雑誌:BUSINESS LAW JOURNAL(2010年4月号 No.25)

これまでは興味のある記事が掲載されている時だけ買っていた法務系雑誌の
『BUSINESS LAW JOURNAL』を、3月発売分から購読を開始することにしてみました。

なお、2月発売分(2010年4月号 No.25)に「弁護士との付き合い方」という面白そうな特集を
やっていましたので、遅ればせながら注文して買ってみました。

この特集の感想としては、いつも拝読しているブログ『dtk's blog』にdtkさんが指摘している通りで、
タイムチャージ制の弁護士報酬を節約する為にも、また、こちらの意図したリーガルオピニオンを
取得する為にも、何が分からないのか分からない、という様な状態で質問するのではなく、
自分の中で問題の所在を明らかにしてから弁護士に相談をしたいものです。

また、他に気になった記事は、「債権管理・回収をスムーズに行うための契約条項」というコーナーに
所有権留保特約条項が取り上げられていた点です。

ご存知の通り、仮に所有権留保条項があったとしても、買主の転売先が、製品の所有権が
留保されていることを知らない善意の第三者であれば、民法192条の即時取得により、
売主は製品の引渡しを転売先に要求することが出来ないことになります。

また、車のサブディーラーが、転売を目的としてディーラーから車を購入・転売し、その後、
ディーラーが所有権留保条項に基づいて、当該車の購入者であるユーザーに製品の引渡しを
求めたことが、権利の濫用にあたるとした判例(昭和50年02月28日最高裁判所第二小法廷)もあります。

その為、この所有権留保条項は、あくまで買主が自社の為に製品を使用することを前提とした
担保権条文といえそうです。
転売されてしまった売主としては、動産の先取り特権に基づいて債権を回収するか、
買主に対して所有権が留保されているにも係わらず転売したとして、
債務不履行責任を追及することになると思います。

私も仕入先から提示される取引基本契約書をチェックしていますと、たまにこの所有権留保条項に
出くわすことがあります。当社は商社なので、代金の支払いまでに所有権が留保されていると
その間転売が出来ないので、製品の納入時もしくは受け入れ検査時に所有権が移転するように
依頼するようにしています。

しかし、この当社の要望が受け入れられず、以下の様な再修正案の提示を受けることが
これまで何件かありました。

 「製品の所有権は代金の決裁時に売主から買主に移転する。但し、所有権の移転前に、
  買主が買主の顧客に当該製品を販売することを妨げるものではない。

しかし、所有権は売主に留保されているけど、顧客には販売しても良いと、というのは
どういう状態なのでしょうか。
売主は製品が善意の第三者に転売されてしまえば、所有権に基づく引渡しが出来ないわけで、
しかも契約書で転売を容認していれば、債務不履行責任も問えないわけで、あくまで製品を買主が
自社内で使用するか場合か、在庫として手元に有する間のみ、担保権としての意味が
あることになるのでしょうか。

転売を前提としている商社の当社に上記のような修正案を売主が提示してきた理由としては、
「所有権留保条項を契約書に定めたい」と言う形式的な考えと、
「所有権留保条項はどの売主(特に商社)も受け入れてくれない」という、
状況を理解している売主が生み出した妥協の産物だと思いますが、いずれにしてもへんてこりんな文言です。

結局、上記の再修正案が提示されて以降、これ以上の売主の譲歩が難しいようであれば
さほど害は無さそうということで受け入れるようにしていますが、何か隠れた問題点があるようであれば
誰か教えてください(笑)

さて、最後に、「本を探す~Amazonだけに任せておけない」と言う記事に、
法律書を探す際に便利なウェブサイトが紹介されていまして、今後の参考になりましたので、
以下に記載しておこうと思います。

「至誠堂」法律専門書
ウェブサイト上で「本日の新刊」が日々掲載されていますので、大型本屋の法律コーナーに行かずとも
気になる本に出合えるようになるかも。
http://www.shiseido-shoten.co.jp/

「弁護士会館ブックセンター」法律専門書店
「至誠堂」同様、ウェブサイト上で法律書の新刊の一覧が見られますので、定期的にチェックしたいものです。
http://www.b-books.co.jp/


BUSINESS LAW JOURNAL ( ビジネスロー・ジャーナル ) 2010年 04月号 [雑誌]BUSINESS LAW JOURNAL ( ビジネスロー・ジャーナル ) 2010年 04月号 [雑誌]
(2010/02/20)
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主に、週末にブログを更新する予定です。

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