知的財産管理技能士検定2級の結果が出ましたが・・・。

本ブログにて、2011年7月11日に知的財産管理技能士検定2級を受験したと
記事を書きましたが、昨日、結果が発表されまして、合格ラインは80点の中、
学科試験は87点と合格したものの、実技試験は77点と残念ながら不合格でした・・・。

自己採点では、実技はギリギリセーフな感じだったので、
配点の妙によっては不合格の可能性もあるなか、私の中では一応、
合格したということでこれまで過ごしてきましたので、若干ショックではありますが、
まぁ、次回の11月の試験で挽回するしかないですね。

ただ、今年は特許法等の改正がありましたので、今回、使用したテキスト・問題集の
内容が一部陳腐化しますので、またテキストや問題集を買い替えるのかどうか、
よく考えたいと思います。

今回分かったことは、私のような仕事で知的財産実務に直接携わっていない人は、
実技試験について、TACの「知的財産管理技能検定 2級実技スピード問題集」だけでは
足りないということです。
ということで、次回は、アップロード社の「パーフェクトガイド」をもっとしっかり読み込んで、
場合によっては他社の問題集にも取り組んで、次回は余裕で合格出来るように頑張りたいと思います。

しかし、次回は学科試験が免除されるとはいえ、学科試験と実技試験の内容は
共通する部分もありますので、学科試験の問題集も一応解いておいたほうがいいのかなぁ。


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米国のディスカバリー対応は準備万端ですか?

遅ればせながらBusiness Law Journalの今月号(2011年9月号)を読んでみました。

今月号では、海外子会社のリスク管理戦略「グローバルな訴訟対応を見据えた準備」という
長谷川俊明先生の記事が参考になりました。

本記事では、日本の親会社が有する知的財産権を、米国を含む複数の国の現地生産子会社に
ライセンスしていた場合で、ライセンスした知的財産権に起因して、ある国の現地法人
(例えば中国現法)が被告となる訴訟が発生したケースを想定し、中国で訴えられたら、
米国でも訴えられる可能性が出てくることに触れた上で

「米国における訴訟を予見できる状況になったということができ、後述のように
その時点から文書保存義務が発生し得るのである。
その対象文書は、米国国内だけでなく、むしろ技術情報の「発信元」である日本親会社に
存在する文書、あるいは日本親会社と各現地法人とのコミュニケーション記録などが
広く対象に入りうる。」

との指摘は参考になりました。
米国の訴訟では、かなり早い段階から文書保存義務が発生するんですね。

以前の記事でも書きましたが、私が所属している会社は商社で、中国向けがメインでは
あるものの、米国を含む世界中に製品を販売していることもあり、知財に限らず、
PL訴訟等に巻き込まれる可能性があります。
しかし、米国での訴訟をこれまで経験したことが無いこともあり、
当社には文書保存対応のノウハウがありません。

※この記事を見た米国系のパテントトロール等が、私の所属している会社を特定して
米国で訴訟を提起しないことを祈ります・・・。

当社が、米国に販売している製品と同一の製品を他の国に販売しているケースは多々あり、
米国以外の国で、当該同一製品に関する訴訟が発生した場合、現体制で米国訴訟の
ディスカバリーに適合した有効な文書保存対応が出来るかといえば、疑問符がつきますので、
対応方法について事前に調査・マニュアル化をしておく必要性を感じました。

といっても、具体的な脅威が目の前に無い中で、上司等を説得して金を掛けてまで
マニュアル作成等の対応をするのはなかなかハードルが高いですね・・。

なお、米国訴訟で痛い目にあったことのある会社や大企業を除き、普通の事業会社が、
果たしてどの程度、事前のディスカバリー対応をしているのか気になるところです。

たまに、ディスカバリーに詳しい外資系弁護士事務所やコンサル会社から会社案内や
アンケートが送付されてきまして、いつもゴミ箱へ直行していますが、情報収集の為にも
今後来たらアンケート位は答えてみようかな。
特典として、アンケート結果のレポートをくれるようだし・・。

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裁判管轄条項の悪用について

今回は前回に引き続き中国法務ネタで。

ご存知の方も多いかと思いますが、日本と中国とは判決の執行に関する条約を
締結していないので、日本の裁判所の判決に基づいて中国にある資産には
執行出来ませんし、また、中国の裁判所の判決に基づいて日本にある資産には
執行することが出来ません。

しかし、日本も中国もニューヨーク条約には加盟していることから、
日本もしくは中国の仲裁判決に基づいて他方の国で執行が出来ますので、
日本法人と中国法人間の契約で紛争解決方法を定める場合には、仲裁を選びましょう、
というのは、国際取引法務の本に良く出てくる解説です。

ということで、上記を悪用した場合はどうなるのでしょうか。

例えば、中国に何の資産も保有しておらず、また、将来、中国への拠点設立や等は
全く考えていない日本法人(A社)が、中国法人(B社)から高額な製品を買う場合。
基本契約書の交渉にて、

A社:紛争の解決方法は、御社に譲歩して「中国の人民法院で裁判」でいいですよ。
B社:ほんとですか~?ありがとうございます。いやぁ、助かりました。

ということで、中国の人民法院を裁判管轄に設定した場合。

その後、悪意のあるA社は、B社が製品を納入後もお金を支払わず、B社の再三の
催促にも関わらず、
「裁判でも何でもお好きにどうぞ。どうせ、中国の人民法院で当社(A社)が敗訴しても
痛くも痒くもありませんので。」
と開き直った場合、B社は泣き寝入りするしかないのでしょうか。

残念ながら、B社を救済する為の例外があるのかどうか、それとも、原則通り、
B社は泣き寝入りするしかないのかは今の私には分かりません。

今度、中国法務に詳しい顧問弁護士に、ちなみにということで聞いてみようと思います。

P.S.
上記の悪意ある取引を実施したことによる責任は一切負いかねませんので・・。

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中国で仲裁合意をした場合の保全申し立てについて

今般は、「Q&A中国ビジネス 法務の現場」という書籍を読んでみました。

ちなみに、最近、私の近所の某区立図書館に法律関係の蔵書が多いことに気づきました。
これまでは専ら本は買う派でしたが、今では、本屋で面白い本を見つけたら、
まずは携帯端末で当該区立図書館の蔵書検索をして、もし蔵書が無ければ、しぶしぶ
購入するという感じになっています。
ちなみに、どこの図書館かは、ライバルが増えそうなのでしばらく秘密にしておきます(笑)

さて、本書の出版年は2006年と、急速に変化する中国の法律体系の中にあって、
記載内容がやや古いのではないか、という個人的な先入観があり、記述テーマによっては、
本書の内容を鵜呑みに出来ないのが残念なところですが、本書は三菱商事の法務部が
出しているだけあって、法律の表面的な内容に終始せず、実務的なアドバイスの記述も
多数あり、上記を差し引いてもなかなか読み応えがありました。

本書で参考になった個所を、少し長いですが以下に抜粋します。

「Q22 紛争解決を仲裁するとした場合、仲裁判断を中国で執行できるという点に加え、
相手方中国企業の財産や証拠を保全できるかを検討することが重要と聞きます。
この点で、中国の仲裁機関とそれ以外の仲裁機関で差異はありますか?

(ポイント)
・中国の仲裁機関による仲裁の場合、仲裁手続申立前に財産・証拠の保全申請を行うことは
困難であるが、仲裁手続申立後は、仲裁判断が下される前でも、仲裁手続と並行して
人民法院に財産・証拠の保全を申し立てることはできる。
・香港・日本等の外国の仲裁機関による仲裁の場合、法令上、仲裁手続きと並行して
 行う人民法院への財産・証拠の保全措置は想定しておわず、仲裁判断が下される前に
 財産・証拠の保全を行うことはできない。(~以下、詳細な解説)」

また、財産の保全措置を当初から想定している場合には、契約書に仲裁合意を記載する他、
保全申立については人民法院に対して別途申請出来る旨を併記する方法を紹介しています。

しかし、契約書に仲裁合意を定めていることによって、人民法院が保全措置の申請の
受理を拒否する恐れがあるようです。

また、財産の保全措置に関しては、民事訴訟法に訴訟提起前の財産保全に関する制度が
定められているようです(民事訴訟法93条・252条)。
しかし、保全措置が取られた後30日以内に訴訟の提起をしないと、財産保全は解除
されますので、たとえ30日以内に仲裁手続きに入ったとしても保全措置は解除されます。
その為、仲裁合意と人民法院への保全措置を併記する方法は、実効性に疑問があるようです。

ということで、特に自社が金銭債権の債権者で、将来、債権回収に関する紛争に発展する
懸念があると判断すれば、「日本で仲裁をするほうが地理的に楽だ」という発想だけでなく、
回収可能性を考えて、「あえて中国の裁判を紛争の解決方法にする」ことも選択肢の一つに
入れるよう、留意したいと思います。

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ケーススタディ:大家さんが反社会的勢力かもしれない・・

今般は、某上場企業(A社)の反社会的勢力(以下、反社)絡みの
事例を取り上げたいと思います。

A社は借上社宅制度を導入しており、A社が法人契約した貸家に社員が居住し、
当該社員は給与から家賃の一定額を天引きされるシステムとなっています。

A社に対して、法人契約しているマンションの大家兼所有者であるB氏から、
「当該マンションの所有権及び賃貸権は20××年8月1日付でC社に
移転した為、20××年8月の家賃支払分(20××年7月振込分)から、
C社の口座に支払ってください」との通知文を受領しました。

しかし、上記書面受領と同時期に、C社を最近退職したという元社員と
名乗るD氏から以下の書面が届きました。

「C社は反社と付き合いのある会社です。家賃をC社に支払うことは、
 貴社が間接的に反社を支援することになります。
 貴社(A社)のような一部上場企業は、C社との取引は控えた方がよろしい
 のではないでしょうか。」

上記書面を受領したA社の総務担当は、C社に問い合わせたところ、
C社から以下のような回答がありました。

「D氏は当社(C社)を最近退職した者で、D氏とは当社(C社)と別件で
 訴訟中の為、嫌がらせでそのような書面を送付したかと思います。
 当社はD氏が言うような反社ではありません。」

A社が取るべき対応で最善と思われるものは、以下の内、どれでしょうか。
ちなみに、A社とB氏との賃貸借契約書では、「反社の排除条項」は設けられて
いませんでした。

<選択枝>
(1)上場会社として、取引先が少しでも反社の可能性のある者と取引を
   継続することは、後々のレピュテーションリスクとなると考え、
   即刻、賃貸借契約を解除する。

(2)賃貸借契約を解約すると、次の物件を探す手間や、新住居の礼金、
   仲介手数料、引っ越し代等が掛かるので、出来れば今の住居に住み続けたい。
   そこで、C社から、「C社は反社ではなく、また、反社との付き合いもありません」
   という宣誓書を受領して住み続ける。

(3)賃貸借契約を解約すると、次の物件を探す手間や、新住居の礼金、
   仲介手数料、引っ越し代等が掛かるので、出来れば今の住居に住み続けたい。
   しかし、C社が本当に反社かもしれないので、警察や調査機関等で情報収集し、
   C社は反社ではない、という蓋然性が高くなったと判断出来るまで、
   家賃を供託し続ける。

(4)D氏から受領した書面は気にせず、単純にC社の指定口座に振り込むことにし、
   本件のことは忘れる。

<個人的な意見>
個人的には上記(2)が妥当かと思います。

ちなみに、上記(3)の供託については、上記のケースでは、債権者が
C社であることは確かであり、C社が反社である可能性がある、というだけでは、
供託の要件(債権社の弁済の受領拒否、もしくは債権者不確知)を満たさず、
供託することが出来ません。従って、上記(3)は間違いです。

何か他にこんな対応方法があるのでは、というお考えのある方がいれば
ご意見をお待ちしております。

P.S.
上記は、私が所属している会社とは一切関係ありませんので・・。

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