中国の製造物責任には多額な罰則規定あり

今般は、「中国のビジネス法務Q&A(長谷川 俊明 他 著作)を読んでみました。

早速ですが、本書で個人的に参考になった箇所を以下の通り抜粋させて頂きます。

<本書抜粋P273(一部抜粋)>
欠陥製品の製造・販売に関する原則

日本の製造物責任法と異なり、中国の製品品質法は、欠陥製品の製造・販売を行った場合の民事責任だけでなく、罰則規定も設けています。
具体的には、製品品質法49条は、欠陥製品の製造・販売を行った場合の以下の処分を行う旨を定めています。

①製造・販売の停止命令
②製品の没収
③違法生産・販売製品(販売済みの製品と未販売の製品を含む)の
価値と同額以上3倍以下の過料
④違法所得がある場合には、これの没収
⑤情状が重い場合には営業許可証の取消し
⑥犯罪を構成する場合には刑事責任の追及
<抜粋終了>

なお、中国における製造物責任では、日本法にはない、懲罰的損害賠償義務が認められる場合がある(不法行為法第47条)というのは認識しておりましたが、上記抜粋の箇所の通り、民事責任だけでなく、罰則規定もあるのは知りませんでした。

製品品質法第49条③の「違法生産・販売製品(販売済みの製品と未販売の製品を含む)の価値と同額以上3倍以下の過料」が課された場合、販売数量・金額によっては、民事責任に基づく金銭的賠償金額をはるかに超える金銭的な負担が発生しそうですね。

上記罰則規定を知って、個人的に懸念している内容を備忘の為に書き留めておきたいと思います。週明けにでも確認してみたいと思います。

<個人的な懸念>
(1)私の所属している会社は、国内・外でPL事故が発生した場合に備えて、
   PL保険に加入しております。
   その為、当社が販売した製品・部品に起因して第三者の身体、生命、
   財産に対する損害が発生し、当社が当該損害を賠償した場合は、
   保険金を受領することが出来ます。
   しかし、上記本書抜粋の通り、罰則を受けた場合にも保険金が
   おりるのかは現時点で把握しておりませんので、週明けにでも
   保険会社に確認しておきたいと思います。
   ただ、たぶん、過料については保険金はおりないような気がしますが・・。

(2)当社と中国の顧客(A社)間で取引基本契約を締結し、当該契約内に、
   「当社がA社に販売した製品・部品に起因して製造物責任問題が発生し、
   A社に損害が生じた場合、当社はA社の損害を賠償する」旨、
   定めているとします。良くありがちな条文ですね。

   そして、例えば、当社が販売したのが1個100円程度の電子部品で、
   A社が当該部品を搭載して製造・販売した最終製品(例えば、自動車)について
   中国内で製造物責任問題が発生し、A社が、「違法車両(販売済みの
   車両と未販売の車両を含む)の3倍」
の過料を支払った場合、
   当該過料をA社に生じた損害として、A社が当社に請求してくる事態も
   想定されるわけです。

   そうしますと、当社が上記取引にて上記事故の時点までに得た利益なんて
   軽く吹き飛び、その上、莫大な賠償義務を負担する可能性もありますね((( ;゚Д゚))

   上記観点からも、当社が加入している海外PL保険の免責条件を
   確認しておこうと思います。
    ただ、たぶん、過料については保険金はおりないような気がしますが・・。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
最新中国ビジネス法の理論と実務(田中 信行氏編集)
中国法務ハンドブック(森川 伸吾氏 他 著作)
会計と税務のズレ(川田 剛氏著作)
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