契約交渉あるある(その1:そんな返しってある?)

先日、顧客(買主)から当社(売主)に提示された基本契約書の瑕疵担保期間が、要約すると以下の通り記載されていました。

原則:当社(売主)の納入後1年間
例外:当初の瑕疵担保期間経過後といえども、
    製品に瑕疵が発見された場合、当社は責任を負担

そこで、当社は顧客に対して以下の修正案を提示しました。

原則:当社(売主)の納入後1年間
例外:当初の瑕疵担保期間経過後といえども、
    製品に「売主の故意もしくは重大な過失に起因して
    発生した」瑕疵が発見された場合、当社は責任を負担

すると、「おたくは故意に不具合を当社(買主)に納入するつもりなんですか!」と購買担当の方からお叱りを受けてしまいました。

「いや、そこは察してくれよ」と思いましたが、丁重に修正案の趣旨を説明して何とか納得して貰いました。。。

上記のケースと同じような、違うような話ですが、取引先から提示されたNDAに、莫大な違約金の定めがあったので、削除依頼をしたところ、

「NDA通りに秘密保持をして貰えば違約金を支払う必要はないので、原文通りでお願いします。違約金条項の削除依頼をされるということは、秘密情報を漏洩するつもりがあるということですが!!」

と、某大手の外資系EMSメーカーからお叱りメールを受けたことがありました。

このNDAについては引き続き交渉中ですが(当社としては、NDAを締結しないことで実務に支障が無い限りは、NDAの締結をお蔵入りにする方針)、「そんな返しってある?」というような回答を受けることがたまにあるので、こんな時はどっと疲れが出ますね。

まだ「修正は一切受け付けない」とピシャリ言われた方が清清しいものです。

思い当たるフシがある方は、改めて頂ければ幸いです。
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「契約交渉先が何も言ってこないから当社の提案が受け入れられたと思っていた」はダメ。

以前、私の所属する会社が自社所有の不動産を売買する際に、当社側の実務担当として関わったことがありました。

この不動産は、土地と建物で構成されていたものの、建物は築年数が経っていて古く、買主は購入後、建物の取り壊しを予定していました。その為、売買代金について、建物価格はゼロ円として売買契約を締結することになっていました。

不動産の売買時には、1月1日現在の不動産所有者が負担することになっている不動産に係る固定資産税や都市計画税について、不動産の引渡日を境にして売主・買主間で精算する必要があり、引渡日以降に係る上記税金は買主が売主に支払う必要があります。

上記の不動産の売買では、土地と建物が売買対象となっているものの、引渡し後、建物は使用せずに取り壊し予定なので、建物部分の固定資産税・都市計画税の負担をどうするか、という問題がありました。

当時、当社側の仲介会社(大手)は、建物部分の上記税金も精算対象とすることで精算書(案)を買主側に提示しましたが、買主側から諾否の返答は無く、特に買主に確認することもなく、そのままの状態で引渡日前を迎えました。

そして、当社側の仲介会社から、「契約交渉先が何も言ってこないからこれまで大丈夫と思っていましたが、今日、買主側から『建物は当初から取り壊し予定と分かっていることだし、建物価格はゼロ円で契約する。その為、建物部分の固定資産税・都市計画税を売主が負担するのはおかしい。精算対象は、土地部分に係る税金だけにして欲しい』旨、要請を受けおります。何とか了承して頂けないでしょうか。今更ながらすみません。」との連絡を受け、結局、引渡日直前で、精算金額が変更されました。

私の確認不足もありましたが、「相手に提示したこの条件は、当社が彼らの立場であれば到底受け入れられない条件だけど、契約交渉先が何も言ってこないからこのままで大丈夫かな。」という甘い考えは、ケースバイケースではありますが、痛い目に遭うこともあるので気をつけましょうね、というお話でした。

上記は3行で済む話ではありますが、それでは記事にならないので、実体験をベースにして行数を膨らませてみました(笑)

(書籍)ジェフ・ベゾス ライバルを潰す仕事術 企業・業界・組織・人、誰もができる悪の技術

今般は、桑原 晃弥氏著作「ジェフ・ベゾス ライバルを潰す仕事術 企業・業界・組織・人、誰もができる悪の技術(経済界新書)」という本を読んでみました。

以前、ジェフ・ベゾス本で、一時期、どの本屋にも平積みされていた、ブラッド・ストーン氏著作「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」を手に取って読んだことがありましたが、上記書籍は500ページもあり、また、色々な横文字の登場人物がたくさん出てきて(私の理解不足により)収集がつかなくなり、途中で挫折してしまいました。。

一方、「ジェフ・ベゾス ライバルを潰す仕事術~」は、書名からはトンデモ本の雰囲気を漂わせていますが、読んでみるとなかなか面白い内容で、また、新書ということでコンパクトに内容がまとめられていて、2時間もあれば読破出来ます。

その為、ジェフ・ベゾスがどのような考えでアマゾンを経営しているのかをざっくり知りたい、という(私のような様な)方のニーズに答えてくれる本となっておりました。

早速ですが、本書で個人的に心に留まった箇所を以下に抜粋させて頂きたいと思います。


<以下、本書抜粋>
答えは常に「なぜやってはいけなの?」

ベゾスは成功する方法について、こんな言い方をしている。
「安易な類推を、どれだけうまく無視するかだ。」
その言葉通り、ベゾスはアマゾンをつくり変え続けている。
企業の多角化は大きなリスクをはらんでいる。
(中略)
ベゾスはまるで意に介さない。得意なことに集中しろ、それ以外は「餅は餅屋」に任せたほうがいい、という声に反論している。

「ビジネスにおいてよく出る疑問は『なぜそんなことをするの?』というものです。いい質問です。でも、とするなら『なぜやってはいけないの?』という疑問も、それと同じくらい正当性があるのです。」

ベゾスの「なぜやってはいけないの?」という問いに論理的な答えを用意できないとすれば、「なぜそんなことをやるの?」は単なる反対のための反対になる。あるいは、失敗をおそれての反対になる。
<抜粋終了>


上記は、ジェフ・ベゾスに対する社内の反対勢力について言及した箇所ではありますが、アマゾン(ジェフ・ベゾス)が新規参入しようとしている業界に昔からいる、既存のサプライヤーから見た目線としても当てはまる内容かと思います。

アマゾンは、ご承知の通り、出版業界と摩擦を起こすだけでなく、色々な分野に参入していって、既存のサプライヤーを駆逐していくことから、「破壊者」と呼ばれることもあります。

しかし、例えば、「敵対的買収」と言っても、見る立場によっては「敵対的」ではない場合もあるのと同じように、既存のサプライヤーから見れば、アマゾンが平和な秩序を乱す「破壊者」かもしれませんが、アマゾンの利用者にとっては歓迎すべきケースもあるわけで、「破壊者」といっても一概に悪とは言えないわけです。

過去、巨大スーパーマーケットや家電量販店が商店街を駆逐していった際にも、同じような言われ振りをされていましたが、利用者としては便利な方がいいわけで、要は、新興勢力よりも付加価値を提供出来ない、既存のサプライヤーがダメなんだということですかね。

アマゾン(ジェフベゾス・)が、「全てはお客様の為に」というスローガン通りに今後も経営するのであれば、法や企業倫理に反しない限り(度が過ぎる節税は違法ではないので良いとしても、本書を読む限りは、労働者のことももう少し考慮した方がいいのかもしれませんね。本書の内容が全てではないかとは思いますが。)、引き続き、既存概念を破壊していって、良いサービスを提供し続けて欲しいですね。

P.S.
先日、「ビリギャルを読んでみたものの・・」という記事を、本ブログに一瞬掲載しましたが、ふと読み返した所、ちょっとネガディブ過ぎる内容でしたので、総務・法務とは関係ない内容ということもあり、誰に言われたわけではありませんが、直ぐに削除しました。

上記削除後も、某ブログランキングには、上記記事がなぜか注目記事にしばらく掲載されていましたが、上記リンクから飛んで来られた方がもしいたとしたら、読めずにすみません。。たいしたことの無い内容ですので忘れて下さい。。

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