システム開発契約 成功と失敗の分かれ目(BLJ12月号)

BLJの10月発売号では、「システム開発契約 成功と失敗の分かれ目」という
特集が組まれておりまして、弁護士によるシステム開発契約の交渉ポイントの
解説だけでなく、ベンダとユーザーの両方の視点からのコメント・解説も
取り上げられており、なかなか参考になりました。

私は、取引金額の大きいシステム開発契約書から少額の保守契約書まで
色々なシステム契約書のチェックをすることがありますが、個人的にシステム契約を
締結する上で大切だと考えるのは、本誌でも記載されていましたが、
ユーザーがシステム開発において何を作って貰いたいかを明確に理解しているか、
ということと、開発中、特に要件定義を決定する段階で、ユーザーが積極的に
関与しているか、ということです。

例えば、注文住宅を建てる場合は、住宅は身近な存在であり、発注者側にはこういう
間取りや空間の家が欲しい、というある程度具体的なイメージがあり、また、
模型等でイメージを可視化することが出来るので、完成後の住宅と、発注者が当初、
思い浮かべていたイメージが極端に異なるケースはあまりないと思います。

しかし、発注者側が、完成後のシステムに関して漠然としたイメージしか持っていないか、
イメージはあっても、上手く契約書等の書面に明記出来るほどにイメージが
固まっていない場合で、さらに、ユーザーがベンダ任せになって「きっとベンダが
上手いことやってくれるだろう」と自己の協力義務を放棄して丸投げしてしまいますと、
開発後のシステムと当初のイメージがかけ離れた物になってしまう場合があります。

そこで、法務担当者としては、契約書の一般条項をあれこれ考慮することも重要ですが、
契約締結の具体的な目的をベンダとユーザーが共有しており、しっかり契約書等の書面に
落とし込まれているかを確認することが重要かと思います。

最後に、本誌で心に留まった箇所を以下の通り書き留めておこうと思います。
以下は、中小ベンダ担当者のコメント部分の抜粋です。


「システム開発契約に限りませんが、契約チェックにあたっては、
 現場の話を契約条項に落とし込むことが契約条件設定の要諦だと思います。
 法務担当者はシステム開発に関しては専門外ですが、だからこそ、
 よく分からないとあきらめず、分かるまで現場の担当者に聞くべきだと思います。
 それをせずに、ただ自分が知っている契約条件に実態をはめ込もうとするのは
 ナンセンスで、かつ有害です。」


上記はシステム開発契約に限らず、また、契約書の審査に限らず、法務担当として
常に心がけて置きたいことですね。

単なる法律バカとならないよう、自社のビジネス内容・慣習・事業環境に常に興味と
アンテナを張って、営業担当等の自社の現場担当者の視点が分かる法務担当で
ありたいものです。

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(2011/10/21)
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