書籍:ビジネス契約書 起案・検討のしかた(3)

前回の記事の続き・・

今回、「ビジネス契約書 起案・検討のしかた」について記事を書いていたら、
長文になってきたので、3部構成としてみました。

以下、表題の本を読んで参考になった内容

教訓3.「最善の努力」とは
法的拘束力が不明確な「努力条項」について、著者は、
「日本語で『最善の努力』というと、『取り敢えず一応やるだけやってみて、
だめならしょうがないというような程度の、できるだけの努力』というような、
要求水準の低い努力を想定する日本人は少なくないだろうと思われる。
-(中略)-
ところが、英米で『best efforts』という表現を用いるときは、『reasonable efforts(合理的な努力)』と
いう表現に比べて明らかに要求水準の高い、ときには採算性を度外視してでも能力の
範囲内で可能な限りのことを試みるという内容の努力を意味している。
-(中略)-
そのためであろう、米国人弁護士は、この『best efforts』という文言を自己の依頼者の義務としてはなかなか応諾しようとはしない。」と述べています。

取引基本契約書を読んでいると、PL法を意識してか「品質や出荷前検査に関する記録・資料を
11年間保管し、買主の要望があれば速やかに提出するものとする」という条文に出くわすことがあります。
仕入先に対応可能か確認しても、だいたい「そんな長い期間保管してない」という回答が返ってきますので、
「~速やかに提出する様、努力するものとする」という修正案を提示することがあります。
「最善の努力」、「可能な限り努力する」、「合理的範囲内で努力する」という文言の間に、
どれ程の違いがあるのか分かりませんし、法務担当者同士の単なる言葉遊び・自己満足
なのかもしれませんが、特に英文契約書の場合は、細かい箇所にも気に留めて
レビューしたいと思います。

以上で、三部作は完結です。

<目次>
1 契約書の意義と役割
2 契約書の文言の客観性の必要性
3 契約条項の「要件」と「効果」
4 契約書の起案・検討におけるトラブル・リスクのマネージメント
5 裁判所を通じての強制
6 弁護士に相談すべきこと
7 契約準拠法の指定とその限界

ビジネス契約書の起案・検討のしかた―リスク・マネージメントの道具としてのビジネス契約書の起案・検討のしかた―リスク・マネージメントの道具としての
(2002/12)
原 秋彦

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