが、本書末尾の資料のページには、アジア各国の主要な仲裁機関の手続・規則・仲裁費用の比較表、裁判制度の比較表(=アジア各国における、日本の裁判判決の承認・執行状況の記載もあり)、仲裁制度(仲裁法)の比較表、仲裁規則の英文・日文が併記されている等、類書には無い、貴重な情報が記載されていました。

今回は図書館で借りて読みましたが、本書は近々購入して電子化した上で、随時辞書として参照していきたいと思います。

次に、「日本企業のディスカバリ対策 世界と対等に戦うためのeディスカバリの正しい手順」と言う本について、まずは、著者が本書を出版した目的が書かれた部分を以下の通り抜粋したいと思います。

<以下、本書抜粋>
なぜ、このような詳細な情報を書籍にまとめることにしたのか。その理由はたった一つだ。日本企業、ひいてはアジア企業の本社の法務部の方々に「正しい判断」をしていただきたいという気持ちからだ。

どんなに優れた判断力を持つ人も、前提となる情報や知識が誤っていればその判断は狂う。そして、私が思うに、国内の多くの「ディスカバリに携わる人々」はまだまだディスカバリに関して多くの部分で誤解している。だからこそ、本書で改めてディスカバリに関する知識を整理していただきたい。
<抜粋終了>

上記の問題意識はまさにその通りかと思います。

私の所属会社(=一応、一部上場企業の中堅会社です)も含めて、ディスカバリ対策が不十分という企業が大多数かと思いますし、そもそも、ディスカバリ制度のある米国等における訴訟リスクを、(法務担当がいる会社であれば)法務担当だけは何となく認識しているものの、会社として認識すらしていないところも大多数かと思いますので、本書を読んで、ディスカバリ対策の重要性について意識を持つ方が増えるといのは良いことだと思います。

ただ、本書を書いているのが、ディスカバリ支援企業であるUBIC社ということで、本書を読む際には、その辺を割り引いて読む必要があります。

本書の書いてあることをまとめますと

・米国で訴訟対応するには莫大な金が掛かる。
・訴訟対応で最も金が掛かるのが弁護士費用とディスカバリ対応費用である。
・ディスカバリの成否が訴訟に大きく影響するので、
 ディスカバリ支援企業の選定は非常に重要であり、代理人弁護士任せではダメ。
・日本語に対応していないディスカバリ支援企業を使うと、翻訳費用等の
 余計な金が掛かる。

という内容であり、上記内容が、大きな文字と広い行間を使って繰り返し呼べられています。

本書の出版がUBIC社の宣伝になることを考えますと、内容の密度からいっても、本書の定価が9,800円というのは非常に高いかと思いますが、出版社の事情によるものでしょうか。。

上記箇条書きの内容について既に認識されている方は、本書を読む必要は無いかと思いますが、本書に興味のある方は、本書は図書館で借りて読むか、アマゾンのマケプレで購入して読まれることをお勧めします。

アジア国際商事仲裁の実務 International Commercial Arbitration in ASIAアジア国際商事仲裁の実務 International Commercial Arbitration in ASIA
(2014/06/20)
栗田 哲郎、吉田 武史 他

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日本企業のディスカバリ対策 世界と対等に戦うためのeディスカバリの正しい手順 ~カルテル・PL訴訟・特許訴訟・米国民事訴訟・国際訴訟~日本企業のディスカバリ対策 世界と対等に戦うためのeディスカバリの正しい手順 ~カルテル・PL訴訟・特許訴訟・米国民事訴訟・国際訴訟~
(2013/11/30)
守本 正宏

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