書籍:若手行員が見た銀行内部事情―なぜ僕は希望に満ちて入社したメガバンクをわずか2年足らずで退職したのか

先般、池井戸潤氏著作の「オレたち花のバブル組」を読みまして、血わき肉躍る展開に
久しぶりに、通勤電車の車中で最寄り駅に着くのが惜しい程、熱中して読書してしまいました。

本書の内容はアマゾンのレビュー等を参照して頂くとして、内容は省略しますが、
本書を読んだこととバランスを取るわけではありませんが、銀行で仕事をすることについての
負の面を抽出した、稲村圭氏著作の「若手行員が見た銀行内部事情―なぜ僕は希望に
満ちて入社したメガバンクをわずか2年足らずで退職したのか」という暴露本を読んでみました。

本書では、表題通り、某メガバンク(本書には明記されていませんが、
旧・富士銀行(現・みずほ銀行))に希望に満ちて入行した著者が、銀行の負の内部情報や
約2年たらずで退職するに至った理由を提供してくれます。

噂や伝聞した内容、自分の主観を極力排除し、自分で見聞きした事実を客観的に描写しよう、
という著者の姿勢には好感が持てました。

本書の表題をぱっと見た人は、「2年足らずしか銀行で過ごしていないのに、銀行の何が
分かるんだ」、というイメージを持つ方もいるかと思います。
しかし、本書には、銀行制度のハードの話よりは、人間関係のソフトな内容が多く出てくる
こともあり、社内の様子や社風を描くのに、2年もあれば十分な期間といえます。

また、「私はこの程度の負の面であれば乗り越えてみせる。」、「退職したのは、著者の頑張り・
能力が足りないだけだったんじゃないのか」「入社したら、私が会社を変えてみせる」と
やる気に満ち溢れている就活中の学生もいると思いますが、会社・社会には
自分の頑張りだけでは、どうしようも出来ない社風・業界体質というものがあります。

この様な暴露本や週刊誌の記事、2chなどの匿名のネット記事は、嘘・大袈裟・紛らわしいと考えて、
当初から検討すべき情報対象から排除してしまう方もいるかと思いますが、「火の無いところに
煙は立たない」という言葉もあります。
就活中に、自分の進みたい業界を一度決めた後は、その後に入ってくる当該業界の
「あばたもえくぼ状態」になると思いますが、人事担当者やリクナビ等に記載の体裁のいい話を
鵜呑みにすることなく、色々な情報を総合的に判断して就活をして欲しいものです。

と、言葉で言うのは簡単ですが、結局は、実際に会社に入ってみたいと会社の社風・体質なんて
分からないもんですけどね・・。

P.S.
「オレたち花のバブル組」では、メインストーリーの一つとして、バブル入行組である
半沢の金融庁検査対応がありますが、その中で、見つかってはまずいものを検査中に
一時的に隠す、通称「疎開」という技法?が使われています。
これは、この小説の中だけのフィクションではなく、某メガバンクが実際に検査忌避を
指摘されていますので、銀行ではよくある慣行のようです。

しかし、私の素人考えでは、なぜ「隠す」のではなく「破棄」しないのか疑問が残ります。
どうせ意図的に犯罪をするなら(犯罪はよく有りませんが)、完全犯罪を目論むべく、
疑われるものは「隠す」のではなく「捨てる」方がいいと思うのですが。

まあ、これはあくまで私の私見ですが、見つかってはまずい物を一時的に隠すよりは、
完全に破棄するほうが過去の記録も消えるわけで罪が重いのではないか。
そして、検査忌避は銀行の慣行として実施しており、また、銀行員は3年に1度は転勤しますので、
自分とは関係の無い過去の負の遺産を、同僚の尻拭いの為に「破棄」することで、
後で大きな罪を背負うよりは、慣行に従って「隠して」おいた方がまだ良い、と
天秤に掛けて打算で動いているからでしょうか。

もしくは、銀行員をしていて培った「記録を残す」という習性から、記録を完全に破棄することに
ためらいがあるのでしょうか。

いずれにしても、問題の隠蔽・先送りはやめて貰いたいですね。

<目次>
第1章 合併パニック
第2章 支店の規則
第3章 先輩と後輩の関係
第4章 セクハラ
第5章 飲み会
第6章 出世と給料
第7章 病気と怪我
第8章 銀行小ネタ集
第9章 横暴課長
第10章 バブルの遺産
最終章 辞めた理由

若手行員が見た銀行内部事情 (アルファポリス文庫)若手行員が見た銀行内部事情 (アルファポリス文庫)
(2006/10)
稲村 圭

商品詳細を見る
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
プロフィール

hitorihoumu

Author:hitorihoumu
35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: