裁判管轄条項の悪用について

今回は前回に引き続き中国法務ネタで。

ご存知の方も多いかと思いますが、日本と中国とは判決の執行に関する条約を
締結していないので、日本の裁判所の判決に基づいて中国にある資産には
執行出来ませんし、また、中国の裁判所の判決に基づいて日本にある資産には
執行することが出来ません。

しかし、日本も中国もニューヨーク条約には加盟していることから、
日本もしくは中国の仲裁判決に基づいて他方の国で執行が出来ますので、
日本法人と中国法人間の契約で紛争解決方法を定める場合には、仲裁を選びましょう、
というのは、国際取引法務の本に良く出てくる解説です。

ということで、上記を悪用した場合はどうなるのでしょうか。

例えば、中国に何の資産も保有しておらず、また、将来、中国への拠点設立や等は
全く考えていない日本法人(A社)が、中国法人(B社)から高額な製品を買う場合。
基本契約書の交渉にて、

A社:紛争の解決方法は、御社に譲歩して「中国の人民法院で裁判」でいいですよ。
B社:ほんとですか~?ありがとうございます。いやぁ、助かりました。

ということで、中国の人民法院を裁判管轄に設定した場合。

その後、悪意のあるA社は、B社が製品を納入後もお金を支払わず、B社の再三の
催促にも関わらず、
「裁判でも何でもお好きにどうぞ。どうせ、中国の人民法院で当社(A社)が敗訴しても
痛くも痒くもありませんので。」
と開き直った場合、B社は泣き寝入りするしかないのでしょうか。

残念ながら、B社を救済する為の例外があるのかどうか、それとも、原則通り、
B社は泣き寝入りするしかないのかは今の私には分かりません。

今度、中国法務に詳しい顧問弁護士に、ちなみにということで聞いてみようと思います。

P.S.
上記の悪意ある取引を実施したことによる責任は一切負いかねませんので・・。

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