書籍:海外取引の与信管理と債権回収

先般、「海外取引の与信管理と債権回収」という本について記事を書きましたが、
もう一点、心に留まった箇所がありましたので、再度ペンを取りました。
早速、該当箇所を書き留めてみようとおもいます。

^^^(以下、本書抜粋)^^^^^^^^

(2)海外弁護士起用の留意点

(中略)

日本人的な感覚で海外の弁護士に依頼すると、非常に落胆する場合がある。
「こちらは素人だから、それぐらいはこちらで聞かなくても最初から
教えておいてくれ」という考え方だ。海外の弁護士は、聞かれた質問にしか
答えてくれない場合が多い。また、依頼者に不利なことでも聞かれない限り
黙っているという傾向がある。

(中略)

依頼する側からあらゆる可能性について分析するように、積極的に問い合わせて
いく方が良い結果が得られる。そうした努力を惜しむのであれば、世界的な
ネットワークをもつ欧米の法律事務所や日本の総合法律事務所を使う方が、
コストは高いが安心して依頼できる。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

上記は、私の数少ない海外法務経験からも同感です。

以前、某国で取引先に対するある法的な措置を現地の大手法律事務所に
依頼したことがありましたが、こちらから質問した事に対しては「さすが」という
回答を返してくれるものの、こちらから積極的に聞かないと、アドバイスを
くれないケースが多々ありました。

これは、報酬をタイムチャージ制にしていたので、求められていないアドバイスをして
余計な請求をしたとクライアントにクレームされたくないのか、もしくは、
余計なアドバイスをすることで、後々、クライアントが弁護士の当該アドバイスに
従って対応した責任を負担したくない、と考えているのか何なのか分かりませんが、
いずれにしても、例え、日本語対応OKな海外法律事務所であっても、
海外の弁護士に、痒い所に手が届くアドバイスを期待するのは止めましょう。

個人的には、対象国の法律を勉強するのは当然としても、
日本も外国もだいたい同じような法制度を取っていることが多いので、
「日本では○○という対応方法があるけど、こちらではどうか。」
「某国では○○だったけど、こちらではどうか。」
と言うように、能動的に質問をするようにしています。

また、日本語対応OKな先生であっても、不明瞭な日本語で回答してきた場合、
こちらで勝手に内容を推測して「承知しました」と回答するのではなく、
「それは、○○という理解でよいでしょうか。」と、念の為、別の言い方で
回答内容を再確認するようにしています。
時間は掛かりますし、先生にクドイと煙たがられるかもと考えることもありますが、
誤った理解をして誤った方向に進んでいくよりはマシですからね。

<目次>
第1章 国際取引の与信管理の基本
第2章 海外の信用情報を分析するポイント
第3章 取引先の分析と与信限度額の設定
第4章 各国・地域における与信管理、債権回収のポイント
第5章 海外取引の債権回収実務
第6章 英文督促状のポイント
第7章 海外取引の債権保全策

海外取引の与信管理と債権回収海外取引の与信管理と債権回収
(2010/03)
牧野 和彦

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