弁護士・依頼者間の秘匿特権の要件(法的助言を受ける目的でのコミュニケーションとは)

遅ればせながら、「ビジネス法務」3月号を読み終わりまして、本誌の中で特集されていた「海外案件のスピード&効率アップ術」の内、髙取芳宏弁護士が書かれた「訴訟弁護士の目から見た国際契約書のトラブルポイント」に、心に留まった箇所がありましたので、その箇所を以下に抜粋したいと思います。下記部分は、「弁護士依頼者秘匿特権の活用法」について書かれていた秘匿特権を享受する上での留意点の一部抜粋です。


<以下、抜粋>
例えば、国際的なM&A契約の締結をめぐって交渉をしている段階で、買収の対象となるべき特許権等の知的財産の有効性等について弁護士からあらかじめ取得していた意見書などを、何の限定もせずに、交渉の相手方に送ってしまうとどうなるか。本来秘匿特権がかかっており、将来ディスカバリーの対象からはずれるべき意見書について、交渉の相手方に送ってしまえば、その開示により秘匿特権が放棄されたとみなされてしまう。したがって、仮にこのM&A契約の当事者とは別の第三者から、後日、当該知的財産の侵害等をめぐって訴訟が提起されたような場合に、本来弁護士とのコミュニケーションとして秘匿特権がかかるはずだった意見書の内容が、その第三者の手元に渡ってしまうことになりかねない。
<抜粋終わり>


なお、西村あさひ法律事務所が配布している「クロスボーダーニュース」の2009 年10月号に、「米国における弁護士・依頼者間の秘匿特権」が取り上げられておりますが、上記資料に、秘匿特権を享受する為の要件が記載されていますので、その部分を以下に抜粋させて頂きたいと思います。


<以下、抜粋>

(1)依頼者と資格のある弁護士との間のコミュニケーションであること
(2)法的助言を受ける目的でのコミュニケーションであること
(3)コミュニケーションが秘密にされると信頼してなされたものであること
(4)犯罪を行う目的でされたコミュニケーションでないこと
(5)特権を明示又は黙示に放棄していないこと
<抜粋終わり>


私がビジネス法務の上記抜粋箇所にて参考になったのは、上記抜粋箇所の要旨(秘匿特権に関する留意点)だけでなく、秘匿特権を享受する為の要件についてです。

これまで、上記要件の内、「法的助言を受ける目的でのコミュニケーション」とは、「今、直面している訴訟の対応方法等に関して法的助言を受ける目的でのコミュニケーション」に限定される、となんとなく理解しておりましたが、「今、直面している訴訟に関わらず、過去に弁護士と取り交わした、法的助言を受ける目的でのコミュニケーション(意見書等)」も含まれる、という点は理解不足でした・・ orz

秘匿特権については、「BLJ」や「ビジネス法務」で目にする位で、非常にざっくりとした理解しか出来ておりませんのでしたので、これを機に、専門書を手にとって深く勉強を進めてみたいと思います。

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