人材の育成方法(BLJ 5月号)

遅ればせながら、Business Law Journal 5月号を読み終わりましたが、
今月号では下記の特集が組まれておりました。


 <BLJ 5月号の特集>
 [Focus]いま対処すべき 人材育成・評価の課題
 [中堅担当者座談会] 後輩の育成と評価に関する現状・課題
 [若手座談会] スキルアップの現状報告

  伸ばせる管理職 伸びる若手になるためのQ&A
  ジョブローテーション制度に合わせた人材の早期育成
  「教える」というよりも考え方や視点を「共有する」
  土地勘のない業務にあたったときの対応
  法務歴3年から法科大学院での学び直し
  多様な案件を自分で勉強しながらこなすために必要なこと


私は現在、一人法務状態で、直属の上司はいるものの、法務だけを
見ているわけではなく、また、直属の部下・後輩もいない為、
特に人材育成の箇所については直接役に立つ内容ではありませんでしたが、
他社の法務の動向が分かり、非常に興味深く読むことが出来ました。

なお、私は今のところ部下はいないものの、もし、部下が出来た場合には、
知識面についてはむしろ教えて欲しいことの方が多いかもしれませんが(笑)、
以下の事項については最低限、実施していきたいと思います。

それは、「相談・質問する際には、必ず自分の意見を持った上で、
相談・質問する」ことを徹底させることです。当たり前ですが。

私は法務担当ということで、社内クライアント(=役員とか営業担当等)から
色々と相談・質問・要望を受けることがあるのですが、その際に辟易させられるのが、

「私はこうしたいけど、どうですか。」
「私はこう考えるけど、どうですか。」

という自分の意見を持って相談・質問・要望するのではなく、

「取引先から下記の要望を受けていますが、どうすればいいでしょうか。」

というような、自分の考えを全く持たずに相談・質問・要望を提示してくる
方が非常に多いということです。

何を質問等していいかすら分からない、という状況もあるかと思いますが、
単なる「伝書鳩」の役割しか出来ないようでは、将来、自分で判断・決断
する能力が養われないと思います。

その為、もし、私に部下が出来て、私に相談・質問してくる際には、
必ず、自分の考えを持ってから話をするように徹底させたいなと思います。

と、偉そうに言ってみたものの、私も自分で徹底出来ていないな、
感じる場合が多々ありますので、日々、気をつけて仕事をしていきたいと思います。

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2012年 05月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2012年 05月号 [雑誌]
(2012/03/21)
不明

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書籍:弁護士のためのマーケティングマニュアル

私は弁護士ではないものの、何か一つでも参考になる点があればと、今般は、
「弁護士のためのマーケティングマニュアル-弁護士大増員時代を生き抜く
手法を解説!」という本を図書館で借りて読んでみました。

内容としては、特に目新しいマーケティング手法等が記載されているわけではない為、
2,500円の定価を出して購入するのは個人的にはどうかと思いますので、興味のある方は
立ち読みしてから購入を判断するか、図書館で借りて読まれることをお勧めします。

さて、そんな本書(=何か、偉そうですみません・・)で個人的に参考になった個所を
以下に書き留めておこうと思います。下記は、依頼者の満足度を高めるポイントの
一つを解説している箇所です。


「 書面化して、認識を共有する

  繰り返しになりますが、弁護士の仕事は形が無く、目に見えにくいものです。
  唯一、目に見える形として残るものは、様々な書面です。
  そこで、ちょっとした打ち合わせ内容や、報告事項を書面化して、依頼者に
  提供することは、想像以上に依頼者の満足度を上げてくれます。

  (中略)

  私の知っている先生で、初回相談時の時から、(1)相談内容、(2)問題点、
  (3)解決方法、(4)留意事項をその場でタイプして、帰りがけにはプリントアウト
  して依頼者に渡す、という先生がおられます。
  正確さを期すのに大変な気がしますが、その先生曰く、
  『慣れれば、どうということはない。』、『弁護士の中には、揚げ足を取られるのが嫌で、
   書面にしたくないという人もいますけど、そういう人は二流、三流ですね』
  とのことです。」


弁護士としては、書面が独り歩きするリスクを考えて、クライアントに相談時のその場で
作成した書面を渡すことは控えたいところかと思いますが、実践している方が少ない
ことを考えても、特に相手方が法律的素養の全くない無い個人クライアントであれば、
クライアントの満足度を高めることが出来ますし、また、クライアントが弁護士の話を
誤って理解したまま帰り、ミスリードしてしまうリスクを避ける効果もあるかと
思いますので、書面内容の程度問題かと思いますが、実践されてはいかがでしょうか。

なお、私は、弁護士事務所に赴いて相談する際には、しっかり腹に落ちるまで
理解・確認してから岐路に着くようにしているので、その場の回答内容を改めて書面で
提示して欲しいと要望することはありませんが、電話で法律的なコメントを受けた場合には、
内容によっては、正確を期す為に、改めてメール等で回答を受領するようにしています。

ちなみに、私が社内クライアント(=営業担当者等)から電話で相談を受けた場合に、
当該クライアントが「分かりました。」とは言うものの、どうも理解が不十分だと感じた
場合には、同じ内容をメールに記載して送付するようにしています。

メール作成の手間がかかりますが、クライアントの満足度を上げることが出来ますし、
後日、自分の回答内容を確認することも出来ますし、また、ミスリードして後で
軌道修正する手間を省けますので、今後とも実施していきたいと思います。


<目次>
1 弁護士にマーケティングは必要か?
2 弁護士業界の現状分析
3 弁護士マーケティングの基本戦略
4 弁護士に有効な広告方法は?
5 効果的な弁護士広告のポイント
6 受任に繋がる法律相談のポイント
7 依頼者満足度を高めるポイント
8 「自分」という商品力を磨くポイント

「弁護士のためのマーケティングマニュアル」弁護士大増員時代を生き抜く手法を解説!「弁護士のためのマーケティングマニュアル」弁護士大増員時代を生き抜く手法を解説!
(2008/03/10)
出口 恭平

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書籍:小説で読む知的財産法

今般は、四宮隆史氏著作の「小説で読む知的財産法」を読んでみました。

本書は、表題の通り、小説形式で知的財産法(特許、著作権、商標等)について
勉強出来る本で、「知的財産基本法」を勉強する本ではありません。

なお、本書は、昨年の特許法改正が反映されていない点と、小説として違和感がある点が
ポツポツ出てくる点(弁護士との訴訟に関する第一回目の打ち合わせに、営業から最近
異動した人が一人で対応し、法務部長がいるのに同席せず、当該対応者が帰社したら、
法務部長は既に帰宅していて、一人で社長に結果を報告する件とか。その他いろいろ、
「それって、どうよ?」。というシーンがあり、いまいち小説の世界に入りきれない
箇所がありましたが、小説で学ぶ形式なので、仕方がないのかもしれませんが・・)を
差し引いても、知的財産法の初学者が基本書の前に読む本としては、肩肘張らずに
読める内容なのでお勧めしたいと思います。

さて、本書にて個人的に参考になった個所について、以下に抜粋して
書き留めておこうと思います。

なお、下記抜粋箇所は、クライアントからわずか3ページのクロスライセンス契約書の
レビュー依頼を受けた若手弁護士に、先輩弁護士(田口先生)がレビュー時のポイントを
レクチャーするシーンです。レクチャーシーンの前に、当該契約書の全条項が小説内に
掲載されていますので、自分なりに要修正箇所を考えてから田口先生のお話を聞きましょう。


「あくまでも私見だけど、今回の契約で最低限おさえておかないといけない
 ポイントは五つかな・・・。まず、(1)特許にかかる発明のほかに、技術発明やノウハウも
 ライセンスの対象に含めるのか否か。今回の契約には、特にこの点について書かれて
 いないので、素直に読めば技術情報やノウハウはライセンス対象に含まれない、
 と解釈できるけど、それでお互いの実務に支障がないのか、を確認しておく必要はあるわよね。」


上記の考え方は、ライセンス契約書に限らず、全ての契約書に言えることですが、
契約書をレビューする場合は、「今回、当社はこの契約書を締結して何を達成したいのか」を
よく考える必要がありますね。

上記抜粋箇所で言えば、単純に「クロスライセンスする契約書」のレビューとだけ
考えてしまいますと、原文でも問題ないのではないか、という発想になってしまいますが、
契約書の背後にある「目的」を念頭に置いて想像力を働かせれば、定めなければならない
条項が頭に浮かんでくるかと思いますので。

「目的」を考えたレビューをする為にも、依頼者からしっかり契約締結の背景をヒアリング
してからレビューに臨む必要があります。依頼者と電話等で会話もせずに、依頼者から
受領した数行のメール文面の行間から色々読み取ってレビュー、ドラフティングすることは
依頼者をミスリードする可能性がありますので避けましょう(=自戒を含む)。

<目次>
第1章 特許侵害訴訟の萌芽
    株式会社メディアライト・知的財産担当GM・山本祐一郎の場合
第2章 ライセンス契約(実施権の許諾)
    星野総合法律事務所・弁護士・鍛冶祐介の場合
第3章 発明の対価 システムエンジニア・中野克弘(元メディアライト社)の場合
第4章 映画ビジネスと著作権
    日本ITシステムズ株式会社・コンテンツプロデューサー・西康介の場合
第5章 WEBサイトの権利(編集著作物)
    星野総合法律事務所・パラリーガル・小笠原圭子の場合
第6章 著作権法の課題 星野総合法律事務所・代表弁護士・星野達也の場合
第7章 「商標」と「商品等表示」 星野総合法律事務所・弁護士・田口宏美の場合
第8章 特許侵害訴訟の行方

小説で読む知的財産法―最新知財ビジネスの法実務小説で読む知的財産法―最新知財ビジネスの法実務
(2010/10)
四宮 隆史

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反社会的勢力の排除に関する覚書について

2011年10月1日付で東京都暴力団排除条例が施行されたこともあり、
昨今、取引先から「反社会的勢力の排除に関する覚書」の締結の打診を
受けることが頻繁にあります。

ちなみに、2008年2月4日に、東京証券取引所から「反社会的勢力排除に向けた
上場制度及びその他上場制度の整備に伴う有価証券上場規程等の一部改正について」
という御達しが出たこともあり、2008年頃より、上場企業の取引先をから
この覚書の提示をポツポツ受けています。

私が所属している会社は、2008年から基本契約書に「反社会的勢力の排除条項」を
定めたものの、既に基本契約書を締結している先に対して、「反社会的勢力の排除に
関する覚書」の打診をするマンパワーもマネーパワーもないので、
覚書の締結までは積極的に対応しておりません。

また、取引先から提示を受けた基本契約書のフォーマットに基づいて
締結の交渉をする場合は、「反社会的勢力の排除条項」を追記するよう、
依頼しているのですが、都条例が施行される前は、取引先から怪訝な顔をされ、
交渉が難航すると、当社の営業担当から、
「仮に、取引先が反社会的勢力だっていいじゃないですか。」
と、反社会的勢力の排除に対する意識が低いコメントをする人もいましたが、
都条例が出てからは、積極的に対応してくれるようになりました。

なお、以前、取引先から提示された「反社会的勢力の排除に関する覚書」が、
当社の誓約書のような片務契約形式となっていたので、「乙は~」を
「甲及び乙は~」に変更して欲しいと要望を出したところ、以下のような
コメントを受けたことがありました。

取引先:今回の「反社会的勢力の排除に関する覚書」は、弊社(=取引先)が締結の
    必要性を認識して今回の覚書を作成し、各取引先に依頼をしているものです。

    貴社(=私の会社)も同様の契約書を締結したいのであれば、
    貴社が覚書を作成し、改めて各取引先に締結依頼をするのが
    スジではないでしょうか。

    従って、今回は貴社のご要望通り「甲及び乙は~」と修正することは
    出来ません。

※上記のコメントを受けたのは1年前以上で、上記は要約であり、
 正確な内容は忘れてしまいましたが、要は、
 取引先が作成した「反社会的勢力の排除に関する覚書」に
 タダ乗りするんじゃない、というご趣旨だったかと思います。
 大人気ないコメントではありますが、何となく気持ちは分かりますね。

「反社会的勢力の排除に関する覚書」を取引先から提示され初めの頃は、
個人的には、当社でわざわざ覚書の作成、発送、締結管理の手間を掛けずとも、
取引先が自発的に「反社会的勢力の排除に関する覚書」を打診してくれるから、
この調子でいけば、最終的にはほとんどの取引先と「反社会的勢力の
排除に関する覚書」を締結出来るんじゃないの、なんて、甘く考えていました。

しかし、上記のコメントを受けた後は、片務契約を双務契約にするという
交渉はせずに、よっぽど不合理な内容ではなければ、相手方から提示された
フォーマット・内容にてそのまま締結するようにしています。

当社は、金融業、不動産業や建設業のように、反社会的勢力の脅威を感じる
機会が非常に少ないこともあり、「反社会的勢力の排除に関する覚書」を積極的に
対応するインセンティブが低いのですが、どうせやるなら、基本契約書を
締結していない既存の取引先も多数ありますので、
「反社会的勢力の排除に関する覚書」ではなく、「反社会的勢力の排除条項」を
定めた基本契約書の締結推進を(機を見て)やりたいと思います。

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M&Aによる権利・義務関係の承継の弊害

私が所属している会社(=専門商社)は、以前、当社を存続会社として、
同業者である某会社(=A社)を吸収合併しました。

当然、合併日にて当社はA社の契約関係を全て承継したのですが、今になって、
(細かいテーマで恐縮ですが)合併の弊害を感じつつありますので、
何か解決策を提示するわけではありませんが、
記録としてここに記しておきたいと思います。

契約審査担当の私は、特に基本契約書の締結交渉において、双方の主張が折り合わず、
交渉が並行線となる事態に度々直面します。

そんな時、取引先から
「こちらの提案が受け入れられないのであれば、御社とは取引出来ない。
 御社のような商社は他にも多数あるのだから、別ルートから購入させて頂く」
という強硬な主張を受け、リスクを認識した上で、しぶしぶ相手方の要望を
受け入れることもあります。

一方、不利な条文を締結するくらいなら、何も締結せず、いざとなったら
法律に基づいて解決した方がまだまし、という判断の基で、基本契約書の交渉は
ペンディングにしたまま、取引を進めることは多々あります。

しかし、最近、あえて基本契約書を締結せずに取引を実施していた取引先から、
以下のような要望がありました。

「貴社とは基本契約書の締結が未済となっております。
 しかし、貴社が合併したA社とは過去に基本契約書を締結しています。
 そこで、貴社がA社と締結した基本契約書を承継していて、弊社と貴社間の取引にも
 同様に当該基本契約書が適用される旨を定めた覚書を作成しましたので、
 締結頂けないでしょうか。」

上記のような書面を交わさずとも、A社が過去に締結した基本契約書の内容に
当社も拘束されますので、上記取引先の提案通り、当社は契約承継の確認に関する覚書を
締結することにしましたが、当該覚書のドラフトを作成している時の相手方の
法務担当者のほくそ笑んでいる顔が想像出来るようで、後味が悪かったですね。

同業者同士で、さらに、契約審査体制が異なる会社同士が合併すると上記のような
事態が起きるわけです。

なお、消滅会社が原文通り締結した契約書が、サブマリン地雷のようにジワジワと
効いてくる上記のようなケースはまだ、その後の関係が分かりやすいからましな方で、
存続会社では条文を修正して締結した契約書を、消滅会社は、同一の契約書を
原文通り締結している場合も多々あり、この場合、さらにやっかいなことになります。

以前、弁護士に確認したところ、同じ取引先に対して存続会社と消滅会社で
同様の契約を締結している場合は、合併日から、締結日が新しい方の契約書が
優先されて適用されるのではなく、同じ取引先に対して二つの契約書が並列して
存在しているという良く分からない事態となるようで、こうなるともう
収拾がつきませんね。

どちらかの契約書を無効にする旨を定めた契約書を取り交わすのがベストなのでしょうが、
当社は取引先数は数千社もあり、非常に手間なので、今のところ放置しております・・。

複数の合併を繰り返している会社は、上記の問題をどのように対応しているのか、
気になるところです。

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プロフィール

Author:hitorihoumu
35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

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