TO:通りすがりの方、はっしーさん(所有権留保について2012年10月19日)

通りすがりの方
はっしーさん

2012年10月19日付の「所有権留保について」という記事について、
コメントを頂きありがとうございました。
コメント欄で返答させて頂こうかとも思いましたが、長くなりそうでしたので、
本記事にて返答に代えさせて頂きます。


(1)「製品の所有権は製品の納入時に代金の決裁時に売主から買主に移転する。
   但し、上記は、所有権の移転前に、買主が買主の顧客に当該製品を
   販売することを妨げるものではない。


   ※買主:当社、売主:取引先


今回、取引先から提示された上記の所有権留保条項案(1)について
私が感じた懸念は、当社が取引先(A社)から所有権留保条件付で製品を購入し、
在庫として保有している時に、当社の信用状態が一時的に悪化し(しかし、
法的倒産までは至らず、客観的には危ないとも何とも言えない状態)、
当社の支払い能力に不安を感じたA社が、所有権に基づいて、当該製品の
引き揚げを主張してくるケースの発生です。

この場合、A社は契約解除をすることまではせず、とりあえず、信用状態の悪化を
理由に、一旦、製品を引き揚げることを意図している場合を想定しています。

当社は、当社の信用状態の悪化を否定して引き渡しを拒めば、
A社としても、所有権という正当な権利を持ってしても、窃盗罪や住居侵入罪に
問われるリスクがある為に、無理に製品を引き揚げることはできず、また、
裁判を起こしてまで引き揚げしてやろうという気概と時間的余裕のある者は
少ないかと思うので、上記ケースを心配する必要はないのかもしれません。

ただ、一応、当社が上記のようなケースに遭遇するリスクを手当てする為、
2012年10月19日付の「所有権留保について」という記事で記載の通り、
以下のような修正案(2)を考えました。


(2)1.製品の所有権は製品の納入時に代金の決裁時に売主から買主に移転する。
   2.買主が、第○条(契約解除)の各号の一に該当した場合、売主は、売主に
     所有権が留保された製品を直ちに買主から引き揚げることが出来るものとし、
     買主はこれに意義なく同意する。
   3.買主は、自己が第○条(契約解除)の各号の一に該当していない間、
     売主に所有権が留保された製品を、第三者に販売することが出来、
     売主は、前項に定める権利を行使出来ない。


※買主:当社、売主:取引先


上記の修正案(2)であれば、当社が第○条(契約解除)の各号の一に定める
具体的事項に該当していない限り、当社は引き揚げを正当に拒めるので良いのかと。

ただ、上記(2)を自分で作っておきながら何ですが、個人的に分からないのが、
当社が、取引先(A社)から所有権留保条件付で製品を購入し、当社の顧客(B社)に
転売するケースで、当該売買契約書の表明・保証条項で、当社は上記製品について
完全なる所有権を有していることをB社に保証する必要がある場合。

もしくは、上記のような条項がなくても、当社が、代金決済までA社に所有権が
留保されていることをB社にダマテンで転売するのは忍びない、ということで、
「所有権がA社に留保されているものの、顧客(B社を含む)に製品を転売することは
A社から了承を得ているから大丈夫」といことをB社に伝えていた場合、
B社の即時取得が成立するのか(個人的には)不明瞭である、という点です。

要は、当社は全くの無権利者ではないものの、停止条件付で所有権を保有している
条件付権利者(?)であることをB社が知っていることが、民法第192条
(即時取得)の「善意」に該当するのか。

上記修正案(2)では、上記の点は解決されてません。

上記の観点から、通りすがりの方からご提示頂いた下記代替案を考えますと、


「製品の所有権は、代金が適切に支払われることを条件として、
 製品の納入時に売主から買主に移転する。」


上記代替案でも、当社が条件付でA社から所有権の移転を受けるに過ぎないので、
もし、上記の事情を当社がB社に伝えて転売した場合、B社は即時取得を
主張出来るのか。

当社としては、顧客であるB社には迷惑は掛けられないので、問題なく、
B社に即時取得が成立した方が望ましいと言えます。

ただ、そもそも「所有権が留保されていることをダマテンでB社に転売すれば
全て解決するんじゃないか」という考えもあるかと思いますが・・。

修正案(2)の上記懸念は、私の単なる言葉遊び的、屁理屈的な杞憂なのかも
しれませんが、いずれにしても、はっしーさんのご指摘通り、修正案(2)は
矛盾と問題に満ち溢れた条項であることが分かりましたので、もっと妥当な
修正案となるよう、検討を進めていきたいと思います・・。

この度は貴重なご指摘・ご意見ありがとうございました。
今後ともご指導の程、よろしくお願い致します。
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つまり、顧客である転売先B社にウソをつかないために、このような規定を設けようとしている、ということのなのですね?
だとすると、この条項では目的は達成できないと思います。

>当社が条件付でA社から所有権の移転を受けるに過ぎないので、もし、上記の事情を当社がB社に伝えて転売した場合、B社は即時取得を主張出来るのか。

>「所有権がA社に留保されているものの、顧客(B社を含む)に製品を転売することはA社から了承を得ているから大丈夫」といことをB社に伝えていた場合、B社の即時取得が成立するのか(個人的には)不明瞭である、という点です。

上記のどちらについても、「不明瞭」ではなくて、所有権はA社に留保されていると正直に告げちゃった時点でB社は悪意であり、即時取得は成立しないですね。

だから、意味が無いんじゃないかな、と思ったのですが。

本当にB社を守りたいんだったら、御社が売主と交渉して、所有権留保を外させる(他の担保を差し出す)のが王道だと思います。

物の取引に関しては私よりもずっとプロフェッショナルなdtk's blogさんがブログでコメントされているので、是非こちらも参考にされるとよいかと。

http://dtk2.blog24.fc2.com/blog-entry-2468.html
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