書籍:英文契約書取扱説明書-国際取引契約入門-

今般は、中村秀雄氏著作「英文契約書取扱説明書-国際取引契約入門-」を
読んでみました。

ちなみに、先日の記事で、中村秀雄先生と長谷川俊明先生のご両人が
講師をされた「法律英語〔夏期〕研修セミナー」に参加したと書きましたが、
同セミナー後、中村先生のレジュメに記載されていた参考図書を全部読んでみよう、
と思い立ちまして、今回は、前々回の記事に引き続き、その第2弾となります。

本書は、皆様ご存じ中村秀雄先生が、英文契約書の作成・検討が初心者の方向けに、
これだけでは十分とは言えないけど最低限必要なポイントを解説してくれます。

本書のエッセンスは、上記のセミナーでも度々登場しましたが、
その中で個人的に参考になったのが、「契約の文章を書くときは、義務を負う者が
誰かをはっきり書くのが一番よい」という指摘です。

契約書は本来、各当事者の権利義務を書く書類であり、また、契約書では
権利者よりは義務者を主語にした方が誤解が少なくなる、という点はその通りです。

(1)Aは、Xの事態となった場合、Bに対して損害賠償を請求出来る。
(2)Bは、Xの事態となった場合、Aに対して損害賠償をしなければならない。

という2つの文章があるとすれば、上記(1)をBの視点から見れば、
「Aが当社に請求書を送付してくるのは構わないけど、当社は支払わないからね」
という解釈の余地を与えてしまうことになるので、Aの立場としては
(2)の方が望ましいと言えるでしょう。

※Bの上記理屈が裁判で通用するのかは知りませんが、少なくとも、そのように
 解釈・主張されるリスクは排除したいものです・・。
 
 ただ、全部この調子で、相手方から提示された契約書案を修正すると、
 相手方との関係が悪化・契約交渉が頓挫する可能性はあるかと思いますが。

この考え方は、日本語の契約書作成の際にも同様のことが言えると思います。
日本語の場合は、主語が明記されていなくても文章が成り立つ為、
より、注意が必要かもしれません。

極力、契約文章の主語は契約当事者(さらに、出来れば義務者)を記載することとし、
色々書いてあるけど、主語が曖昧な為に、結局、契約当事者は何をすべき・出来るのか
分からない文章とはならないように注意したいものです。

英文契約書取扱説明書―国際取引契約入門英文契約書取扱説明書―国際取引契約入門
(2012/05)
中村 秀雄

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<目次>
第1章 契約書とは何なのか
第2章 契約書に書くべきこと
第3章 最低限の英語で使える契約書を書く
第4章 法律的事項は避けて通れないか
第5章 契約をどのような形にまとめるか
第6章 送られてきた契約書への対応
第7章 売買契約書以外の契約書の記載事項

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

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主に、週末にブログを更新する予定です。

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