最近、私の所属会社で、法務担当を募集しておりまして、書類審査、面接対応をしているのですが、今年の司法試験の短答式試験には合格しているものの、論文試験の合格結果待ち(発表日:2017年9月12日)という方から、ちらほら応募頂いています。
ただ、上記のような方の場合、面接後、人物面・職歴的に高評価の場合でも、現時点で内定を出すかどうか、なかなか悩ましいですね。
論文試験に合格した後、法曹資格を得る為には「1年間の司法修習」+「二回試験に合格」する必要がある中、今、内定を出しても、内定辞退をされてしまうかもしれませんからね。司法試験に不合格だった場合に備えて、保険として、就職活動をしておこう、という方が多いでしょうし。
司法試験の合否が不明な現在、合格発表前の方を何名か面接しましたが、その面接で、一応、
「当社に入社した場合には、いつ頃、司法修習に進むのでしょうか?」
と質問をしたところ、皆さん、
「いつかは司法修習を受けたいと思いますが、直ぐには司法修習には進みません。しばらく企業法務の実務を積んだ後、タイミングを見て、司法修習を受ける予定です。」
というようなご回答をされます。
まあ、そりゃ、面接に来てる以上は、そう言うだろうでしょうね。ヤボな質問してゴメンナサイ。。
中には、「所定の期間、法務職に就けば、司法修習の受講が免除される制度もありますので、この制度の利用も検討しています。」という方もいました。会計士と同様、こんな制度があるんですね。
ただ、「そんな制度があるんですね。それは知りませんでした。ちなみに、何年、法務職に就けば司法修習を免除されるのですか?」というこちらの質問に対して、「これから確認してみます・・・。」という回答しか得られなかったので、あまり真剣には上記オプションを考えてはいないんだろうな、という方もいました。意地悪な質問でゴメンナサイ。。
現時点で、最終選考が終わった場合の選択肢としては、以下の選択肢が想定されます。
1.直ぐに内定を出す。 [デメリット] 上述の通り、例えば10月1日に入社予定として内定を出しても、
その直前に内定辞退される可能性あり。
また、折角、入社したとしても、やっぱり司法修習に進みたい、ということで、
1年、2年の短期で退職するリスクあり。
2.司法試験の合格発表まで内定発表を留保し、合格判定後、
応募者と今後の司法修習の予定・応募者のキャリア等を双方誠実に協議の上、
内定を出すかどうか判断する。 [デメリット] 合格発表まで、もうしばらく採用活動を継続する必要がある。
もたもたしている間に、他社に入社の意思表示をしてしまうリスクあり。
3.司法試験で不合格となることを停止条件にして内定を出す。
[デメリット] この場合、応募者に、試験に不合格になることを会社側が願っているみたいに
取られてしまったり、会社に対して嫌なイメージを与えるリスクあり。
(考えすぎでしょうか?)。
合格発表まで、もうしばらく採用活動を継続する必要がある。
4.直ぐに内定を出す。なお、内定を辞退して、直ぐに司法修習に進むとの回答を
受けた場合でも、司法修習が終わって二回試験合格後、もし、当社に来たければ
採用するとの条件付で内定を出す。
将来の法務増員を見込んでおり、また、よっぽど優秀(そうな)人材だった
場合の青田買いケース。
[デメリット] もっといい人が現れるリスクあり。。
また、待ちに待って入社頂いたものの、お互い、こんなはずじゃなかった、
という残念な結果も想定される。
結論として、上記のような方に対して、当社はどう対応するのかについては、応募者の方から当社が特定されてしまうかもしれないので、書けませんが、個人的・現実的には上記2なんでしょうね。
<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本>
・こんな上司が部下を追いつめる―産業医のファイルから(荒井 千暁氏著作)[本書を読んで考えさせられた事項](当社にこのような方がいるから、というわけでは決してありませんが)部下を追い詰めるようなパワハラ上司でも、一応、仕事は出来るので、また、他に適任者がいないこともあり、配置転換等が出来ない場合、職場環境の改善に向けてどんな方法があるのかについて、個人的に関心があり、本書を取りました。
ただ、本書は、全般的には参考となる内容だったものの、上記の答えについては記載がなかったような気がしましたので、他書を当りたいと思います。
個人的に考えた方法としては、
社長等のTOPが問題のある上司に対して厳しく指導する。
(TOPが問題のある上司と認識出来ている前提)
社内的なパワハラ研修を充実させたり、360度評価を実施して、
問題のある上司に気付きを与える
位しか思いつきませんが、(これを言っちゃあおしまいですが)人は簡単には変わらない、とも言われますので、なかなか難しいですね。
・プロ法律家のクレーマー対応術(横山 雅文氏著作)
[本書で再認識させられた事項]「お詫び(ご迷惑・お手数をお掛けしてすみません)」と「責任を認めることは」は別物。
クレーマーの溜飲を下げる為にも、まずはお詫びすべき。
本書を読了後、こんなウェブサイトを見つけました。
アンビシャス総合法律事務所
クレーム対応・リスクマネジメント対策室
弁護士に学ぶ!クレーム対応・応答集
モンスターペイシェント・モンスターペアレンツ・モンスタークレーマー等の悪質クレーム対応・医療過誤・学校事故等
https://www.akushitsuclaim.com/blank-8仕事上、クレーム対応の経験が無いので、これまでクレーム対応術はちゃんと勉強したことが無いのですが、今年から、(紆余曲折があり)娘の通っている小学校のPTA本部役員になっ(てしまっ)たので、モンペア対応上、クレーム対応術も勉強していきたいと思います。。
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意味のない弁解・言い逃れは、火に油を注ぐことになるのでしない。
クレーマーに限らず、上司からの厳しい指摘に対して、自己防衛反応上、
意味のない弁解・言い逃れをしてしまいたい衝動に駆られますが、
余計、面倒なことになりますので、気をつけたいものですね。