書籍:法務翻訳通訳という仕事

私は現在、法務翻訳・通訳という仕事を目指しているわけではありませんが、今回、
純粋に興味本位から、たまたま本屋で出会った「法務翻訳通訳という仕事」という本を読んでみました。

本書には、下記目次に記載の法務翻訳・通訳分野で活躍されている方が、
自身の業務内容、それぞれの個別分野において法務翻訳・通訳担当者が抱える問題点や
課題等について解説されていました。

 <目次>
 基調講演 グローバル化する日本における法務通訳翻訳の現状と課題
 第1部 ユーザーの立場から(捜査と公判における司法通訳
     刑事施設の運営における通訳翻訳
     出入国管理と難民認定業務における通訳翻訳
     法整備支援活動における通訳翻訳)
 第2部 実務者の立場から(国際協力と通訳翻訳―法整備支援の業務
     レベルの高さを要求される電話通訳―入国管理局における業務
     守秘義務、中立性、公正さ―検察庁

本書を読んで、単純に、このような仕事があったんだなぁ、なかなか面白そうだなぁ、
私も今から頑張って目指せばなれるかしら、と感じた一方、当該業務には高度な英語力と
二カ国以上の法律、文化等に関する深い知識等が要求されますし、弁護士事務所に
就職出来なかったたくさんの弁護士達が当該業務に従事することも選択肢の一つに
入れている可能性を考えると、とても太刀打ち出来そうにないので、これから
目指すのは早速断念しました(笑)

さて、本書で参考になったといいますか、心に留まった個所を、少し長いですが
以下に書き留めておこうと思います。
下記は、入国管理局で仕事に従事する川畑氏が、通訳者について述べている部分です。

^^^(本書抜粋)^^^^^^^

守秘義務はともかく、中立であることが難しくなる場合があり、だんだん手続きに
慣れてくると、たとえば、その人が嘘を言っているような場合、通訳者は言語が
わかるので、審査・調査に当たっている担当職員よりも先に分かるケースも多いのです。
それらの供述内容をそのまま担当の職員に伝えてくれることが大事ですが、
状況によっては通訳の方が職員よりも厳しい対応をとってしまうこともあり、
困ることもあるのです。入管の職員の判断が、通訳人のもった印象によって左右される
ということがあってはならないからです。
 通訳人は、職員にとっては助言者でもあり、パートナーでもありますが、
手続きや訴訟のことも含めて考えると、実際の審査・調査の場面では、
そのメンは抑えてもらわなければなりません。

^^^^^^^^^^^^^^^^

私は仕事で、海外の現地法人の営業担当者を通訳にして取引先の人と交渉することが
稀にありますが、法務担当者が出てくるということは、債権回収問題等で、
厳しい対応を迫られている場面であり、相手方に厳しい要求、質問をしなければ
ならない場面もあります。

これは以前の記事でも書きましたが、その要求等をはたして、プロではない
営業担当兼通訳が正確に相手方に伝達しているのか疑問に思うことがあります。
特に、その営業担当兼通訳が、相手方と仕事で親密な関係にある場合はなおさら、
通訳の中立性を保てないケースが多くなります。

この問題を解決するのは難しいですが、営業担当兼通訳には、あくまで「発言者(私)が
○○と言っている」というように、客観的な通訳をするように依頼しています。

しかし、上記の場合、「発言者がこんなこと言っているけど、私(営業担当兼通訳)は
そのように思わないけどね」みたいに通訳されていまいますと、会社全体としての
スタンスにブレが生じて、相手方にこちらの意思が正確に伝わりません。

その為、当たり前のことではありますが、交渉が始まる前に、営業担当兼通訳と
当社のスタンス、持っていきたい交渉の方向性、落とし所を事前に十分打ち合わせを
してから臨むようにしています。

P.S.
中国や台湾の方は、普通の内容の会話をしていても、「この人怒っているのかな?」って
いる剣幕、声量、トーンで話す人が多く、表情等と会話の内容が一致しなくて
困惑することがありましたが、そういうものなんだ、ということで早く慣れるようにしましょう(笑)

法務通訳翻訳という仕事法務通訳翻訳という仕事
(2008/12/10)
津田守

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