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元総務&法務担当の部屋     

これまで、ある企業で約十数年間、法務担当(+α)として仕事に従事していた者です。最近、財務・経理部門に移動しました。このブログは、仕事に関する書籍を読んだ感想や仕事を通じて感じたことを備忘録として書き留めておく為に立ち上げました。
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不利な条項を単純に削除すれば良いというものでもない(その2)

以前、表題と同じテーマの記事を書きましたが、今回、上記教訓について改めて考えさせられましたので、その内容を備忘の為にまとめておきたいと思います。

先日、外資系サプライヤーから提示された基本契約書を確認したところ、以下のような条項が定められていました。


「第○条(製造物責任の免責)
サプライヤーは、製品の欠陥に起因して発生した製造物責任問題
について責任を負担せず、買主(=私の所属会社)が自己の費用と
責任で本件問題を解決する。」


上記のような条文は到底、受け入れできないので、サプライヤーが製造物責任を負担する旨、修正した修正案を提示したところ、先方から拒否されました。

しかし、サプライヤーから、「普通、本条項は一切修正しないんだけど、今回は特別だよ。」ということで、第○条(製造物責任の免責)を削除する提案を受けました。

「当社の意向を配慮して貰い、不利な条文が削除されて良かった~(^o^)/ 万一、製造物責任問題が発生したら、製造物責任法に基づいて解決すれば良いね。」ということで、上記条項の交渉を終いにするところでしたが、改めてよーく基本契約書を見直したところ、以下のような条文が記載されていました。


「第○条(責任免責)
本契約に定めのある事項を除き、whether contractual,
tortuous or otherwise、サプライヤーは買主に対して
一切の保証責任を負担しない。」


ご承知の通り、製造物責任は不法行為(tort)責任の特則であり、上記のような責任免責条項があると、単純に第○条(製造物責任の免責)を削除しただけであれば、結局、サプライヤーは製造物責任から免責されることになります。

そこで、上記サプライヤーには、改めて製造物責任を契約書に明記するよう、修正案を提案しました。危うく、サプライヤーの術中にはまるところでしたね。

ということで、上記に限らず、「不利な条項を単純に削除すれば良いというものでもない」ということを教訓に、今後も契約審査・交渉を実施していきたいと思います。

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