書籍:中小企業財務の見方 超入門

今般は、「中小企業財務の見方 超入門」という本を読んでみました。

なお、本書の出版社は「銀行研究社」であることもあり、本書が対象とする読者層は、
金融機関の融資担当者で、さらに、かなり小規模の中小企業、個人の財務を見なければ
いけない方となります。

私は上記読者層には該当しませんが、財務内容があやしい中小の新規取引先について、
営業担当者が私の上司(元銀行マン)に財務分析を依頼に来るケースがたまにありまして、
「分析してください、って言われるようになったらカッコいいだろうなぁ」、
「少なくとも、私も中小企業の財務分析の基本的な考え方位は押さえておいた方が良いよなぁ」と、
常々思っていたこともあり、この度、本書を手に取りました。

本書には、

「中小企業には中小企業の財務の見方があります。それは大企業の見方とは異なります。
その特徴の一つは、大企業と違い、比率分析があまり役に立たないということです。
なぜなら、①そもそも決算書の勘定科目や内容が不明瞭で、あてにならないということと、
②規模が小さいため、少額の変化でも比率が極端に変化するからです。
本質的な比率分析は、勘定科目が全て正しく仕訳され、粉飾されていない、
つまり良い会社であることが前提です。」

と記載されているように、中小企業の財務書類は粉飾されているか、もしくは上場企業の財務書類程、
信頼出来ないと考えて、まずは資産・負債・純資産の数値を適切な数値、科目に
「洗い替え」する手法について詳しく解説してくれます。

また、本書の後半部分では、中小企業の財務分析においては、決算書上の売上高や経常利益を
分析するよりも、「毎月だいたい①いくらの金があれば回していけて、②いくらの金が
入ってくることになっているか」、つまり、資金繰りをしっかり把握しなければならないと
強調していまして、資金繰り表等の基本的な見方も解説してくれます。

なお、本書は冒頭でも記載した通り、あくまで金融機関の融資担当者向けの本となりますので、
不明瞭な数値等についてはしつこくヒアリングすべし、信憑書類を徴求すべし、という
アドバイスがたびたび出てきます。
しかし、金貸しではない一般の事業会社が、取引先に要求出来ることについては限界が
ありますので、対象読者層に当てはまらない方は、その辺を差し引いて読む必要があります。

さらに、本書の文字のフォントや文体(明朝体だったりゴシックだったり)が
ばらばらで統一感が無く、それでいて、効果的に使い分けられているわけでもなく、
むしろ逆効果で読みづらいので、これについては最初から最後まで非常に違和感を覚えました。

しかし、本書は堅苦しくない書き振りで、参考になる内容もたくさんありますので、
上記を踏まえた上で、この分野に興味のある方は一読されてはいかがでしょうか。

最後に、「洗い替え」後の財務資料が完成したら、例えば三期分並べて、時系列的に
分析をするわけですが、その際に、非常に簡単ではありますが役に立つ手法が
紹介されていましたので、以下に記載しておこうと思います。

それは、前期との増減があった場合はその個所に、鉛筆で↑↓←→と記載する、という方法です。
もちろん数字(%)だけでも増減は分かりますが、矢印を全体的にパッとみることで、
例えば売上は三期連続大きく上昇しているのに、売掛金は横ばいなのはおかしいな、
という様な、怪しいポイントが視覚的に瞬時に把握出来ますので、今後の分析時に
試してみようと思います。

中小企業財務の見方超入門中小企業財務の見方超入門
(2007/12)
久田 友彦

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