契約書内の社名の箇所に「様」が記載されているケース

特に書くネタが無いので、小ネタを。

先日、ある大企業の取引先から、以下のような書き出しで始まる秘密保持契約書(ドラフト)の提示を受けました。なお、以下の「乙」の「海山商事」が私の所属する会社とお考えください。


                秘密保持契約書

山川商事株式会社(以下「甲」という)と海山商事株式会社(以下「乙」という)とは、以下の通り秘密保持契約書を締結する。

※以下、省略



当社に失礼が無いように、ということかと思いますが、上記の通り、契約書上の当社の社名に「様」をつけて提示している会社があります。

別のパターンとしては、以下のような捺印欄を設けているケースもあります。
上記と同様、「乙」の「海山商事」が私の所属する会社とお考えください。


以上、本契約の成立を証する為、本書2通を作成し、各1通を保有する。

2017年8月16日

甲:東京都世田谷区桜新町1丁目30番6号
  山川商事株式会社
  開発部 部長 磯野波平

乙:東京都丸の内1丁目1番1号
  海山商事株式会社
  代表取締役社長 フグ田マスオ



会社が一つに特定出来れば、後々、契約書の相手方から、「様」があることを理由として、契約書が無効と主張されるリスクは無いかと思いますので、他に修正すべき条項が無い場合は、修正依頼する時間がもったいないので、「様を消して下さい」と依頼しないようにしていますが、私が上司から社長印を受領する際に、「なんで様があるんだ」と小言を言われることになり、面倒なので、契約書に「様」を付ける慣習がある会社は、改めて欲しいものですね。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本>

・外資系キャリアの転職術―採用担当者があなたに教えない44の秘密
 シンシア シャピロ氏著作、野津 智子氏訳

[上記書籍で心に留まった箇所(抜粋)]
「履歴書は、古いものから順に並べた職歴リストなどではなく、広告なのである。」
「広告版には商品について知ってもらう必要のあることがすべて書かれていると思うか。そんなことはあり得ないし、そのために広告版はあるわけではない。目的はあくまで、車でさっと通り過ぎていく人々の関心を引きつけること。それと同じことが、あなたの履歴書もできなければならないのである。」
「求職者が陥りやすい罠は、履歴書というのは『書く必要ができたら書くもの』だと思っていることである。(略)行き当たりばったりな履歴書は、行き当たりばったりなマーケティング・プランと同様であり、当然ながら安定した結果を得ることはできない。」

[hitorihoumuコメント]
ほんこれですね。

私は、当社で法務担当の採用活動をする際、書面審査や面接に関与するケースがあります。
色々な求人媒体を利用していますが、人材紹介経由で応募してくる方は、人材紹介会社のチェックが入るからか、「とんでも履歴書」を提示してくるケースはさすがにありません。

一方、転職サイトから直接コンタクトしてきて、履歴書や職務経歴書を送付してくる方の中には、あえてシンプルに作成したわけでも無く、やっつけで作成したとしか思えないスカスカの履歴書・職務経歴書を送付してくる輩もいます。

また、職歴の内容以前に、誤字脱字が多い、書体に統一感が無い、書いてあることが支離滅裂等、書き振りが酷くて読むに堪えない履歴書を目にするケースもあります。書かなくてもいいことを書いて、次の選考を見送る惜しい?ケースもあります。

応募先は高望みしていないのに、なぜか書類選考ではじかれるなぁ、と言う方は、誰かに自分の履歴書・職務経歴書をチェックして貰うことをオススメしたいですね。

なお、思い返せば、私が大学生の時に就職活動をしていた際、履歴書やエントリーシートは、誰に相談することもなく、自己完結で作成していましたが、自己PRの箇所には、「入学後、太ってしまったので、ダイエットをして体重を20キロ痩落としました。この経験で、継続することの大切さを学びました。」みないたことをメインで書いていました。今思えば、前職の会社は、よくこんな自己PRで私採用してくれましたね(笑)前職の仕事に直結する資格(たいしたことはないですが)を在学中に取って、履歴書に記載していなかったら、書類で落とされていましたね。。。

キャリア conv

・使える理系英語の教科書: ライティングからプレゼン、ディスカッションまで
森村 久美子氏著作

使える理系英語 conv

・数字は見るな! 簿記があなたの会計力をダメにする
田中 靖浩氏著作

筋は見るな conv

・サラリーマン田中K一がゆく!
田中 圭一氏著作

サラリーマン田中K一がゆく conv

・学生 島耕作(1~6巻)
 弘兼憲史氏著作

学生しまこうさく conv
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秘密保持契約書でたまに見かける「循環参照」あるある

先日、取引先から提示された秘密保持契約書に、以下のような秘密情報の「開示者」、「受領者」の定義を定めた条項があり、心に留まりましたのでご紹介します。


本契約にて「開示者」とは、「秘密情報」を「受領者」に開示するものを意味する。
本契約にて「受領者」とは、「開示者」から「秘密情報」を受領するものを意味する。

※実際は上記内容を含む英文の秘密保持契約書を提示されましたが、
  私が特定されてしまうかもしれないので、日本語訳を記載しておきます。



非常に趣があるといいますが、読んでいてじわじわ来る条項ですね。

一向に「開示者」、「受領者」の定義が定まらない言い回しになっています。
一からドラフトしていると上記のような内容になってしまうこともあるかもしれないので、注意したいものですね。



上記の他にも、契約書をチェックして、循環参照といいますが、このままじゃダメな条項がなかったか考えたところ、以下のようなケースがありました。


第1条(目的)
本契約は、甲乙間で、非接触温度センサに関する秘密情報を交換するにあたり(以下「本目的」という)、甲乙間で相互に開示される秘密情報の秘密保持に関する取り扱いを定める。



上記は、自社の雛形秘密保持契約書のフォーマットに、営業担当が、「本目的」のブランク部分を赤文字のように追記したんだけど、これでいい?ということで、確認依頼の為に私に送付してきた秘密保持契約書の一こまです。

上記言い回しですと、「秘密情報を交換すること」自体が契約の目的となってしまい、「秘密情報の目的外の使用禁止条項」上、秘密情報を交換すること以外には、秘密情報を使用してはいけない、という、何とも、いとをかしな条項に仕上がっています。



営業担当が、「本目的」のブランク部分を追記したんだけど、これでいい?ということで、確認依頼の為に私に送付してきたシリーズでいうと、「本目的」の箇所に、これから取引の検討を行う製品名(例えば、非接触温度センサ)だけが記載されているケースは多々ありますね。もう少し考えて追記して下さいよといつも思います。

上記以外にも、たまに見かける可笑しな条項があれば、今後もご紹介していきたいと思います。

個々の条項について修正案を作成しながら読むか、とりあえず全部読んでから修正案を考えるか

最近、当社の法務担当数が緒事情により減少したこともあり、契約書チェックの需供ギャップが大きくプラスになっており、日に日に、受信トレイと机の上のトレイ上に契約書がどんどん溜まっていき、日々、催促に追われる事態となっています orz

たくさんの借金を抱えて、返しても返しても元本が減らず、借金取りに追われる毎日を過ごしていると、借金を返済するモチベーションが低下していく負のスパイラルに陥る、多重債務者の気持ちが何となく分かってきました orz

とはいえ、なかなか求人活動も上手くいかないので、少しでも契約審査のスピードをUPする為、これを機に、自身の契約書審査スタイルの見直しを進めております。

例えば、溜まりに溜まっている契約書(百数十件)を一掃するまで限定として、取引先に提示する修正提案書を作成する際、(一応)これまでは丁寧に修正依頼理由を記載していたスタイルは一時停止することにしました。

その代わりとして、取引先から提示された契約書のワードファイルにて、校閲機能を使って修正履歴を付けた修正案(+ちょっとしたコメント付)を作成して、取引先に提示することで、審査作業を効率化するよう方向を変えました。

また、スピードUP化の一環として、契約書審査の際、特に分厚くて斜め読み出来無いような契約書を審査する際、「個々の条項について修正案を作成しながら読み進めるか」、もしくは、「とりあえず全部読んでから修正案の作成に着手するか」、改めて検討してみました。

前者の場合、個々の条項について修正案を作成しながら読み進めている内に、後半の条項の方では、前半の条項の内容の記憶が薄れていて、一貫性の無い内容となり、森を見たチェックが出来無い場合があります。

一方、後者の場合、同じ条項を二度、じっくり読むことになり、チェックの目がしっかり行き届くことになるものの、審査スピードには前者より劣るような気がします。たぶん。

これまではだいたい後者のスタイルで進めてきましたが、ケースバイケースでどちらのスタイルがいいのかを使い分けた上で、効率的な審査を進めていきたいと思います。

ただ、これだけでは、法務担当の減少を補うことは出来無いので、早く欠員を補充しなければ・・。
法務系人員に強い人材紹介会社によると、法務の転職市場は売り手市場みたいなので、これを機に、違うフィールドで頑張る道も検討しようかな・・。

<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本>
・海外取引でよく使われる与信管理の英語(牧野 和彦氏著作)

[上記書籍で学んだ事項]
米国の構成債権回収行為法上、債権回収代行会社や弁護士が督促状を送付するには、督促状にmini-Miranda warning(ミニミランダ警告)または、validation notice(正当性通知)と呼ばれる文言を記載する必要があるようです。

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・メジャーリーグで覚えた僕の英語勉強法(長谷川 滋利氏著作)

[上記書籍で気になったフレーズ]
分からないのに分かったフリをするのは、日本人の悪いクセ。

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・企業内法務の交渉術(北島敬之氏著作)

[上記書籍で再確認させられた事項]
自社の雛形契約書をベースに交渉を開始した方が、交渉をリードしやすいものの、
場合によっては、むしろ相手方から契約書式を出させて交渉した方が、
より迅速で実務に合致した契約書を作成出来るケースあります。

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・ITビジネスの契約実務(伊藤 雅浩氏、久礼 美紀子氏、高瀬 亜富氏著作)

[上記書籍で学んだ事項]
ソフトウェアの開発委託契約を締結したベンダーと、当該ソフトウェアの保守契約も
同時に締結した場合、「瑕疵担保責任」と「不具合の修補に関する保守業務責任」との
関係性をどう考えるのかに解説された箇所が参考になりました。
今まで抱えていたモヤモヤがすっきりしました。
詳細は本書「第2節 システム保守委託契約の条項例と解説」を参照下さい。

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1.契約審査時の後輩指導方法、2.若手弁護士・法務担当者の心得 他(ビジネス法務 2017年6月号)

遅ればせながら、積読していた「ビジネス法務 2017年6月号」を読み終えました。

本号では、「新人弁護士のためのリーガル・リサーチ」という特集が組まれており、「若手弁護士」や「先輩弁護士」らによる匿名座談会形式で、話が展開されておりました。

早速ですが、個人的に参考になった箇所(2箇所)を以下の通り抜粋させて頂きます。

1.後輩に対するドラフト指導について


若手弁護士 座談会 新人の失敗談と先輩へのホンネ

3 先輩からほしいフィードバック

D:私の事務所には、新人と2人で会議室に寿司詰めになって、
  新人が作成した書面について、一言一句、どうしてこうしたのか、
  こうした方がよりよくなるだとうと、修正の趣旨や理由を
  伝え続けるという指導をする先輩がいます。

B:それはとてもいいですね!

D:私もそんな指導を受けたいです。ドラフトのレビューは大変だと
  思いますが、細かく論理的に教えてくださるとありがたいです。

E:修正理由を細かく教えてくれる先輩は少ないですが、修正理由を
  自分で考えるのも勉強なので、それはいいんですよ。
  ただ、修正の中には、理屈じゃなくて先輩の好みでなされた修正が
  はいっていることがあるんですね。説明がないと区別はつかないので、
  理由なく好みでなされた修正の理由まで考えることになります。
  これは時間の無駄だと思うので好みで修正した部分と理屈で
  修正した部分を分けて欲しいです。

※hitorihoumu:以下、会話が続きますが記載を省略します。



上記は、弁護士だけでなく、法務部門にも当てはまる話かと思いますが、私は、後輩が作成した契約書のドラフトや顧客に提出する提案書に赤を入れたり、私のチェック結果を後輩に伝える際には、必ずその理由を納得するまで説明するようにしています。

また、後輩が作成した目の前の文章でもいいかもしれないけど、何か気に入らずに、手を入れたいという場合には、「これは趣味の問題かもしれないけど」と必ず付け加えるようにしています。

俺の背中を見て学べという寿司職人スタイルの方もいるかと思いますが、後輩をずっと下請として「使う」のではなく、早く独り立ちさせて、指導しなくても自発的に対応して貰えるようにしなければならないのであれば、教える手間を省かずに、丁寧な指導を心がけたいものですね。

なお、私であれば、後輩が早く独り立ちしてくれた方が、自分がチェックする作業が無くなって楽になるので、忙しくても、しっかり指導しようというモチベーションが(一応)あります。一方、弁護士事務所で勤務する弁護士の方は、一人ひとりが個人事業主のような存在かと思いますので、メンター制度も無く、(目に見えない)後輩指導が評価される制度になっていなければ、後輩弁護士を教えるモチベーション(メリット)がそもそも無いので、結果として、教え方がぞんざいな人もいるんでしょうね・・。

2.新人弁護士・法務担当の心得

次の抜粋箇所は、若手弁護士が業務に従事する際の心構えについて、「若手弁護士」の匿名座談会で交わされた会話の一部を抜粋した内容です。


新人弁護士に求める最低限のクオリティー

IV 新人の頃を振り返って・・・

(略)

A:たとえばM&Aの場合には、新人だと、案件に入っても、
  デューデリジェンスをしてレポートを作成して終わりという
  ケースが多いと思います。
  ただ、案件自体はそれで終わりではなく、最終的な契約書の締結や、
  さらにクロージング後の作業というのもありえます。
  私が新人のときは、自分が忙しいということもあって、
  デューデリジェンスの後にどのようにして案件がクローズしたのか
  といったところまであまり関心を持ちませんでした。
  しかし、デューデリジェンスで自分が発見した事項が最終的な契約書で
  どのように扱われることになったのかというのを知っておくのは、
  自分がいざ契約書をドラフトしたり契約交渉をしたりする立場に
  なったら生きてきます。
  今振り返ると、なるべく自分から先輩弁護士に聞きに行って、
  一歩先、二歩先を勉強していくということを心がけておけば
  よかったなと思います。



上記についても、弁護士だけでなく、法務部門にも当てはまる話かと思いますが、デューデリジェンスに限らず、法務担当をしていれば、大きなプロジェクト(業務提携、投融資、合弁、大規模な社内調査等)に対して、「法務分野」について部分的に関わるケースが出てきます。

この場合には、業務完了後の最終結果を(もし上の人が教えてくれないようであれば)自分から確認するようにしないと、やりがいも達成感も感じられませんし、いつまでたっても一担当者のレベルから抜け出せず、全体を統括する仕事には従事させてくれないでしょう。

なので、目の前の(時には単調な)業務をしっかり対応しつつ、色々な仕事に忙殺している中でも、最終的な結果にも好奇心を持って知りに行く姿勢が必要ですね。

3.契約審査業務における会社毎の相違

私の所属会社では、法務担当が営業担当と二人三脚となって、交渉段階から社内で承認を得て、捺印作業を進める段階まで関与しますので、自信が作成した修正案なり提案内容が、取引先からどう評価されて、最終的にどのような落としどころで決着したのかを知りえることから、徐々に契約審査の経験値がUPしていくことになります。

一方、以前、他の大きな会社の法務担当から聞いた話では、法務担当は、所定の審査基準に基づいてリスクと対応方法をアドバイスするところまでしか対応せず、「後は営業判断で」ということで、最終的に事業部門がどのように締結に至ったのか分からない、という体制になっている会社もあるようです。

こちらの体制の方が効率的なのかもしれませんが、法務担当としてはあまり面白くは無さそうな制度ですね・・。もし、他の会社に法務従事者として転職を考えている方は、社風や待遇面も大事かもしれませんが、通常、法務部門の業務は契約審査が大半を締めている会社が多い中、どのような契約審査方法を取っているのか、面接等で確認するのはいかがでしょうか。

(下請法上の)下請事業者との相殺に関する一考察(ケーススタディ)

下請法 第4条第2項第1号に基づき、「有償で支給した原材料等の対価を、当該原材料等を用いた給付に係る下請代金の支払期日より早い時期に相殺したり支払わせたりすること」は禁止されております。

では、以下のケースは下請法上、適法なのでしょうか?

最近、社内で下記内容の相談を受け、下請法担当者のバイブル的な存在である「下請取引適正化推進講習会テキスト」(中小企業庁・経済産業省)では触れられていなかったので、公正取引委員会の相談窓口に質問してみたのですが、その確認結果を、個人的な備忘と誰かの参考の為に、以下の通り書き留めておきます。



Q.下記のような支払い方法は下請法上、問題無いのか。
  
  1. 下請代金の取引条件
    (1)支払条件
      月末締翌月末払い(納入日基準) ※手形払い サイト:120日

    (2)下請代金
      120万円
  
  2. 有償で支給した原材料の取引条件
    (1)支払条件
      月末締翌月末払い(納入日基準) ※手形払い サイト:120日

    (2)原材料の取引金額
       100万円

  3. 前提条件
    親事業者が2017年X月に下請事業者に製品の製造を発注。
    親事業者は当月中に下請事業者に有償支給材を納入し、同月中に
    下請事業者から有償支給材を用いて製造された製品を受領。
    2017年(X+1)月末に、上記1と2の支払い期日が到来する。

  4. 質問事項
   下請代金(120万円)と原材料の取引金額(100万円)を2017年(X+1)月末で相殺し、
   親事業者がその差額の20万円について、下請事業者に手形払いすることは、
   下請法上、問題無いか。



A.下請法上、問題無し。

上記相殺については、親事業者の禁止事項である、「有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止」にも「下請代金の支払遅延の禁止(物品等を受領した日から起算して60日以内に定められた支払期日までに下請代金を支払わないこと)」にも該当しない為、下請法上、問題無し。

※2016年12月14日付で公正取引委員会が出した下記の通達(=下請代金の支払手段について)1と2は、今のところ努力義務である為、考慮しないものとします。


<通達:下請代金の支払手段について>
1 下請代金の支払は、できる限り現金によるものとすること。
2 手形等により下請代金を支払う場合には、その現金化にかかる割引料等のコストについて、
  下請事業者の負担とすることのないよう、これを勘案した下請代金の額を親事業者と
  下請事業者で十分協議して決定すること。
3 下請代金の支払に係る手形等のサイトについては、繊維業90日以内、その他の
  業種120日以内とすることは当然として、段階的に短縮に努めることとし、
  将来的には60日以内とするよう努めること。





「個人的な疑問点」
上記ケースで、もし、相殺をせずに、「下請代金」と「原材料の代金」を別個に支払いした場合、下請事業者は、下請代金(120万円)と原材料の取引金額(100万円)の差額である「20万円」の手形ではなく、下請代金の「120万円」の手形を親事業者から受領出来ることになります。

そうなりますと、下請事業者は、上記手形を受領した時点ではまだ、原材料の代金の支払いについて、手形サイトの120日分、猶予されていますので、親事業者から受領した手形を割引して現金化すれば、「20万円の手形」を割引したときと比較して、割引手数料は別として、「100万円」分、多いキャッシュを手に入れることが出来、資金繰りが楽になります。

なので、下請法第1条で定めている本法の「目的」(親事業者の下請事業者に対する取引を公正ならしめるとともに、下請事業者の利益を保護)を考えれば、上記のような相殺は下請法上、問題があるかもしれないと思い、上記疑問点を提示した上で、公正取引委員会の相談窓口に相談してみましたが、繰り返しとなりますが、結論としては法律上、問題は無いようです。

ここまで読んできて(ここまで駄文にお付き合い頂き、ありがとうございます・・)、そもそも、下請事業者との「支払方法」を「手形払い」ではなく、「現金(振込)払い」で合意しておけば、上記問題は生じないじゃね?という疑問が沸いてくるかと思います。

ただ、上記下請事業者とは、「有償支給材に関する取引」だけでなく、下請取引には紐付いていない、純粋な販売取引(当方:売主)も実施している取引先であり、同じ取引先口座:コードを使用していることから、このようなややこしい疑問が生じているわけです。

将来、下請法上の立ち入り検査を受けた際、万一、今回の確認結果とは異なり、「上記方法は違法です」と差し込まれたときに備えて、今回、確認した窓口の担当者の方の名前も含めて、確認結果を記録に残しておくようにしたいと思います。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本>
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35歳 男 二児の父
主に、週末にブログを更新する予定です。

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