補償は修理、交換、返金しか受け付けてくれない・・orz (BLJ 2014年4月号)

昨日、ビジネスロー・ジャーナル 2014年4月号の記事を取り上げさせて頂きましたが、もう一点、書きとめておきたいことがありましたので、以下にまとめたいと思います。

2014年4月号では、「実務において一般条項はどのように役立っているか(後編)」という特集にて、「支払い、完全合意、通知、責任限定」をテーマに、ファシリテーターを竹井大輔氏(外資系メーカー法務マネージャー ニューヨーク州弁護士)として、法務担当者 3名による座談会の模様が掲載されていました。

その中で個人的に心に留まったのが、「責任限定」の箇所です。ファシリテーターである竹井氏が所属される会社の雛形約款では、自社の補償内容を「修理、交換、返金」に限定しているようですが、この限定方法については、個人的にいつも悩まされています。

私の所属会社が属している某業界では、主に外資系の部品・材料メーカーから提示される雛形契約書、もしくは当社雛形契約書に対する要望事項に、「補償内容は修理、交換、返金のみ」という条件が盛り込まれているケースが多いような気がします。

部品・材料メーカーの言い分としては、「例えば、部品メーカーである当社が納入した1個100円の小さな部品が、最終的に1台数百万円の完成品に組み込まれて、後々、納入部品に不具合が発見されたからといって、数百万円、数千万円の補償を求められたら、商売上がったりだよ。だから、補償方法は修理、交換、返金のみ、という条件は譲れないね。」というものですが、部品メーカーの言い分も一理ありますね。

しかし、一方、当社の顧客は、当社が納入した部品に不具合が発見された場合には、修理、交換対応するのはもちろん、顧客に発生した損害もサプライヤーである当社が負担するのは当然と考えておりますので、私のような商社の法務担当は、上記の間に挟まれて頭を悩ますわけです。

顧客の中には、「補償方法は修理、交換、返金のみ」という材料メーカーの条件は受け入れられないので、そんなウルサイことを言わい、そこそこ会社規模の大きい(補償能力のある)当社を間に入れて、何かあったら当社に保証責任を取らせよう、というみえみえな意図をもって、当社を商流にかませようとしてくる場合がありますが、嫌らしいですね。当社はサプライヤーの品質保証責任を肩代わりするリスクを負担するほど、粗利は貰えていないんですが、と顧客に言ってやりたいところですが、そうもいきませんし・・。

さて、気をつけたいのが、商社にはよくある「口座貸し」時の取引です。顧客から、小口の口座を増やしたくないから、という理由で、顧客が当社を介してサプライヤーと取引をしたい、という要望を受けた際に、顧客から

「今回は、単なる口座貸しで、御社にはただ伝票上、商流に入ってくれるだけでいいからさ。万一、不具合等の問題が発生した場合には、当社とサプライヤーで直接解決して、御社には迷惑を掛けないようにするからさ。」

というような甘いことを言われて、取引をスタートするケースがあります。

特に大手の顧客は、資材の担当者ベースでは口頭で、「御社には迷惑を掛けない」的なコメントを提示してくるものの、いざ、当社から、「当社の品質保証責任、継続的な供給責任を免責にする」というような覚書を締結したい、覚書の締結が難しいのであれば、メールでも良いので、上記のような趣旨のメールを提示して欲しい、と顧客に伝えた場合、「社内規定上、明確な回答は出来ないんですよね~」と言われて、保証責任がうやむやなまま、取引がスタートするケースが多々あります。

上記のような場合には、次善の策として、顧客からのコメントを議事録に落として契約書として保管していますが、どの程度の効果があるのかは未知数です・・。

一方、当社と上記のようなサプライヤーとの間で口座が無い場合には、「口座貸し」とはいえ、新規口座開設ということで、サプライヤーから提示された基本契約書を締結せざるを得ない状況もあるわけで、このような契約書に、「補償内容は修理、交換、返金のみ」という条件が盛り込まれているケースがあります。

サプライヤーの中には、「口座貸し」取引とはいえ、社内規定上、基本契約が締結されるまではPOは受け付けない、という強硬なサプライヤーもいます。上記のような場合、当社の営業担当者には、「納期も迫っているし、今回は口座貸しで当社に品質保証責任等は無いんだから、契約書は形式的なものなんだし、そんなに契約交渉しなくても良いのでは?」という甘い認識の者がおり、問題を厄介にしています。

「口座貸し」であっても、顧客から明確な「当社免責」という回答を得られていないわけですし、また、上記サプライヤーとは、「口座貸し」取引とは別件の取引を、基本契約書に基づいて取引をする可能性もあるわけで、安易に「原文通りでもおk」と考えるのではなく、サプライヤーの補償責任を少しでも広範囲に出来るよう、交渉していきたいと思います。

P.S.
以上、まとまりの無い内容ですが、とりあえず書き留めておきました・・。
まとまりの無い内容という認識しているのであれば、まとまりのある内容となるように推敲すれば~、という厳しいお言葉がどこからか聞こえてきますが、朝から長文を書いていたら何か疲れてきたので(人生に疲れたわけではありませんが)、ここで筆をおきたいと思います・・。

フィリピン出張中のマニラの某ホテルにて。

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(2014/02/21)
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