書籍:プロ法律家のビジネス成功術

今般は、金森重樹氏著作の「プロ法律家のビジネス成功術」という本を読んでみました。

金森氏は、平成14年に行政書士を開業して、今では行政書士としての課税所得は2億円超、
著者がオーナーである企業グループの年商は数十億になるまでなったようです。
なお、著者は自分が成功したとは思っていないようで、書名を「ビジネス成功術」としたのは
大人の事情のようです。

なお、私見ですが、(語弊を承知で言えば)行政書士なのに、著者が書名に「プロ法律家」と
いう言葉を用いたのは、一般的には「代書屋」というイメージのある行政書士でも、
リスクを許容出来る個人的な資質があり、マーケティング力があり、また、先見の明があれば、
資格の有無に関わらず成功することが出来る、ということを強調したかったのでしょう。
著者は「中小企業診断士」の資格を持っているものの、その点はプロフィールにあえて
書いていないところからしても、上記の意図が伺えます。

本書では、著者が現在の成功を手にするまでの過程、その間の考え方を紹介したもので、
主に行政書士等の士業に従事する人向けに書かれた本ではありますが、一般的なサラリーマンの
私にも色々と得るものがありました。

さて、まずは個人的に心に留まった個所を以下に抜粋して書き留めておきたいと思います。


「何でも自分でやってしまおうというのは、経営において間違いです。
 何でもやってしまうと、いつも自分ばかりがバタバタ忙しく動きまわらなければならず、
 業務効率があがりません。そうすると、いつまでも零細企業の域から脱することはできません。
 自分の時間コストはタダではありません。自分がやれば、なんでもタダだという
 考え方は間違いですので、今すぐ捨ててください。
 そして、自分自身の適性を見極め、自分に適性が無い場合には、外注なり補助者なりに
 任せることを躊躇してはなりません。あとは、自動化できる部分はシステムに任せて、
 自分の仕事がどうすれば減らせるかを考える必要があります。」


上記はまさにその通りですね。
いつも「忙しい」「時間が無い」が口癖の人は、一度、一日の仕事の内、自分にしか出来ない
仕事に割いている仕事量が、全体の仕事量のどれ位を占めているのかを調べ、労働集約的な
作業については、可能な限り外注もしくはシステム化出来ないかを考えてみる必要がありますね。
単純な移動時間、単純作業が大半を占める一日を過ごして「あー、疲れた」と言っているようでは、
そこそこ職歴があるにも拘わらず何のスキルも無い人になり、将来的なリストラ候補者と
なるでしょう。

ちなみに、私は一人法務担当で、部下はもちろん、事務作業を手伝ってくれる人はいませんので、
捺印した契約書の発送(契約書に添付する送付状の作成や封筒への宛名書き)等の
単純作業も自分でやらなければなりません。
契約書の締結が多数重なる日には、結構な時間を単純作業に費やさなければならない
場合もあります。
この作業を誰かに外注出来れば、コアな仕事のスピードをもっとアップ出来るのになぁと
思うことも多々あります。しかし、そうは言っても人員の補充は難しそうなので、
当たり前のことではありますが、極力書類をテンプレート化する等して、可能なかぎり、
単純作業業務を効率化出来るように気を付けています。

「特定の専門家・権威が独占する知識によって、情報を持っていない大衆から利益を
 得るという構造は、ネットの普及によって完全に崩壊したのです。
 誰でもが瞬時に無料で専門家に匹敵するだけの知識にアクセスできる時代になりました。
 仮に行政書士の提供するサービスが「書類書きの知識」と「ノウハウ」に分かれるとすれば、
 「書類書きの知識」についての価値はゼロになったということです。
 今やネットを探せば必要とされる許認可申請に関する知識は溢れていますし、無料で
 ダウンロードできる雛形も無数に入手できます。」


この「情報の非対称性の消滅」については、私の前職である不動産売買仲介業にも
当てはまることを、以前、このブログで取り上げたことがありますが
一部の分野を除き、専門知識だけで食べていける時代は、ネットの出現により終わりを
告げましたね。

一方、法務に必要な実務知識については、今のところ、ネットによって陳腐化はしていませんが、
今後、知識はあるけど、それ以外のスキル、資質の無いヤツは淘汰されていくかと
思いますので、その辺を良く考えて仕事に取り組んでいきたいと思います。

<目次>
1 成功への心構えとメカニズム(お金を捨てる勇気を持とう;なぜ半年間、
  広告を出し続けられない? 借金ができない人は商売をやめなさい 
  人の模倣をするな-先駆者利益を取れ ほか)
2 「資格」だけで食えるほど甘くない(6割が所得0という現実;バッジで顧客は
  集まらない 「開業から3年は食えない」の嘘 学歴、資格コンプレックスの人たち
  ほか)
3 「お客・情報・金」が集中するビジネス戦略(戦略を持たず開業する人へ;
  特定調停ビジネスをSWOT分析する ほか)
4 ベンリで効果的な集客手法(新規開拓を飛躍的に進める秘策;FAXDMで効果を
  あげるためには ほか)
5 価値の再定義でさらに大きく稼ぐ(個人事業から、組織としてのビジネスへ;
  自分の仕事をどのように減らせるか ほか)

プロ法律家のビジネス成功術 (PHPビジネス新書)プロ法律家のビジネス成功術 (PHPビジネス新書)
(2012/08/18)
金森 重樹

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拙著ご紹介いただきましてありがとうございます

プロ法律家というのは編集サイドが入れたものです。すでに「プロ法律家の○○」という別の書籍がでていまして、そのシリーズとしてタイトルをつけたら売れるのではないかという思惑のようです。新書のタイトルというのは大概編集部マターだったりするのですが、10年前に出しました「超・営業法」の改訂版として本書がだされましたので、タイトルが大きく変更していますが基本は営業法についての書籍と自分では思っています。
ご紹介いただきましてありがとうございます。

コメントありがとうございます!

金森重樹さん

書籍のタイトルが付けられた事情を教えて頂きありがとうございました。

しかし、まさか著者の方から直接コメントを頂けるとは驚きました。
他の著書もこれから読まさせて頂き、仕事に役に立てていきたいと思います。

今後ともよろしくお願い致します。
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35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

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