書籍:経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門―目からウロコの経済の読み方

今般は、「経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門―目からウロコの経済の読み方」
という本を読んでみました。

著者は

「この国のマスコミや評論家の論調は、とかく曖昧なイメージを元にしがちなのだ。
経済や政治について、マスコミや評論家は常に「わかったようなことを」いう。
明確なデータに基づかず、たいした検証もしないまま、怪しいイメージを世間に
垂れ流して人々を惑わしている。それが「常識」なのだと。

(中略)

こうした常識に接した私たちは「そんなものなのかな」と、これまで何となく感じてきた。
あるいは、思わされてきた。」

ということで、本書では客観的なデータに基づいて、マスコミでまことしやかに
語られている「常識」や「イメージ」を見事に払拭してくれます。

とはいえ、一見客観的に見えるデータも、データを作成する前提条件が大きく
偏っている為にデータが歪んでいる可能性もありますし、その真偽を検証するべき
知見も方法も私は持ち合わせていませんので、本書の内容を盲目的に信じることは
出来ませんが、少なくとも以下の事項については、すっきり腹に落として理解することが出来ました。
「いや、そもそもその著者の考えは間違っているよ。」という方は正しい認識をご教示ください・・。

(1)ギリシャは、国債の7割を外国人投資家が購入しており、また、自国の判断で通貨を
   発行出来ない為に、財政赤字の増大によりデフォルトしてしまった。
   日本の場合、国債の94%を国内投資家が購入しており、また、自国通貨建てである為、
   いざとなれば日本銀行が発行した通貨で国債を購入すれば良いのであるから、
   日本がギリシャのように財政破綻することはまずありえない。

(2)日本国債の主な購入者は国内投資家であるから、財政再建の為に、増税した税金で国債を
   返済しても意味が無い。

(3)デフレギャップがあるときに、「構造改革」「自由化」「民営化」を推進して生産性を上げても、
   さらに供給が高まってデフレが深刻化するだけ。

(4)中国の成長が表面上続いているのは、中国が人民元の対ドルレートを低く固定している為に、
   対米貿易黒字を大きく維持出来ているだけ。輸出は相手国の雇用を奪い取るものである為、
   失業率が10%になって雇用環境が悪化したアメリカが輸出倍増を掲げている現在、
   これまでの様に人民元高を黙認することはない。

(5)中国の外貨準備高が世界一になったのは、決して中国が本当の意味での金持ちになったからではなく、
   単に人民元高を抑える為に、中国政府がどんどん人民元を発行して米ドルを買い支えているから。

(6)国の借金と自分のローンを混合して考えてはいけない。「財政再建」はすべし、という
   正のイメージに固執し、経済成長・回復が道半ばの状況での財政再建は余計傷を深くするだけ。

毎日、日経新聞だけを読んでいるのではなく、たまには本書の様にいつもとは違った視線の
メディアから経済を見ると、経済に対する理解や興味が深まるからいいですね。

<目次>
第1章 本当に日本は「財政破綻」するのか?
第2章 日本が「財政再建」するためには?
第3章 「構造改革」で景気は本当によくなるのか?
第4章 日本は「中国経済」に飲み込まれるのか?
第5章 「ユーロ」の失敗から、日本は何を学ぶか?
第6章 今後の「アメリカ経済」は、日本にどう影響するか?

経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 (アスコムBOOKS)経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 (アスコムBOOKS)
(2010/06/21)
三橋貴明

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