何でもかんでも担保を取得すればいいってもんではない(in China)

最近、ある中国法務の論点を確認する為、以前読んで本ブログでも取り上げた
「中国のビジネス実務 債権管理・保全・回収」という本を、参照してみました。

すると、
「この問題は、最近、中国の弁護士に質問したけど、この本に答えが載っていたなぁ」
「以前、本書を読んだときは、心に留まらずラインマーカーを引かなかったけど、
 こんな重要な論点が書いてあったなんて、気付かなかったなぁ。」
なんていう箇所が結構ありました。
そこで、結局、本書の端から端まで全部読み返すことしました。

これは法律関係の本に限りませんが、本は、一回読んだだけで本の内容を全て
身につけた、と考えるは早計であり、期間を置いて読み返すことが必要だと感じました。

さて、今回の再読の結果、為になった個所を備忘の為に記載しておこうと思います。

<何でもかんでも担保を取得すればいいってもんではない>

中国では、同一債権に複数の担保権が設定されている場合、実行の優先順位が
決まっているようです。その順位は以下の通りです。
(1)債務者の設定した担保権
(2)第三者の設定した物的担保と連帯保証
(3)第三者が設定した一般保証

その為、上記(2)「第三者の設定した物的担保と連帯保証」で、
債権を十分保全出来るにも関わらず、とりあえず取得しておこうや、
ということで、債務者が有する、競売しても二束三文にもならない様な
動産設備に抵当権を設定してしまった場合、上記の優先順位通り、
まずは債務者の動産設備に設定した抵当権をを実行して、それでも完全に
回収出来なかった場合に初めて、上記(2)「第三者の設定した物的担保と連帯保証」を
実行することが出来るようです(物権法第176条)。

従って、上記のリスクを避ける為、複数の担保を取得する場合は、
債務者、担保提供者と、担保権の実行の優先順位について契約書で定めるか、
上記の優先順位に留意して担保を設定する必要があるようです。

債務者がほいほい担保を提供するからと言って、何でもかんでも取得するのは
止めましょう。

中国のビジネス実務 債権管理・保全・回収Q&A100 (★中国債権は、事前の予防・診断・発見が全てを制す!★)中国のビジネス実務 債権管理・保全・回収Q&A100 (★中国債権は、事前の予防・診断・発見が全てを制す!★)
(2010/05/21)
韓 晏元、奥北 秀嗣 他

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