契約書の契印(割印)に関する一考察

普段は、最近読んだ書籍についてブログを書いていますので、
今回は、日々の業務で感じたことについて書いてみたいと思います。

題:契約書の契印(割印)について

製本テープを使って契約書を袋綴じする場合、私の所属する会社では、
裏表紙のテープと契約書の境目に一か所、契印しています。
※ちなみに、電機業界の慣習なのか分かりませんが、社内外問わず皆さん
「契印」と「割印」の違いを理解していないようで、「契印」を「割印」と呼んでいますが、
「それは正しくは契印のことですよね」といちいち指摘するのも何かイヤらしいので、
私も社内では「契印」を「割印」と呼んでいます・・。

しかし、他社から送付されてきた製本済の契約書に捺印する場合、
同封されてきた送付状や「捺印の手引き」みたいな書面には、
全てのページに割印をしてください、と記載されていることが結構あります。

契印の役割はあくまで「後々の差し替え防止」にありますので、製本テープで
製本している場合は、裏表紙のテープ部分に一か所契印をすればそれで問題ないかと思い、
以前、送付状に「全ての~」と指示があったにも関わらず、一か所だけ契印をした原本を
送付したことがあります。

しかし、その後、先方の担当者に電話で「一か所だけ契印した理由」を説明したにも
関わらず、「当社のルール上、全てのページに割印が必要となりですので」の一点張りで、
結局、原本が先方から再送されてきて、全てのページに契印することになったケースが
度々ありました。

今では二度手間になるのも何なので、取引先から上記の様に指示があった場合には
全てのページに契印をして提出していますが、捺印する私の上司からは、
「何で全ページに捺印しなければならないんだ」
「ハンコの押し過ぎで昨日のゴルフに影響が出た」等、
なぜか私が小言を言われながら印鑑を受領する毎日を送っています・・。

余計な朱肉を消費するのでエコにも良くないので、「全てのページに割り印が必要」という
社内ルールを導入している会社は、いち早くそんなルールは廃止して頂きたいですね。
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書籍:御社の営業がダメな理由

私は現在、営業担当者でも、ましてや営業担当者をマネジメントする立場でもありませんが、
表題の本がかなり売れているみたいなので、何か、自分の仕事にも活かせるヒントが
得られるかもしれないと思い、『御社の営業がダメな理由』という本を読んでみました。

著者は、営業マンのセンスはそう簡単には伸びないし、スーパー営業担当者の存在を
ずっと待っているのも非現実的なので、
「営業結果=営業量×営業能力」という原則の下、なによりもまずは営業量を増やす事が
大事であると主張しています。

本書で個人的に心に留まった箇所を、少し長いですが抜粋しておこうと思います。

^^^^(以下、本書抜粋)^^^^^

社員の能力を引き揚げようと言う気持ちは理解できますが、まずは営業マンの一日を
つぶさに検討して、無駄な作業と無駄な時間を排除してみましょう。
実際には、彼らも本来の営業活動以外に膨大な勤務時間を割いているという知られざる
現状が横たわっているのです。
困ったことに、上司や同僚、さらには本人ですら営業活動の時間が足りていないとは
露ほども考えていません。
周囲や本人がサボっている認識のない「怠慢」。これを本書では「結果的怠慢」という
言葉で呼ぶ事にしましょう。
この「結果的怠慢」は、喫茶店やパチンコ屋で時間を潰すような「意識的怠慢」と異なり、
本人にサボタージュの罪悪感が全く生じないため、営業成績が低迷している原因を、
自分では発見できません。
つけ加えれば、上司や同僚もこの「結果的怠慢時間」に気づいていません。
それゆえに、用意に改善することは困難なのです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

著者は、この「結果的怠慢時間」の最たるものとして「営業日報」を挙げており、
営業日報を廃止する代わりに、毎日の営業活動に関する徹底的なヒアリング(1日30分)の
時間を確保し、ヒアリング内容を基に、(営業管理者は営業センス・知識に優れているという前提で)
営業管理者のアドバイスと同行営業を行い、営業量の母数を増やして得られた成果の芽の
取りこぼしが少なくならない様にする仕組み作りが必要である、と主張されています。

たしかに、ほんとうの成果に繋がる真の営業時間を増やし、無駄な時間を少なくする
工夫が必要である、というのはまさにその通りです。

ちなみに、私は前職で不動産の売買仲介営業をしておりました。
仲介の依頼を受けた場合は、通常、販売図面を作成するのですが、新入社員の頃は、
一日かけて凝りに凝った販売図面を作成して
「あー、今日は良く働いたなぁ」と思っていた時期がありましたが、
これこそ「結果的怠慢時間」ですね(笑)。
決して「意識的怠慢」ではありません・・。

気をつけたいのは、営業担当者であれば、成果が確かな数字となって現れますが、
私の様な管理部門で仕事をしている方ですと、目に見える成果がありません。

その為、そんなに時間をかけるべきではないセミナーの報告書やメールの作成等に
パソコンとにらめっこして一生懸命になって取り組み、時には(ムダな)残業までして、
「あー、今日は良く働いたなぁ」と感じてしまう危険性が、営業担当者以上に多くなります。

そこで、私は仕事に着手する前には、「この仕事ならこれ位の時間あればできるな」という、
ある程度の目安を作ってその時間通りに実行するようにしたり、あくまで自分が見るようの
「TO―DOリスト」をエクセルで作成して、随時、仕事の成果がチェックするようにしていますが、
「結果的怠慢時間」を無くせるように、さらに日々業務改善していければと思います。


御社の営業がダメな理由 (新潮新書)御社の営業がダメな理由 (新潮新書)
(2006/05/16)
藤本 篤志

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秘密保持契約書(NDA)について

今月のBusiness Law Journalでは、「秘密保持契約に潜むリスク」という特集していました。
私も日常業務で一日1、2部位は秘密保持契約書(以下、NDA)をチェックする機会がありますので、
今後の参考になりました。

その内、心に留まった個所を備忘の為に書き留めてみようと思います。

^^^(以下、本誌抜粋)^^^^

※X社を企業秘密提供側、Y社を企業秘密受領側として話が展開されています。

X社の立証責任の負担を軽減するためには、X社が「秘密と述べる」
「秘密であると定義する」といった作為を行わなくても、Y社に提供する一切の情報は、
ひとまず何でも秘密保持契約上の「秘密情報」に該当するとしておきたい。
X社の立証責任の軽減ということを踏まえると、X社の立場からは、
①企業秘密を提供する「方法」を限定しないこと、②「一切の情報」という包括文言を
使用することが必須である。

弁護士 浅見隆行氏

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

なお、取引先から提示されるNDA案をチェックしていますと、

「秘密情報が口頭で開示された場合は、かかる開示後30日以内に当該情報の内容を
書面にし、かつ、当該書面において秘密である旨を明示して提供されたもの。」

という様な文言に出くわすことが結構あります。しかし、
「昨日、口頭でお伝えしたことはNDA上の秘密情報に該当しますので」
と、契約書通りに律儀に書面で再提示している人はどれほどいるのでしょうか・・。
おそらくほとんどいないと思いますし、そもそも、この条文の存在を法務担当から
聞いて知っている営業担当はほとんどいないでしょう。

当社から秘密情報の提供はせず、単純な秘密情報の受領者となる条件としてNDAを締結する場合には、
あえてその点を指摘せずに締結していますが(笑)、先方に秘密保持義務を負わせたい場合には、
立証責任の負担の軽減を考えて、「相手方から提示された一切の情報」と定めたいところです。

また、先日、海外の取引先から提示されたNDA(英文)中の「秘密情報の定義」が
以下のように定められていました。
※相手方の書式であることを考慮して、一部変更して掲載しています。

「confidential information shall include inventions, business and technical
know-how, production methods, manufacture, marketing and also any other information.」

この「any other information」があると、何から何まで秘密情報にされてしまう可能性がありますので、

「confidential information shall include inventions, business and technical
know-how, production methods, manufacture, marketing and also any other information
labelled as confidential

と、修正して貰うことで決着しました。

しかし、上記の文言では「confidential」と明記された書面等がNDAの対象になるのは明確ですが
上記の「businessに関する情報」や、「knou-howに関する情報」って何なのかと考えますと、
非常に漠然としてよく分りませんので、うっかり違反してしまう可能性も出てくるわけです。

NDAに違反しても、秘密情報の価値の算定が難しく、情報漏洩と損害発生との因果関係の
立証が難しいので、被害を受けた方が実際に損害賠償請求をすることは難いようですが、
「あの会社の情報管理はなってない」という風評が広まり、会社の信用が失墜する可能性もありますので、
NDAを締結した以上は、秘密情報の管理をしっかり行って、うっかり漏洩に十分気をつけたいところです。


BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 06月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 06月号 [雑誌]
(2010/04/21)
不明

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書籍:デキる弁護士、ダメな弁護士

本書はふらっと立ち寄った本屋でそのタイトルに惹かれ、興味本位で読んでみました。

本書の末尾には、6ページに渡り「初めて弁護士に依頼する前に」と題して、
良い弁護士の選び方についてまとめられている箇所があり、この「選び方」を求めて購入した
読者にも一定の配慮をしていますが、本書のメインはやはり、5人の「デキる弁護士」が、
自身の弁護士観や仕事に対する姿勢等について語っている所です。

5人共にそれぞれ示唆に富んだコメントをされていますが、個人的に
参考になった個所(久保利弁護士の個所)を以下に書き留めておこうと思います。

^^^^^^(以下、本書抜粋)^^^^^^

企業法務を除けば固定客のいない弁護士業界にとっては、弁護士の人数が増えることが
脅威になる、というのは理解できる。
「でも、『増えなければ君たち、役に立つのか?』と言いたい。
『今のクライアントと本当に信頼関係を築けていて、その人達が求めているサービスを
提供しているの?』とね。
マーケティング力や幅の広い考え、空の上から全体を俯瞰するような発想力を持たずに、
『民法何条にこう書いてあるから』とか『最高裁でそう言っていた』、そんなことばかり言っている。
それは依頼者のためになるのか、と聞きたい。
今の仕事で満足している弁護士は多い。でも、クライアントは弁護士に満足していないと思います。」

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

なお、著者はあとがきで、デキる弁護士の条件を「危機感をもっていることと行動していること」と
定義していますが、本書に登場する5人の弁護士は、常に最高のサービスを顧客に提供しようと、
日々研鑽に励み・実務に真剣に取り組んでいる弁護士で、クライアントとゴルフや飲み会
ばっかりの生活に安住している弁護士とは対極の存在です。

なお、上記の抜粋箇所は、私のようなサラリーマン法務担当にも当てはまるのではないでしょうか。
特に、私の様に法務部がない会社で一人法務に従事をしている者は、(有能な)私の上司を除けば、
直接的な切磋琢磨する競争相手(同僚)がいない状態の為、ややもすると、現在の仕事の質や
スピードに満足してしまいがちにな環境にあります。

私も「デキる弁護士」の様に、常にクライアント(主に営業担当)が何を考え、期待して私に
依頼してくるのかを常に頭に入れながら、日々業務に、自己研鑽に取り組みたいと思います。

デキる弁護士、ダメな弁護士 (講談社+α新書)デキる弁護士、ダメな弁護士 (講談社+α新書)
(2010/03/19)
内藤 あいさ

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書籍:強制執行の仕方と活用法

最近、債権回収に関する本をメインに読み進めていますが、今回は
債権回収の最後の手段を取り上げた『強制執行の仕方と活用法』という本を読んでみました。

この本は、「本人で出来るシリーズ」というだけあって、不動産・動産・債権に対する
強制執行等について書式付きで、読者一人だけでも申し立てが出来るように詳しく解説されています。
しかし、全部自分で強制執行手続きをやっちゃう一般の方はどれほどいるのでしょうか・・

なお、本書でも記載されていましたが、裁判所のHPにも民事執行手続を解説したページがあり、
「裁判手続についてのQ&A」というコーナーもありますので、本を買うほどではないけど、
手続きの概要位は抑えておきたいな、という方は一度HPをチェックしてみることをオススメします。

裁判所HP 「裁判手続きの案内」
http://www.courts.go.jp/saiban/

さて、個人的に参考になった個所を以下に記載しておこうと思います。

^^^^^^(以下、本書抜粋)^^^^^^

さらに、私債権に優先する国税債権については強制執行があった場合に、
配当加入してくるのが常ですので、ほとんどの場合、仮に国税債権が残っていれば、
抵当権、根抵当権に基づく競売でない限り、すべてそれに優先されてしまうことになります。
したがって、すでに抵当権、根抵当権の設定されている不動産については多くの場合、
強制執行を申し立てても、無余剰として強制執行の決定が取り消されてしまう例が多くなっています。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

ということで、強制執行を申し立てても、無余剰として取り消されてしまうケースもある、
というのは初めて知りました。

「無余剰」については本書には上記の記載しかなかったので、自分でも色々調べてみたところ、
「無剰余による取消し」は民事執行法第63条第1項、第2項に定められており、
執行費用と(もしある場合は)国税債権や抵当権等の優先債権の合計額が、
不動産の最低売却価額を下回る場合は、強制執行の申し立てが取り消されてしまうようです。

その為、不動産の強制執行手続きは

1.申し立て → 2.現況調査と評価・債権届出 → 3.売却手続き → 4.配当

という流れでいくことを考えますと、単純な抵当権が設定されている場合は、
申し立て者が事前に「無剰余による取消し」になるか否かがある程度判断できるものの、
執行対象となる不動産にもし根抵当権が設定されている場合、極度額の枠内で
債務者が実際どれくらいお金を借りているのか、については、強制執行を申し立てた後、
上記2の債権届出の段階で明確になることになります。

したがって、前々回の記事『書籍:中国赴任者のための法律相談事例集』で記載したように、
とりあえずなかなか金銭債務を履行しない債務者の事業の要となる不動産(もしある場合)に
仮差押を実施して、
「不動産を競売するぞ!そうしたら事業が継続出来なくなるぞ!」と言ってこちらに
有利な和解を引き出す戦法は、根抵当権の設定義務者である債務者の場合、
「どうせ無余剰で強制執行が取り消されますのでどうぞお好きにどうぞ」と開き直られた際に、
何も返す言葉がない、と言う課題が残ることになります。

時間とお金を掛けて債務名義を取得し、強制執行したけど全くお金を回収できない、
というのでは最悪ですので、回収をより確実にする方法を、他の類書を読んで、
模索していきたいと思います。

強制執行の仕方と活用法強制執行の仕方と活用法
(2009/03/25)
石井 正夫

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主に、週末にブログを更新する予定です。

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