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元総務&法務担当の部屋     

これまで、ある企業で約十数年間、法務担当(+α)として仕事に従事していた者です。最近、財務・経理部門に移動しました。このブログは、仕事に関する書籍を読んだ感想や仕事を通じて感じたことを備忘録として書き留めておく為に立ち上げました。
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棚卸資産に含まれる未実現利益の連結消去仕訳に関する個人的な違和感

1.近況について

最近は、6月の株主総会に向けた開示書類の作成等、PTA活動(本部役員やってます)、色々な私用イベントで忙しく、また、今の担当業務である財務・経理についてはまだまだ経験・知見が乏しくて、今はインプットの時期であり、(あわよくば)読んで頂いた方に少しでも有益な情報を提供したいなと考えて本ブログを運営している中、そのような内容で語れるものが無いので、しばらく更新が滞っていましたが、さすがにそろそろ更新しないとなぁということで、あくまで個人的な備忘録として下記内容を書き留めておこうと思います。



2.連結会計の本を読んでみました

今般、飯塚 幸子氏著作の「図解&設例 連結会計の基本と実務がわかる本」を読んでみました。

今年の2月頃に、飯塚氏が講師を務めた、丸の内税研セミナー主催の「初めて学ぶ 連結会計の基本」というセミナーを受講したことがあり、同セミナーで配布された同氏著作の「初めて学ぶ連結会計の基礎」を読みましたが、非常に分かりやすい内容だったこともあり、上記ステップアップ編として書かれた冒頭の書籍を読んでみました。



3.棚卸資産に含まれる未実現利益の消去の仕訳に関する個人的な違和感

棚卸資産に含まれる未実現利益の消去を行う際の仕訳は、本書でも解説されていますが、以下の通りとなります。

下記仕訳では、親会社が子会社に商品(原価::80)を100で販売したものの、子会社では未だ外部には販売しておらず、上記商品が子会社の在庫として残存しているケースを想定しています。

  (連結消去・修正仕訳)
  ・損益取引の消去     売上高   100  /  売上原価  100
  ・未実現利益の消去    売上原価  20   /   商品  20

私が所属している会社では「売上原価対立法」に基づいて売買取引を記帳しております。

その為、連結会計を学び始めた当初は(今でも?)、グループ外に対する販売が実施されていない段階なのに、子会社に発生している「売上原価」と親会社の「売上」を消去することに違和感を覚えていました。「売上原価対立法」上、子会社で「売上原価」が計上されるのは、「仕入時」ではなく、「売上計上時」ですからね。

上記仕訳が、商品売買に認められている複数の記帳方法(三分法、分記法、売上原価対立法 等)の内、どの方法を念頭に置いた処理なのか、しばらく悩んだ時期もありました。

ただ、以前、他の書籍やネット検索の結果、学んだ通り、連結財務諸表上、「売上原価」は以下の通り分類することが可能であり、

  売上原価(期首商品)
  売上原価(当期仕入高) 
  売上原価(期末商品)
  売上原価(PL表示科目)

未実現利益消去時の取引消去では、子会社の「売上原価(当期仕入高)」を消去していること。

また、上記消去の仕訳は、親子のBS、PLを合算した後の連結修正仕訳なので、財務諸表の表示科目名(売上原価)で仕訳処理することが分かり、ようやく何となく腹に落ちたことをふと思い出しました。

ただ、「売上原価対立法」では、商品の期首残、期中仕入高、商品の期末高の加減で売上原価を求める訳ではなく、取引の都度、売上原価を算出する方法なので、上記説明だけではしっくりこず、まだふわふわした状態なので、もう少しもっと良い説明方法はないのか探ってみたいと思います。

簿記、会計は、深く考えずにこういうもんなんだということで暗記するしかない項目、仕訳もあるかと思いますが、直ぐに忘れないように、また、他の関連するテーマや応用論点で躓かないように、疑問点、違和感はそのままにしないで腹落ちするまで掘り下げていくようにしたいと思います。

以上、チラ裏でした。。



4.編集後記

個人的な話ですが、最近、連結会計に関する実務について、徐々に携わる機会が増えてきましたが、まだまだ分からないテーマ、論点が多く、OJTだけでは早期のキャッチアップには限界があるので、今後とも継続的に勉強を進めていきたいと思います。



<本書目次>
第1章 基本編(連結会計の目的;連結財務諸表の作成の全体像;連結決算業務の流れ ほか)
第2章 応用編(支配獲得時の処理;支配獲得後の持分変動の処理;間接所有がある場合の資本連結 ほか)
第3章 開示編(連結包括利益計算書の作成;連結株主資本等変動計算書の作成;連結キャッシュ・フロー計算書の作成 ほか)

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
税務調査官の着眼力
(薄井逸走氏著作)

[本書で参考になった内容等]
課税所得金額を操作出来ないようにする為、寄付金は、「未払金の計上時」には計上出来ず、「支払い時」に計上出来る。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
会計人のための楽しく学ぶビジネス英語
(ダニエル ドーラン氏、橋本 尚氏著作)

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
新・IFRSのしくみ (すらすら図解)
(あずさ監査法人IFRSアドバイザリー室 編集)

[本書で参考になった内容等]
会計方針を変更した場合、各基準書において別途定めのない限り、変更後の会計方針を遡及的に適用する必要がある。遡及的に適用することが実務上、不可能な場合は、実務上可能な時点まで遡って適用する必要あるようです。かなり面倒くさいですね((((;゚Д゚))))

ただ、日本の会計基準では減価償却方法は会計方針とされていますが、IFRSでは「見積りの変更」として、「会計方針」とは認識されておらず、減価償却方法を変更した場合は、変更した期から将来に向けて適用され、遡及適用はする必要はないようです。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養
(エリン・メイヤー氏著作)

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自社の社名入りゴルフボール作成費用の損金性について

1.交際費に該当する場合とは

今般は、「Q&A経理担当者のための税務知識のポイント (第3版)(松田 修氏著作)」を読んでみました。

「交際費」と「広告宣伝費」のどちらに該当するのかについては、税務調査で調査官と攻防が繰り広げられることの多いポイントの一つかと思います。

本書でも解説されておりましたが、不特定多数の者に対する広告宣伝効果を意図する支出は「広告宣伝費」に該当し、「交際費等」には該当しません。

なお、国税庁HPの「タックスアンサー(よくある税の質問>法人税>No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算)」に交際費等の範囲について解説されていましたので、以下の通り抜粋しておきたいと思います。

国税庁HP(該当ページ):https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm


1 交際費等の範囲

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。

ただし、次に掲げる費用は交際費等から除かれます。

(1) 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用

(2) 飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用
    (専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために
    支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で
    割って計算した金額が5,000円以下である費用
   なお、この規定は次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。
イ 飲食等の年月日
ロ 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
ハ 飲食等に参加した者の数
ニ その費用の金額並びに飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は
   所在地が明らかでないときは、領収書等に記載された支払先の名称、住所等)
ホ その他参考となるべき事項

(3) その他の費用
イ カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用
ロ 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
ハ 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、
   又は放送のための取材に通常要する費用



上記「(3)その他の費用 イ」の「カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用」の内、「これらに類する物品」とは何なのかの解釈が悩ましいところですね。



2.広告宣伝費に該当する場合とは

国税庁HPの「タックスアンサー(よくある税の質問) >法人税>交際費>No.5260 交際費等と広告宣伝費との区分」に、「交際費等と広告宣伝費との区分」に、交際費等と広告宣伝費の区分について以下の通り解説されています。

国税庁HP(該当ページ):https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/5260.htm


No.5260 交際費等と広告宣伝費との区分

交際費等とは、得意先や仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用をいいます。

ただし、カレンダー、手帳、手ぬぐいなどを贈与するために通常要する費用や次のような不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した費用は、交際費等には含まれないものとされ、広告宣伝費となります。



以前、私の所属会社に税務調査が入った際、取引先に配布する為に作成した当社の社名入りゴルフボールを「広告宣伝費」として処理した件について、「ゴルフボールは不特定多数の者に対して配布するものではない」として、損金を否認されたことがありました。国税庁としては「ゴルフ」と名の付く費用項目の損金性には特に厳しい目を持っているようです。

(社名入りゴルフボールの損金性についてググってみたところ、数個のボールであれば「広告宣伝費」になると解説している税理士事務所のブログ、HP等もありますので、調査官・税務署のスタンスによって厳しさに違いがあるのかもしれません。)

年末等の挨拶で使用するノベルティを選ぶ際は、交際費等から除かれるとされる「カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用」への該当性だけで判断せず、「広告宣伝的意図」があるかどうか、つまり、贈答先が「不特定」なのか「特定者」なのか、というポイントでも検討した方が良いですね。



[その他本書で参考になった内容等]
・取引先との商談や打ち合わせ時に高級料亭、一流レストランを利用して1人あたり5,000円をオーバーした場合でも、会議としての実態があれば会議費として認められる。

  [hitorihoumuメモ]
  損金算入が否認されないよう、会議があったエビデンス(議事録等)をどう残すのかが問題ですね。

・給与所得者が受ける給与は、役務の提供の対価であるものの、事業として対価を受領するものではないので、消費税は課税対象外

・輸入消費税の課税標準は、下記3項目を合算したもの

 関税課税価格(CIF価格)+消費税以外の消費税(タバコ税、石油税等)+関税

・役員に対する賞与について、事前確定届出給与制度において、「事前確定届出給与に関する届出書」にて届け出た賞与通りに支給しないと、損金に算入出来無い。届け出た額よりも多く支給した場合だけでなく、たとえ少なく支給しても損金不算入となる。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
為替リスク管理の教科書
(金森 亨氏著作)

[本書で参考になった内容等]
・為替リスクのヘッジ方法はたくさんあるが、あまり手を広げすぎると管理が複雑になり、高度な金融工学を駆使したものを日常的に利用しようとした場合、それが自己目的化して本来のヘッジ目的から乖離してしまいがちとなる。

・個別の取引発生の都度、少額のヘッジを繰り返した場合、事務が煩雑になり、また、ヘッジ商品の取引相手となる金融機関としては、市場に再ヘッジする際に市場の取引単位になるまで、少額の顧客取引を蓄積しなければならず、それまでのリスクを補う為、ヘッジ商品に上乗せするマージンは高いものになってしまう。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
すらすら税効果会計〈第3版
(三林 昭弘氏著作)

[本書で参考になった内容等]
・法人税、法人住民税は、利益(もうけ)の結果に対してかかる税金。一方、法人事業税は、所在地で自治体からサービスの提供を受ける為に支払う税金で、税金の性質が異なり、法人事業税は損金算入が可能となる。

法人事業税の損金算入時期は「申告書を提出した日」で、翌期となる。その為、法人事業税の「所得割」部分は税効果の対象となる。「付加価値割」、「資本割」部分は税効果の対象外となる。

・「その他有価証券」の評価差額について税効果も対象となるが、「全部純資産直入法」の場合、評価差額は純資産に直入されてPLにヒットしない。その為、評価差額の税効果時の繰延税金資産・負債の相手課目は「法人税等調整額」ではなく、「その他有価証券評価差額金」となる。

連結BSの評価差額もPLにはヒットしないので、繰延税金資産・負債の相手科目は「法人税等調整額」ではなく「評価差額」となる。
[hitorihoumuメモ]
税効果にて「法人税等調整額」を相手科目に使う場合と使わない場合があり、どのような理由で使い分けているのか、これまでモヤモヤしていましたが、本書ですっきりしました。

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国をまたぐ親子会社による債務保証時の場合でも、債務保証料は授受しなくても良いのか。

1.関連当事者間の債務保証時には保証料を授受すべきか

今般は、「キャリアアップを目指す人のための「経理・財務」実務マニュアル(下)」と言う本を読んでみました。

早速ですが、本書で心に留まった個所を以下の通り抜粋しておきたいと思います。


22. 債務保証管理
税務上のポイント

1. 法人税
(1)債務保証料をとらない場合

親会社が子会社の借入金に対して債務保証を行うこと自体は、経済的取引ではないと考えられている為、たとえ無償で行ったとしても、税務上、経済的利益供与には当たらないと考えられています。



上記書籍は、一般財団財団法人 日本税務協会というちゃんとした団体が出版していて、さらに、日本CFO協会最高顧問・前金融庁監督庁顧問 金児昭氏が監修している本ですので、間違ったことは書いていないとは思いますが、一般的には、親会社が子会社の債務保証を行う場合でも債務保証料を取るべき、という考え方もあるようですが、果たしてどうなんでしょうか。



2.国をまたぐ関連当事者間の債務保証時には保証料を授受すべきか

さらに、ここで個人的に気になるのは、日本の親会社が外国法人の子会社の債務を保証する場合でも結論は同じになるのか、ということです。

内国法人間であれば、グループ会社間で保証料を授受してもしなくても、日本の税収的にはほぼプラマイゼロになるので、日本の税務当局としてはまぁ良いと考えるとしても、国をまたいで債務保証をする場合、日本の親会社が保証料を受領しないと、親会社の利益が増えない(日本の税金が増えない)ことになりますが、日本の税務当局はそれでも「債務保証を行うこと自体は、経済的取引ではない」とか何とか言ってOKしてくれるのか、素人考えとして気になるところですね。

上記について少しググってみたところ、約10年前の記事ですが、以下のような記述を見つけました。


税経通信 2009年9月号
https://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/industries/typical/pdf/accounting-tax-06-2009-11-06.pdf

<業種に特有な会計及び税務処理シリーズ> 第6回
海外に子会社のある会社特有の税務 -法人税申告書別表十七に基づく移転価格税制の実務的解説-
新日本アーンスト アンド ヤング税理士法人(現:EY税理士法人)/税理士 佐藤雅弘氏

※以下、上記記事のP219一部抜粋。
  赤文字下線部分はhitorihoumuが赤文字下線化しました。



<⑥ その他の対象となる取引として「信用保証の対価」>
国外関連者が現地金融機関からの借入により資金調達する際に,親会社が金融機関に対し債務保証をする場合があります。債務保証は一般的な経済取引であり,移転価格税制の対象となります。

また,正規の債務保証でなく金融機関との信用関係に基づく便宜的なものとして,国外関連者の信用上の問題が生じた場合にその債務の保証を行うことを金融機関等に約束する保証予約についても,金融機関に対し実質的な保証と同等の効果がある場合には,国外関連者に対し信用供与していると認められることから,オフ・バランスであっても債務保証と同様に移転価格税制の対象となりますのでご留意ください。




国税速報2007年3月1日号(第5868号)掲載

取引形態別移転価格税制(5)
~関連者間の債務保証取引について~

新日本アーンストアンドヤング税理士法人(現:EY税理士法人)
移転価格グループ マネージャー 早川直樹氏

※以下、上記記事のP2一部抜粋
  赤文字下線部分はhitorihoumuが赤文字下線化しました。



2. 保証契約における有償性の検討

(1)保証契約について

  (中略)

保証人の果たす保証行為は、被保証者に対し便益を与える行為であり、当該行為の遂行においてリスクが生じ得ることが十分考えられる。そのため、通常の第三者が保証行為を為すときに、掛かるリスクに応じた対価をもとめるのと同様に、関連者間において一方の関連者が他方関連者に保証行為を行った場合に、当該保証行為に対する対価を要求することは当然と解することは合理的である。

保証委託契約については、一般には、主たる債務が完済されるまで、主体債務の残存額に対してある一定の割合相当額の保証料を支払う形態が主流である。



上記記事以外にも、関連当事者間の債務保証であっても、適正な保証料を授受すべき、と解説している、最近UPされた信頼出来そうな情報筋の解説記事等がいくつかありましたので、おそらく、約10年前から現在においても、上記考え方に変わりはないんでしょうね。たぶん。

また、上記記事抜粋から考えると、上記書籍(「経理・財務」実務マニュアル(下))抜粋に記載の、「親会社が子会社の借入金に対して債務保証を行うこと自体は、経済的取引ではないと考えられている」という箇所も、本当にそうなのか、やはり気になりますね。



3.移転価格税制に関する経理部門の思考方法

ちなみに、移転価格税制上、契約内容・スキームが問題あるかどうかを経理部門に相談するとたいてい、


「このスキームであれば、日本の税収が増えることになるので、日本の税務当局は何も言わないから大丈夫なものの、中国の税収は下がることになるから、中国の税務当局から問題視されそうですね」



というように、「税収が増える国側の税務当局は何も言わない」的な回答を得ることが常ですが、本当に上記のようなシンプルな考え方で良いのか、税務当局は日本の税収が減る方向となるとにしても、正しい課税を目指すという思考は取らないと考えて本当に良いのか、いつも個人的にモヤモヤしています。

いずれにしても、上記書籍を参照しながら、国をまたぐ・またがないにかかわらず、保証者となる親会社は、債務者の子会社から債務保証料は取らなくても良いのかどうか、今度、経理部門に聞いてみようと思います。

[その他、本書にて参考になった事項]
会計上の「利益」(収益-費用)を基に、法人税法で定める特有の調整事項を加減算して、「所得」(益金-損金)を算出する理由は、効率面から優れているだけでなく、株主総会で承認(報告)された企業会計上の「利益」をベースにすることで、「所得」の金額に客観性を持たせることにもある。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
・はじめてのアメリカ法 補訂版(樋口 範雄)

[本書にて参考になった事項]
(1)アメリカでは、訴訟提起の際に裁判所に支払う手数料は、日本と異なり、訴額に応じて印紙代が高額になる制度になっておらず、莫大な金額の請求訴訟も安価に提起することが出来る。さらに、ディスカバリーにより、相手方から情報収集が可能となることもあり、日本と比較して、とりあえず訴訟を提起してから和解交渉を進める、というケースが多い。

(2)アメリカ法では、あくまで「将来」の交換取引を内容とする約束と合意を約因のある契約として保護する。

(3)アメリカには「効率的契約違反」(efficient breach)という考え方があり、契約違反は悪ではない為、契約違反に対して懲罰賠償は認められない。その為、契約上の損害賠償額の予定額が法外な場合、違約罰として無効となる場合がある。日本では上記のようなことはない。

(4)アメリカでは、過失責任主義の下、行為者の自由を保護することを重視しており、不法行為責任法の目的は、日本法のように損害の公平な填補や被害者の救済ではなく、自由として保護する範囲を超えた不合理な行為を抑制することにある。故意は誰が考えても不法な行為なので、強力に抑制すべき行為として懲罰賠償が認められやすくなる。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
ケチな社長はなぜお金を残せないのか? 単行本(吉澤 大氏著作)

 <メモ>
 本書を通じて知りましたが、吉澤 大氏が下記ブログを運営されており、
 税務関連のトピックが解説されていて参考になります。

あなたのファイナンス用心棒 吉澤大ブログ
http://alliancellp.net/yoshizawaacc.blog/

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
課長の会計力(望月 実氏)

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)
財務3表実践活用法 会計でビジネスの全体像をつかむ(國貞克則氏)

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書籍:世界一カンタンでわかりやすい!税効果会計の教科書

本ブログでも取り上げさせて頂いておりますが、私はこれまで、税効果会計の入門書については、何冊か読んできましたが、私は会計・税務の実務に従事していないので、税効果会計について直ぐに理解が薄れてしまいます。

そこで、税効果会計の基礎知識についてリマインドするべく、今般は、石原修氏著作「世界一カンタンでわかりやすい!税効果会計の教科書」という本を読んでみました。「世界一カンタン」かどうかは分かりませんが、図が多用された分かりやすい解説で、仕事で疲れた通勤電車でもすっと頭に入ってきました。

さて、繰延税金資産は、一般的には、将来払う税金が減額される権利を得たとして(実質的には法人税の前払い)、資産計上すると説明されることが多いかと思いますが、個人的にイメージ出来ず、いつもなんのこっちゃ、と思っていました。

一方、本書では、将来の所得を引き下げる効果のある項目を、将来減算一時差異という旨、解説されておりました。繰延税金資産を直接解説した部分ではありませんが、何かようやく腑に落ちた感じがしましたね。おそらく、これまで読んできた類書にも同様の解説があったかもしれませんが、私の脆弱なアンテナがキャッチ出来ずにおりました。。

なお、本書は、「28歳の女性で、とある中小企業の経理部員。当期から会社が上場を目指すことになり、いきなり税効果会計の担当に任命される。もともとは営業部に所属していたが、経理部に配属後は簿記をゼロから猛勉強。そして、なんと簿記の1級を取得してしまったという頑張り屋さん。ただし、税法にはかなり疎い。ついでに、かなりそそっかしい。」という内野香織さんに対して、内野香織さんが勤務している会社の上場準備コンサルとして従事している、公認会計士であり税理士の田中先生が、税効果会計について優しく教える、という体裁の本です。

この内野さんは、「かなりそそっかしい」というのを考慮しても、本当に簿記1級に合格したのか、というようなトンチンカンな発言を繰り返すキャラなのですが(笑)、上記体裁の通り、本書の対象者は、簿記1級レベルとまでは言わないまでも、ある程度の会計の基礎知識を有していることが前提となります。

そもそも、会計の基礎知識を有していない人が、税効果会計の本に手を出そうとは思わないかと思いますが、本書には税効果会計の仕訳も出てきますので、仕訳を見ただけで拒絶反応を示す人、会計について疎いという人、税効果会計の概要だけ知りたい、と言う人は、本書に手を出すのは少し早いかと思います。

上記のような人は、以前、本ブログでも取り上げさせて頂いた、國貞 克則氏著作の「決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法」P220~P225に、仕訳を用いずに税効果会計の何たるかが分かりやすく解説されておりますので、まずは、上記書籍からスタートされてはいかがでしょうか。

最後に、「SEの為の会計入門」的なタイトルの本はたくさん出ておりますが、「法務部員の為の会計入門」的なタイトルの本は見たことがありません。

法務担当といっても、契約審査しかしていない人、はたまた、経営企画的な仕事も兼務している人もいるなど、色々な方がいるかと思います。その為、どこまで詳細な会計知識が必要なのか分かれるところではありますが、法務部員を対象とした会計の書籍が出れば、結構売れると思うのですが、いかがでしょうか?>出版社の方。

<目次>
1 税効果会計を学ぶための基礎知識を理解しておこう!
2 税効果会計の基本としくみについて理解しよう!
3 税効果会計のプロセスを確認してみよう!
4 税効果会計がどのように使われているのかを理解しよう!
5 税効果会計を使って財務諸表を作成してみよう!
6 税効果会計の特殊論点を覗いてみよう!

世界一カンタンでわかりやすい!税効果会計の教科書世界一カンタンでわかりやすい!税効果会計の教科書
(2012/12)
石原 修

商品詳細を見る


決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法 (朝日新書)決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法 (朝日新書)
(2012/08/01)
國貞 克則

商品詳細を見る

有償支給取引とリベートの会計処理について(書籍:「業種別会計シリーズ 卸売業」)

今般は、新日本監査法人が出している、「業種別会計シリーズ 卸売業」という本を読んでみました。この業種別会計シリーズは、「業種ごとの業界動向、事業の特徴、会計や監査上の留意点、業務の流れと内部統制のポイント」を解説した本です。

本書は、経理部門や会計事務所に勤務している人向け、というわけでもなく、一般的なビジネスパーソンをも対象とした内容となっており、本書を読むのにさほど細かい会計知識は必要ありませんので、「会計知識は身に付けたいけど、専門書は敷居が高くて」という方は、自身が所属されている業界のシリーズを手に取って、読んでみてはいかがでしょうか。

さて、本書で個人的に参考になった個所は2点ありまして、有償支給取引とリベートの会計処理について解説した箇所です。

日本の会計基準では、有償支給取引において、一定の条件を満たせば、有償支給先に対する部材の販売時に売上を計上し、さらに、有償支給先から加工品を買い上げて、顧客に販売する際にも売上を計上することが出来、ダブルで売上を計上することが出来ます。

一方、IFRSでは、

<以下、本書抜粋>
企業は物品を販売し、同時に、その物品を後日、買い戻すという契約を結んで、その取引の実質的効果を打ち消すことがあるが、このような場合、二つの取引は一体として取り扱われる。
<抜粋終了>

ということで、有償支給先への部材の販売時点では、売上を計上出来ないことになるようです。

私の所属会社では、有償支給取引、いわゆる「いってこい」の取引において、有償支給先への部材の販売時に売上を計上しているケースがありますので、IFRSを適用するとなると、会計上の売上高が大きく減少するので影響大ですね。

IFRSといえば、収益認識基準がクローズアップされがちですが、今後は、他のポイントにもアンテナを広げて情報収集していきたいと思います。

有償支給取引に限らず、「IFRS導入が卸売業に与える影響」については、新日本監査法人のHPの下記ページに掲載されておりますので、ご興味のある方はご参照下さい。
http://www.shinnihon.or.jp/services/ifrs/issue/ifrs-industries/wholesale.html

また、本書で参考になったもう1点目は、リベートの会計処理です。
少し長いですが、該当部分を以下に抜粋させて頂きます。

<以下、本書抜粋>
リベートの表示科目については、財務諸表等規則72条および財務諸表等ガイドライン72-1-2が参考になる。同ガイドラインでは、「一定期間に多額又は多量の取引をした得意先に対する売上代金の返戻額等の売り上げ割戻」は、売上値引として売上より控除することが求められるが、実務上は、(1)売上から控除する処理、(2)販売費とする処理の両方の処理が行われている。
これは、リベートの内容が値引きとしての位置づけであるのか、販売促進費としての位置づけなのか、各社の判断によって異なっているからである。

例えば、販売数量との関連性の強い「達成リベート」「価格補償リベート」等は売上高から控除する処理が採用され、一方で、得意先が支出したキャンペーン費用や出店費用等を補填するリベートの場合には販売費として処理する方法が採用される事例もある。
<抜粋終了>

ということのようです。

営業担当から、ボリュームディスカウントに関する覚書を作成して欲しい、と言う要望を受けた場合には、上記の会計処理方法を理解していないと、実務と合わない契約書を作成してしまうかもしれませんので、留意しておきたいところですね。

売上と粗利が営業担当の評価で重視される職場では、リベートは出来れば販売費で処理したい、というインセンティブが営業担当に働きますが、その辺は、契約書の初期の打ち合わせで、法務担当から正しい処理方法を伝えて、変な期待を持たせないようにしたいところですね。

ちなみに、リベートの会計処理についても、新日本監査法人のHPの下記ページに掲載されておりますのでご参照下さい。

http://www.shinnihon.or.jp/misc/search/result.html?cx=009842784674593943437%3Acaiv2jc5yxy&cof=FORID%3A11%3BNB%3A1&ie=UTF-8&q=%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E8%A1%A8%E7%A4%BA%E7%A7%91%E7%9B%AE

上記箇所に限らず、太っ腹ながらも、本書に記載されている内容については、新日本監査法人のHPで解説されていることが多いようですので、会計上、気になることがあれば、まずは同法人のHPを検索してみてもいいのかもしれません。

業種別会計シリーズ 卸売業業種別会計シリーズ 卸売業
(2011/07/08)
新日本有限責任監査法人卸売業研究会

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