「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

今般は、鈴木 博毅氏著作の「『超』入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ」という本を読んでみました。

本書は、大東亜戦争において、なぜ日本が負けたのかを、国力や物量の差ではなく、作戦や組織のあり方という視点から解説した「失敗の本質」という書籍(1991年出版)を、昨今の事例を用いながら噛み砕いて解説した本です。

原作の「失敗の本質」が52万部のベストセラーになったこともあり、その「失敗の本質」を解説した本書については色々と賛否両論あるようですが、個人的には、「失敗の本質」をこれまで読んだことが無かったこともあり、素直に面白く読めました。その内、原作も読んでみようと思います。

本書で付箋紙を貼付した箇所は多数ありますが、個人的に心に留まった個所を以下に書き留めておきたいと思います。

<以下、本書P72~73の一部抜粋>

ゲームのルールを変えた者だけが勝つ
練磨の文化を持つ日本と日本人の美点
「失敗の本質」で描かれている日本軍には、ある種独特の精強さを放つ要素があります。それは、「超人的な猛訓練・練磨」で要請された技能です。

(中略)

日本人は「練磨」の文化と精神を持ち、独自の行動様式から、特定の分野で素晴らしい強みを発揮できる民族であると感じます。

「大きなブレーク・スルーを生み出すことよりも、一つのアイデアの洗練に適している。製品ライフサイクルの成長後期以後で日本企業が強みを発揮するのは、このためである。家電製品、自動車、半導体などの分野における日本企業の強さはこれに由来する(『失敗の本質』/3章より)」

<以上、抜粋終わり>

<以下、本書P118の一部抜粋>

ここで、先に紹介した「イノベーション創造の三ステップ」を再度思い出してください。
ステップ(1)戦場の勝敗を支配している「既存の指標」を発見する。
ステップ(2)敵が使いこなしている指標を「無効化」する。
ステップ(3)支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う。

<以上、抜粋終わり>

著者は、上記抜粋部分にて、日本が大東亜戦争で使用した戦闘機「零戦」を取り上げ、日本は、「零銭」の旋回性能の良さとパイロットの習熟度の高さにより、大東亜戦争の序盤では対空戦においてアメリカに優位に立っていたものの、後に、米国が、単機戦闘での勝負ではなく、機数の多さで勝負する「指標」を新たに取り入れたこと、また、レーダ―探知能力という新しい「指標」を重視して向上させることで、日本軍の対空戦闘力を無力化させたこと、一方、日本軍は、旧来の「旋回能力」という「指標」から脱却出来ず、新しい「指標」の重要性にも気付かなかったことから、徐々に日本軍の対空戦闘力は、米国のそれよりも劣後するようになったと解説します。

日本人は、モノマネ、カイゼン、勤勉を得意・美徳とするのは自他共に認めることではあり、この三要素が、日本の高度経済成長を支えた要因でもあると広く言われています。

しかし、例えば、昨今の家電製品業界においては、製造メーカー側は、カイゼン一本槍となり、単なる高機能化を追い求めた結果、「そんなに高機能・高級志向ではなくてもいいから、そこそこ安くてシンプルでデザインが良いものが欲しい」という大多数の消費者の思考との間に、ズレが生じているケースが多々あるかと思います。

その代表例が、3Dテレビの失敗にも見られますし、最近出てきた4Kテレビも、おそらく3Dテレビの二の舞で終わるでしょう。そろそろ、日本から新しい「指標」を発信していかないと、東南アジア諸国等の新興国に追い越されて、ジリ貧になっていきそうですね。

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
(2012/04/06)
鈴木 博毅

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