グループ会社に対する契約審査支援(BLJ 2014年10月号)

遅ればせながら、ビジネスロー・ジャーナル2014年10月号を読み終わりました。

2014年10月号では、「グループ会社のリーガルリスク管理」という特集が組まれておりまして、私の所属している会社は国内外に多数の子会社を持っていることもあり、参考になりました。

早速ですが、個人的に心に留まった箇所を以下に抜粋させて頂きたいと思います。

以下は、「総合商社において、法務部長、代表取締役常務執行役員、監査役等を歴任し、現在はメーカーの社外取締役を務める」東京丸の内法律事務所 安江弁護士のインタビュー記事の抜粋箇所です。


<以下、本誌抜粋>
-契約書の審査など、法務部門の業務において気をつけるべきことはありますか。

グループ会社の契約書審査やリスク管理は、そのグループ会社の人材レベルによっては、不測の問題の発生を招きかけないおそれがあるだけに、単体以上に法務部門あるいはリスクマネジメント担当部門が神経を使って対応しなければなりません。法務部門など親会社の管理部隊は、グループ会社からの相談を待つのではなく、積極的に問題発掘の努力をすることが望まれます。
<抜粋終わり>


グループ会社の契約書の審査については、本ブログにて、2013年10月29日付の「契約実務に関する自社の子会社に対するサポートのあり方について」という記事にて、私は以下の通り個人的な課題を記載しておりました。


<以前の本ブログの記事抜粋
今後の私のテーマとしては、基本契約書の審査業務においてハブ法務となるべく、まずは、自社の海外現地法人の契約実務状況を把握する為のアンケート調査とヒアリングを実施していきたいと思います。

また、親会社と子会社の契約書審査方針にズレがあるのも問題ですので、現在、私が所属している会社(親会社:単体)にて「自社:売主」「自社:買主」の両方の審査方針を作成し、それを海外現法仕様にカスタマイズして、各現地法人に展開していきたいと思います。

なお、当社の現地法人には、法務専任担当はおらず、契約審査は弁護士事務所に委託しているところや、現地の責任者が自身で審査・判断しているところ等、色々あるので、審査方針の展開時には、効果的に展開出来るよう、各現地法人の状況に配慮していきたいと思います。
<抜粋終わり>


上記抜粋の通り、親会社と子会社の契約書の審査方法を統一するべく、また、子会社の契約書締結に関するルールを明確にするべく、全ての子会社にアンケート・ヒアリングの上で、子会社に適用する「契約書締結に関するガイドライン(正式名称は違いますが)」を今期上期に策定しました。

ちなみに、ガイドラインの内容を大まかに言いますと、


<ガイドラインの概要>
・取引先と基本契約書等を締結する場合には、必ず内容を確認し、
 「必要に応じて」、子会社の顧問弁護士や親会社の法務部門(=私の所属部門)に
 相談の上で、妥当な内容となるよう交渉して締結する。
・契約交渉をした場合は、交渉履歴を書面に残す。
・契約書原本は、紛失防止の為、各担当者がそれぞれ保管するのではなく、
 子会社の管理部門が一元管理する。契約書一覧を作成する等して、
 必要な時に直ぐに取り出せるようにする。
・基本契約書等の一般条項に関するチェックポイントを、「当社に不利な条文」と
 「修正案」を例示しながら解説。

というものです。


上記ガイドラインを配布後の結果としては、親会社の法務部門(=私の所属部門)には「必要に応じて」相談すること、というルールにしていたものの、私の所属部門に対する契約審査依頼が急増する、という結果となりますた・・。子会社の契約書に対する意識が向上して良かったものの、今、嬉しい悲鳴を上げております・・。

なお、私の所属会社では、サプライヤーと新規に取引を開始する場合には、原則、基本契約書を締結すること、というルールがありまして、同じルールを子会社の「契約書締結に関するガイドライン」にも入れようかと思いました。

が、しかし、


1. 子会社が新規サプライヤーに対して積極的に基本契約書の締結の打診を始める
       ↓
2. サプライヤーから修正依頼を受ける数が急増する
       ↓
3. (ガイドラインの通り?)親会社の法務部門(=私の所属部門)に対して、
  サプライヤーからの修正依頼に対する回答方法の相談が急増する
       ↓
4. 私の所属部門がキャパオーバーとなる


という図式が見えましたので、上記ルールはとりあえず、ガイドラインには入れなかったのですが、この判断は正解でしたね(笑)

今年当社に入社した法務担当の後輩が、私のチェック無しでも、契約審査を一人で完結出来るまでに成長するであろう半年後位に、「サプライヤーと新規に取引を開始する場合には、原則、基本契約書を締結すること」、というルールをガイドラインに追記するよう改訂したいと思います。

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2014年 10月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2014年 10月号 [雑誌]
(2014/08/21)
不明

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