秘密保持契約書における連帯保証条項について

今般は、秘密保持契約書における連帯保証条項について考えてみたいと思います。

先日、私の所属会社(=商社。以下「当社」)、当社の顧客、当社のサプライヤーの
三者間で秘密保持契約書を締結することとなり、内容を確認したところ、
以下のような条文に出会いました。

「第○条(損害賠償義務及び連帯保証)
 1.当社、当社の顧客及び当社のサプライヤーは、本秘密保持契約に違反して
   他の契約当事者に損害を生じさせた場合、当該損害を賠償する義務を負う。
 2.当社及び当社のサプライヤーは、前項の当社の顧客に対する損害賠償義務を連帯保証する。」

そこで、当社としては、「連帯保証」なんて条件は応諾出来ないとして、
上記条文(=第○条第2項)の削除依頼を先日提示したところ、昨日、当社の営業担当者を介して
当社の顧客から以下のようなコメントを受領しました。

「商社として取引に介在するのであれば、サプライヤーの秘密保持義務に対して
 責任を負担するのは当然である。原文通り受け入れて欲しい。」
「これまで削除依頼をしてきたのは当社だけである。」

しかし、改めて検討してみたものの、やはり当社としては「連帯保証」は
受け入れられないと考えて、再度、連帯保証条項を削除する交渉をして欲しい旨、
交渉窓口の当社営業担当者に伝えました。

なお、交渉窓口の営業担当者からは、

「現在、当社の顧客が販売代理店として当社を選定するか否かの重要な局面にきている。
 当社の顧客からは、原文通り締結するよう強く要請されているので、なんとか、
 原文通り締結するわけにはいかないのか。」

と嘆願された上での、再度「削除」の交渉依頼という方向性なので、
果たしてどうなることやら・・。

ところで、上記の交渉をしていて、ふと考えたのですが、秘密保持契約書には良く、

「甲および乙は、相手方の書面による同意を得て秘密情報を第三者に開示する
 ことが出来るものとし、この場合、当該第三者に対して同等の秘密保持義務を課し、
 当該開示についての一切の責任を負担する。」

なんて条文が定められていますし、同様の条項は、当社雛形の秘密保持契約書にも
定められています。

しかし、「連帯保証」という言葉を使用していないだけで、この条項は、
当社が当該第三者に秘密保持義務を守らせる義務を負うことを超えて、
当該第三者の情報漏えいについて責任(=損害賠償義務)を負う条文とも解釈出来、
実質、「連帯保証」しているのと同じことじゃないのか。
まぁ、当該第三者は秘密保持契約の当事者ではないので、当社の顧客に対して直接、
秘密保持義務を負わないので、純粋な「連帯保証」ではありませんが・・。

なお、保証行為をする場合は、当社であれば、取締役会の承認事項であり、さらに、
上場企業(当社を含む)であれば、保証金額等について財務諸表に開示する義務を
負うことになりますが、上記の「連帯保証」っぽい条文を締結した場合も
同様の対応が必要となるのか。

「保証(類似)行為」に該当するとして保証内容を開示するにしても、当社のサプライヤーが
将来秘密漏えいした場合の賠償金額(=保証金額)を現時点でどうやって見積もるのか。

等々、この問題を考えると色々と悩みがつきませんが、上記問題は今後の個人的な
課題として取り組んでいきたいと思います。

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