書籍:英文契約の常識とリスク―国際契約の基礎とその落し穴

表題の本は、一時期、「英文契約書の読み方」について出版されている本を
全部読んでやろうという気概に溢れていた頃に出合った本です。
本の内容や構成としては特に他の類書と異なる所は無く、英文契約書を検討する際の
基本的な考え方や一般的な条項について解説がなされています。

本書では、英米法と大陸法の違いが、例えば「mortgage」という単語の解釈の仕方にも現れており、
簡易的な辞書に「抵当」と記載されていたからといって、短絡的に日本の抵当権にあたるもの
考えてしまうと、実は、担保物権の占有権が一旦、抵当権者に移転する英米法上の
「譲渡抵当」だった、という事態にならないように、英文の契約用語に少しでも疑問が
あれば、英米法の法学辞典を引くなり、専門家に相談するようにと注意喚起しています。

ちなみに私は現在、法務担当をしていますが、大学では西洋史を専攻していました。
ゼミで英文の文献を読んでいた時にも良く担当の教授に注意されたのは、
「辞書を引いて英文に当てはめてみても、何かしっくり来ない場合には、
面倒でも専門辞書を引く労力を惜しむな」というものであり、今でも活かされています。

「多分こういう解釈で良いだろうな」という希望的観測で英文の契約書をチェックしていると
大きな見落としに繋がりますので、先方から提示された契約書によく分からない・曖昧な
英文があれば、頭に落ちるまでしっかり調べるか、修正させる様に気をつけたい所です。

<目次>
第1部
英文国際契約の基礎(英文国際契約の本質を考える
契約書は権利義務の法的な歯止め
西欧的な契約精神
予防法学的な緻密な布石が必要
契約書のページ数は当然多くなる
英文契約書と英米法的表現および考え方

第2部
契約書の構成と一般共通条項(契約前文・表示部;用語の定義;契約の期間;
停止条件が成就しなければ契約は解消 他)


英文契約の常識とリスク―国際契約の基礎とその落し穴英文契約の常識とリスク―国際契約の基礎とその落し穴
(1999/07)
向 高男

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