外国企業から中国企業への技術移転契約の注意点

今般は、某メガバンクから定期的に送付されてくる中国法務系冊子に、
中国における技術契約についての特集が組まれていており、参考になりましたので、
以下にまとめてみたいと思います。

中国では、外国企業から中国企業への技術移転は「技術の輸入」と見なされて、
一部の技術移転については、商務部にて事前の許可が必要となり、
自由に輸入出来る技術については、契約締結後に商務部にて事後の登録をする
必要があります。

ご承知の通り、中国では、外貨管理規制が厳しく、特に、中国にお金を入ってくる
送金よりも、中国からお金が出ていく送金の方を厳しく規制しています。

技術移転契約をやっと締結出来たとしても、上記の許可もしくは登録手続きを怠ると、
ロイヤリティ-等を中国国外にて受領することが出来なくなりますので、
当該手続の誠実な実施義務、当方の確認の為の「技術輸入契約登録証」等の
手続き書類の提出義務をしっかり契約書に定めるように注意したいところです。

ちなみに、話しはやや変わりますが、現在、私は、私の所属会社を商社として、
日本法人の仕入先と中国法人の顧客の間に入って、日本の製造設備の輸出と
ライセンス契約の締結交渉を行なっています。

当初、当社の仕入先からは、仕入先、当社、当社の顧客の三社間ではなく、
「仕入先と当社」、「当社と当社の顧客」の各二社間にて、
ライセンス契約(=ロイヤリティの授受にも介在)を締結するように依頼を受けました。

しかし、契約を締結したとしても、中国企業にライセンス契約通りの義務(秘密保持義務、
第三者への再許諾の禁止等)を遵守させる自信が無く、その割りに、ロイヤリティ取引では
薄利の粗利しか貰えないので、ライセンス契約については、仕入先と当社の顧客間で直接、
二社間で締結して頂くようにしました。

特に相手方が中国等の外国企業の場合には、差し止め請求等をするにも色々と困難ですし、
そもそも、技術やノウハウは、一旦、流出すると回収は不可能で、損害賠償を請求するにも、
損害額の証明をするにも困難を伴いますので、契約で縛るから大丈夫と安心することなく、
間に入る商社としては、無用な契約義務を負わないように注意したいものです。

また、自社側が秘密情報の直接的な開示者となる場合にも、NDAは「お守り」程度に
考えて、NDAを過信した安易で野放図的な秘密情報の開示には気をつけたいところです

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