書籍:取引基本契約書の有利な交わし方

取引基本契約書について

今回、ブログを立ち上げたのを機に、以前、読んで本棚にしまってある本を
改めて読み返すことにしました。
今日は『取引基本契約書の有利な交わし方―売主が買主に勝つための交渉ガイド』です。

本書は現職に着いた当初に読んだ本なのですが、
契約書審査をする者の中ではバイブル的な本である、滝川 宜信さん著作の
『取引基本契約書の作成と審査の実務』の簡易版というような内容です。
契約審査について平易な言葉で解説されていますので、
契約審査の仕事を始めてまもない人には、非常に有益な本であると思います。

取引基本契約書の作成と審査の実務取引基本契約書の作成と審査の実務
(2007/11)
滝川 宜信

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この本で参考になったのが、当社だけが義務を負わなくてはならない旨、規定されていることの多い、
「秘密保持」「契約解除」「期限の利益の喪失」「反社会的勢力の排除」といった条項に対して、
両者対等の内容に修正する交渉をする上で使用するキーワード、「当事者公平」です。

例えば、最近、規定されることが増えてきた「反社会的勢力の排除」条項で、
当社だけが、反社会的勢力(暴力団等)と関係があった際に、相手方(基本契約書の提示して
きた方)が契約を解除できる内容を、両者対等に修正したいとき、
単純に「御社も反社会的勢力と関係がある可能性があるので~」という感じで
交渉を進めると、確実に相手方の反発を受けることになると思います。

そこで、「当事者公平の観点から、変更して欲しい」と、他の条項の修正依頼と
合わせてさらっと相手に提示すれば、上記と同じことを伝えているにも関わらず、
相手側の反発心は若干少なくなるはずです。
(もちろん、それでも修正に応じてくれない取引先も多々ありますが・・・)

そういえば、基本契約書を既に締結している取引先(主に売主)から、
雛形契約書を改訂したので、改訂版で締結し直したい、という申し出を
受けることがたまにあります。
改訂版契約書の内容を確認する前の心理としては、上記の不平等条項について、
「この改訂で対等の内容になってれば、余計な交渉をせずにすんなり締結できるのになぁ」
というものですが、だいたい、会社法の施行に伴い「商法上の整理」という文言を削除しました、
というような軽微な変更で、当初期待していたような修正をしてくる取引先はほとんどありません。

おそらく、他社からも修正の要望の多いだろう不平等条項を対等の内容に修正することで、
改訂を担当している法務担当者が、自分の契約審査の仕事が無くなることを危惧して、
若干の不平等条項を残しているのではないか、という推測すらしたくなります・・・

取引基本契約書の有利な交わし方―売主が買主に勝つための交渉ガイド取引基本契約書の有利な交わし方―売主が買主に勝つための交渉ガイド
(2006/04)
河合 正二

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