サプライチェーンマネジメントの功罪?

私の所属会社は商社なのですが、顧客から、「顧客の提示するフォーキャストに基づいて在庫を確保せよ。しかし、フォーキャスト通りに在庫を確保しても、残存した在庫の買い取りは保証しないからな。」という、反社会的な要請をしてくるケースが多くて困っております。

顧客から、上記のような内容の「在庫確保に関する覚書」の締結要請を受けた場合、顧客の買取保証義務と、買取時期等を明確にするべく、当社から、

・○ヶ月間、在庫として残存した場合には顧客が残存在庫を買取る義務あり。
・買取り時期は、在庫として○ヶ月間残存した日の翌月末日とする。
・買取り金額は、当初、合意していた取引金額と同一とする。

というような条件を追記する提案をするようにしています。しかし、

・○ヶ月間、在庫として残存した場合には、残存在庫の買取りについて協議する。
・買取時期、買取価格等の詳細は別途協議する。

という、結局、何も決まっていない、玉虫色の代替案の提示を受け、力関係からやむなく、上記内容で締結をせざるを得ないケースもあります。

そして、顧客が、当社が販売した部材を使用した生産が終了した後でも、サービスパーツとして少量でも在庫が動いていたり、また、別案件向けで、将来、発注の見込みがあるかもしれないし、ないかもしれない状態の場合、まだ不動在庫ではないとか何とか言って、買取をのらりくらり拒否される事案が発生しています。

以前、UPした「VMI契約の『瑕疵担保期間の起算日』、『取引終了時の在庫の取り扱い』に注意」という記事でも同じようなことを書きましたが、「サプライチェーンマネジメント」とかいうカッコイイ言葉を旗印にしていても、要は、自社だけの都合を考えた下請けいじめやないか、という話です。

営業担当は、顧客の機嫌を損ねたくないし、早く取引を開始したいので、契約書の修正交渉には及び腰になりがちです。しかし、在庫はお金と同じであることを念頭に、あまりにも酷い契約内容(自社が在庫リスクを負担する割に、たいした利益が取れないとか、収支ズレが大きいとか)であれば、取引を断るか、さもなくば、少しでもマシな内容となるよう、ひるまず(かといって、空気を全く読まない強行にならない程度に)契約交渉をしていきたいものですね。

以上、グチでした。
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書籍:「トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術」

浅田 すぐる氏著作の「トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術」を読んでみました。

早速ですが、本書で心に留まった箇所を抜粋しておきたいと思います。

<以下、本書抜粋>
「細部まで磨き上げた書類を作成すると、1枚の紙が一人歩きする」

「私の用意した書類は、じっくり時間をかけて読み込んで初めて理解するようなものではなく、短時間で見て内容を把握できるものになっていました。仕事の判断材料となる、現状・課題・対策などの重要なポイントについて、考えに考え抜いたうえで、不必要な贅肉をすべて削ぎ落としたシンプルな表現のみを使い、なおかつそれらがひと目でわかるようレイアウトしてあったのです。」
<抜粋終了>

私の所属会社も、トヨタ方式にならい、経営陣に対する説明資料や社内プレゼン資料はA4かA3一枚にまとめる、という文化が、特に管理部門内で徐々に根付いてきました。

なお、当然ながら、A4、A3一枚だけでは説明しきれない案件もありますので、その場合には、口頭説明の機会がある場合を除き、1枚で作成したまとめ版に、細かい内容を記載した詳細版を添付するようにしています。

私の場合、法務担当なので、訴訟の経過状況や判決内容、経営陣から指示を受けて実施した法的な調査の結果等の報告の際に、上記考え方に基づいて書類を作成しておりますが、単純化し過ぎて社内をミスリードしてもよくないし、かといって、誤解が生じないように、細部にわたる報告書を作成しても、忙しい経営陣は見向きもしてくれないか、こちらの説明能力を疑われてしまうことになります。

「シンプル化」と「ミスリードさせない密度」のバランスがいつも難しいところですが、例えば、訴訟実務に深く関わっている法務担当にとっては、その内容について重大な関心を持っているものの、一方で、経営陣にとっては、訴訟の推移や結果はもちろん重要事項ではあるものの、たくさんある懸案事項の内の一つであり、その検討にそこまで長い時間を割くことは出来ない、というギャップがあることを念頭に、引き続き書類作成を行っていきたいと思います。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
読んだら忘れない読書術(樺沢紫苑氏 著作)

契約書の修正方法

また更新がしばらく滞ってしまい、そろそろ、最終更新日から1ヶ月が経過した後に勝手に出てくる広告が表示されそうなので、保守あげを。←これってもう死語ですかね。。。

以前、書いたような気がするけどたぶん書いていないかと思うネタを書いてみたいと思います。

各種契約書の修正交渉後、条文を修正することで合意した場合、修正方法は、
(1)契約書本文を直接修正する方法か、
(2)別途覚書に修正内容を定めて取り交わす方法
の2つが主流かと思います。

ただ、上記(1)の方法の場合ですと、特に条数の繰上げ・繰り下げが生じる場合には、修正作業が面倒くさいというデメリットがあります。

一方、上記(2)の方法の場合、原本の保管上、覚書だけ紛失してしまうリスクがありますし(一緒に保管するよう徹底すればいいのかもしれませんが)、また、契約締結後、しばらく経ってから、契約書の内容を確認するときになって、別途覚書を締結していることを忘れ、原契約しか締結していないと勘違いするリスクがあります(これも紐付けされるように契約管理すればいいのかもしれませんが)。

ということで、現在、私の所属している会社では、当社雛形基本契約書を締結する際には、上記のいずれの方法もとらず、修正内容は、契約書末尾に特約事項を設けて、修正内容を列挙するようにしています。

原契約書と覚書を一緒に製本して締結するようなイメージでしょうか(捺印は一箇所だけです)。

ただ、上記の方法のデメリットとしては、営業担当からの要請で締結済の契約書コピーを送付する場合、営業担当が、特約事項の存在に気づかず、契約書本文だけを見て原文通り締結していると早とちりしてしまうリスクがありことです。

なので、特約事項がある場合には、その旨、一言添えてから、契約書コピーを営業担当に送付するようにしています。

ということで、お茶を濁したような記事ですみませんが、今後ともよろしくお願いします・・。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
法務で使う英文メール - 日常業務から契約書審査、仲裁まで
添削!日本人英語 - 世界で通用する英文スタイルへ
実践コーポレートガバナンス・コード作成ハンドブック
損害保険の知識 日経文庫 (第3版)
中国てなもんや商社
北京大学てなもんや留学記
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Author:hitorihoumu
35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

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