書籍:スキルアップのための 企業法務のセオリー

今般は、各所で紹介されている瀧川英雄氏著作「スキルアップのための 企業法務のセオリー」を読んでみました。

世に企業法務に関する知識系の本は多数出版されていますが、本書のように、法務担当が社内で法務サービスを提供する上での心構え、法務遂行スキル(社内クライアントからのヒアリング方法、ビジネス文書の作成方法等)を多く取り上げた本は、なかなかありそうでこれまで無かったので新鮮でしたね。ビジネスロージャーナルを発行されているレクシスネクシス社ならではの内容です。

本書で個人的に一番心に留まったのは、法務担当は社内クライアントから何を聞き出せばいいのかを解説された部分です。社内クライアントである営業担当や役員等が、自ら進んで、法務担当がアウトプットをする為に必要な情報を全て語ってくれるとは限りませんので、法務担当から能動的に話を聞き出す必要があります。何を聞き出せばいいのか、というのは経験を積んでいけば自然と分かってくるものですが、法務部門に異動・配属されて間の無い方は、本書P48に記載の下記項目を予めノートや手帳に書いておいて、チェックシート代わりに使い、社内クライアントから聞き漏れの無いように気を付けたいものですね。

何度も社内クライアントに聞き直していると、信頼を得ることは難しくなり、信頼を得ることが出来なければ、こちらが正しい内容をアウトプットしていても、社内クライアントが素直に受容してくれなくなる可能性もありますからね。


<聞き出す事項>
(1)取引内容(発生した問題の内容)
   取引において扱う商品と取引形態
   取引相手
   取引金額
   事業上の目的
(2)依頼内容
   依頼者
   依頼者の期待する答
   希望納期
   これまでの経緯と現在の状況

 ※上記はP48に記載の事項を私が抜粋したものです。


上記項目の中で、何気に取引金額(粗利額を含む)は聞き漏れやすいので注意が必要です。経験者は語る・・。
取引金額(粗利額を含む)によっては、同じ相談内容であってもリスクの重大さが大きく変わりますからね。また、経理部門・財務部門等の関係部署に、「これこれこういうイレギュラーな取引となるんですけど、会計・税務・社内処理上、問題ありますかね?」と相談する際にも、「重要性の原則」から、必ず「それでそれはいくらの話なの?」と聞かれることになりますので、商流・スキームの話も大事ですが、取引金額(継続的な取引の場合は年額か、取引金額の総額。粗利額を含む。)についても必ず聞くようにしましょう。

最後に、現在、私は一人法務状態で、法務部門内での後輩はいないのですが、もし、後輩が出来て指導する立場になることがあれば、まずは本書を渡して一読するように勧めたいと思います。

スキルアップのための 企業法務のセオリー (ビジネスセオリー 1)スキルアップのための 企業法務のセオリー (ビジネスセオリー 1)
(2013/01/29)
瀧川 英雄

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35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

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