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書籍:35歳からの『脱・頑張り』仕事術 仕組みを作れば、チームは自動で回り出す

1.高い品質を保ちつつ、部下に仕事のオーナーシップを持たせる方法

下記記事でも記載の通り、先般、一部門の責任者になり、これまでのように自分が頑張れば何とかなる感じでもなくなってきたので、チームをどう動かして仕事を上手く進めていくべきか、というのが現在の私のテーマとなっています。

そこで、何かのヒントになればと、今般は、「35歳からの『脱・頑張り』仕事術 仕組みを作れば、チームは自動で回り出す(山本真司氏著作)」という本を読んでみました。

(著者はコンサル業をされている方なので、本書の内容が自分の仕事にすっぽり合致する内容ではありませんでしたが、自分の仕事に置き換えれば色々と得るものはありました。時間を置いて、付せんを貼った箇所を読み返そうかと思います。)


[関連記事]
この度、財務経理部門の責任者になりました(プレイングマネージャーから管理者へ転換する上での心得等)
http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-662.html


本書では、著者の(思い出したくない)失敗経験を基に、丸投げ+放置も良くないし、また、自分だけがとにかく頑張って何とか最後に帳尻を合わせるやり方ではしんどいし、部下は楽になって喜ぶかもしれないが成長しない、ということで、

「高い品質を保ちつつ、部下に仕事のオーナーシップを持たせる方法」

が解説されていました。

上記方法論の一つとして解説されていましたが、「結果が悪くても決して自分はボールを受け取らない」というポイントは肝に銘じておきたいと思います。



2.「分からないふり」ミーティング術

上記他にも、部下に仕事のオーナーシップを持たせる為に、管理者が正解を知っていても、あえて知らないふりをして部下の気づきを待つ、

「分からないふり」ミーティング術

という方法が解説されていました。

この方法についても効果はあるかと思いますので、個人的に取り入れていきたいとは思います。

(そもそも、私が今の部門に配属されて1年半程度しか経験値が無いので、私が正解を知っているけど中堅の部下が知らない、という点はほとんどないんじゃないかという気もしてきますが・・(´-`))

なお、上記書籍に限らず、ネットや本で上司論を調べますと、上司が簡単に答えを教えちゃうと、自分で考えることを放棄して何でも上司にお伺いを立てる部下が誕生してしまうので、部下に考えさせるためにあえて答えを教えない的な方法は、色々なところで紹介されています。

上記方法は大きく分けて二つあると考えていまして、著者のように「分からないふり」をしつつ、部下に気づかせる方法の他、

「俺は答えを知っているけど、お前の為にあえて教えない。自分で考えろ。」
「俺は答えを知っているけど、お前が出来るかどうか試してやるから、まずは自分で考えろ。」

というように、言葉に出して指導する方もいるかと思います。

私の所属会社でも、後者の方法で指導されている方を身近に見聞きすることがありますが、この後者の方法はどうなんでしょうかね。

「俺は答えを知っているけど、お前の為に教えてない」と口に出しちゃうのは、個人的には、部下の為とはいいながら、実は部下に対してマウントを取りたい気持ちが強く出た結果であり、それを感じた部下をげんなりさせちゃうか、(表立っては態度には見せないものの)上司に対して反感を覚える方もいるのではないかと思います。

「このくそ忙しいときに何を持ったいぶっているんだ。本当に答えを知っているのかな。知らないけど知っている振りをしているだけじゃないか。」と疑心暗鬼になってしまう人もいるかもしれません。

ということで、簡単に答えを言わない方法は有効かとは思いますが、「分からないふり」をして部下の自発性を積まないようにしつつ、仕事のタイムリミットを意識しながら、(自分が持っている答えを背中に隠しつつ)ヒントを与えていく方法を進めていきたいと思います。

ただ、これはなかなかの高等テクであり、上手くやらないと「策士策に溺れる」になりそうなので、なんでも「分からないふり」をして「この上司は何も知らない無能な上司」と思われないよう、バランスには気を付けたいと思います・・・。



[その他、本書で参考になった事項]
・何の仮設・あたりもつけずに「とりあえず調べてみてよ」という
 全数調査的な仕事の仕方は無駄の極み

・経営書依存症の問題は、経営書に書かれていることに
 当社の事情をむりやりはめ込みたい衝動に駆られること。
 これではまともな仮説にたどり着けない。

・フィードバック時は、相手の評価というよりは、被評価者の成長に
 より強く力点を置いたフィードバックを行う

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
失敗事例でわかる! 民事保全・執行のゴールデンルール30
(野村創氏著作)

※本書にはこれまで私が知りたいと考えていた箇所が随所に解説されており、
  付せんだらけになりました。度々、読み返そうと思います。
  また、近々、著者が書いた「事例に学ぶ」シリーズに読み進めていき、理解を深めようと思います。

[参考になった事項]
・民事事件では回収可能性から考える

・保全の審理は保全の必要性がメイン

・保全の必要性の疎明レベルは事件の類型ごとに異なる

・現在(令和2年1月時点)、保全申し立て時の担保提供方法は供託がほとんど。

・全国弁護士協同組合連合会(損保ジャパン取り扱い)が担保に関する
 ボンド事業を実施している。
 上記を利用した場合、保証料(掛け捨て)を支払えば担保金の供託は不要。

・保全事件が違法となった場合(本案訴訟で敗訴が確定した場合)、
 担保が戻ってこない可能性がある。

 しかし、上記ケースとなった場合、債務者は別途損害賠償請求訴訟を提起して
 勝訴しないと担保から回収出来ないので、現実的にはそこまでに至る
 ケースはまれであり、ほとんどのケースでは敗訴しても担保は返ってくるが、
 上記可能性は頭に入れておいた方が良い。

・保全事件では、当事者一方の言い分だけで保全の要否を判断する為、
 相手方から予想される抗弁に対して、当該抗弁を潰す再抗弁事由、反対事実を
 主張・疎明する必要がある。

・仮差押えの登記が1番抵当登記よりも先にあった場合、仮差押えの手続き相対効により、
 1番抵当権者は仮差押え債権者に劣後する。

・不動産競売事件の場合、差押登記後でも、配当要求の終期までに仮差押え登記を行えば、
 当該仮差押債権者は配当要求債権者になれる(民執法51条1項)

・不動産競売事件の場合、裁判所書記官が配当要求の終期を定める。
 実務上、配当要求終期は差押登記後の1か月後となる例が多い。

・二重開始決定(既に競売事件が開始している場合でも、追っかけで競売申し立てをして
 開始決定を得る)をすべき場合もある

・仮差押えする債権等の他に、債務者に資産がないことを主張・疎明する必要がある。

・改正民事執行法の施行後、債務名義があれば、「第三者からの情報取得手続き」により、
 事前に預金の存否、残高を確認することが出来る。

・預金債権の特定では、取り扱い支店まで特定しなければならないのが実務

・「全店一括順位付け方式」(ある銀行の全支店を対象とし、支店に順位を付けて、
 先順位から順に差押債権に充当していく方式)は最高裁の判例上、否定されている。

・債権差押では、取立権が発生した時点(債権差押命令が債務者に送達されてから1週間後)で
 すぐにこれを行使して第三債務者から取り立てないと、回収出来るものもできなくなる。

・転付命令 = 被差押債権による代物弁済
 (上記効果が発生すると執行債権は弁済により消滅する。しかし、空振りリスクあり)
 転付命令は破綻リスクが低い銀行等が第三債務者の場合に限る。

・動産執行はバクチのようなもの

・債務者の住所さえわかれば、資産調査等の必要はなく、ある程度包括的な差押が
 出来る点が動産執行のメリット

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
弁護士はこう表現する 裁判官はここを見る 起案添削教室
(柴﨑 哲夫氏、牧田 謙太郎氏著作)

[参考になった事項]
・起案中、自身の主張からすると不都合な事実を見つけてしまった場合は
 目を背けずに依頼者等に確認すること。

 不都合な事実の内容を把握した上で、あえて訴状に記載しないと決めるのは良いが、
 そのような事実は見なかったことにしようと目を背けた場合、
 事件の筋を読み誤ることになる。

 また、何か不都合だと感じる目を養うことも大切。

・「訴訟物」と「請求原因」が不整合(要件事実の記載が不足)している訴状が結構ある。

・不当利得を主張する場合の「法律上の原因がないこと」は、
 「主位的請求に係る主要要件事実がないこと」を主張するだけでは不十分。

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昨日、株主総会が無事、終わりました。今年はリハーサルの方が緊張感がありましたね・・

昨日、当社の株主総会が終了しました。

正確な人数は企業秘密ですが、コロナの影響もあり、来場された株主は10名を切る状況で、特に株主からの質問事項もなく、史上最短で株主総会が閉会しました。

私は議長席の後ろに座って、事前に用意した想定問答、各種データを基に回答者の回答を支援する役割でしたが、総会当日は出席者がゼロか少ないことを想定していたので、今年は、通しで行う前日のリハーサル時における、証券代行の担当者、株主総会指導の先生による模擬質問対応の方が緊張感がありましたね。

なお、今年はコロナというもあり、いつも配布しているお土産を止めたのですが、コロナの中、出歩きたくないという株主の意識以上に、お土産自粛の方が出席率が少なかった大きな要因かと思われます。

当社には著名な経営者がいるわけでもなく、特にこれといったトピックがあるわけでもなく(アクティビストに狙われているとか)、一般的に名の知れた会社でもないので、お土産が無ければ当社の株主総会に参加しようとなんて株主はいな(以下、省略)

(´-`).。oO(この流れで、来年もお土産は中止にしたらどうか、社内で提案してみようかな。一般論として、総会出席者にだけ、保有株数と関係なくお土産を渡すのはどうかという意見があるし、機関投資家は、お土産配るなら配当くれというスタンスだしなぁ)



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
実務で使える連結財務諸表のチェックポイント
(新日本有限責任監査法人 編集)

[本書で参考になった内容等]
特定の勘定科目について期間比較して分析する場合、

科目の変動が少ない = 分析不要

と安易に判断してはならない。

勘定科目は単独で判断するのではなく、関連する複数の科目にも注目する必要あり。この科目が増減しているから、この科目も増減しなければおかしい、という場合があるので、機械的に増減の大小で分析対象を判断してはならない。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
「経理」の本分
(武田 雄治氏著作)

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
経営陣に伝えるための「税効果会計」と「財務諸表の視点」
(荻窪 輝明氏著作)

[本書で参考になった内容等]
・「その他有価証券評価差額金」のように、PLにはヒットしない税効果会計の適用項目があるため、PLの差額だけでは会計と税金計算上の差異を調整しようとすると、つじつまが合わなくなる。

その為、一時差異は、会計上のBSの資産・負債の金額と、課税所得を計算する上での(税金計算上の)資産・負債の額との差額である、という考え方を取っている。

・スケジューリングが不能な一時差異の内、将来減算一時差異については、原則として、税務上の損金の算入時期が明確になった時点で回収可能性を判断し、繰延税金資産に計上する(回収可能性適用指針第13項)

・評価制引当額
 一時差異等の税効果のルールによって集計される金額の内には含まれるので、一旦、繰延税金資産や繰延税金負債の金額の集計に含まれるが、分類やスケジューリングや各社の事情によりBSに計上する資産・負債計上の範囲から除外、対象外とする金額を意味する。

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
公認会計士と弁護士が教える「専門家を使いこなす」ためのM&Aの知識と実務の勘所
(木村 直人氏、横張 清威氏著作)

[本書で参考になった内容等]
・法人税の世界では、決められた金額よりも多く減価償却費を計上することは納税額が減少する為、禁止されているが、決められた金額よりも少なく減価償却費を計上する分には、勝手に税金を多く払うだけの為、特に問題視されない。

      ↓
赤字決算は避けたい為、多少は税金を多めに払ってもいいから減価償却は止めておこう、というモチベーションが働く場合がある。

・DCF = 将来キャッシュフローの割引現在価値により事業価値を算出する方法

 EBITDA倍率を用いたマルチプル方式は、通常、企業価値を算出する方法
 (EBITDA倍率を算出する場合、一般的に類似上場企業の株式時価総額に有利子負債を加算して企業価値を算出した上で、EBITDA倍率を算出することになるため)

 それぞれの評価方法にてどの価値を算出するのか異なる為、注意が必要。

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(ハンコ文化の会社にお勧め)Cube PDFソフトでWebの承認画面をPDF化出来ます

1.ハンコ文化の残る会社向けTips(在宅ワーク編)

ハンコ文化がテレワークを阻害する要因となっているみたいですね。

私の会社もご多分に漏れず、稟議書やら各種申請書、インターネットでの支払い決済書類に未だにハンコを押すことで決裁のエビデンスを残しています。急いで決裁が必要な場合は担当者がスタンプラリーをしています・・。

私も総務・法務担当時代、稟議書や契約申請書等についてスタンプラリーに参加したことがありますが、「何でもっと早く回覧出来なかったのか」と回覧者や決裁者に言われて、自分が手元に契約書等を温めていた起案者でもないのに怒られるし、一方で、営業担当者には、明日までに決裁が無いと取引先とトラブルになるから早くして欲しいと、今日、申請書を提出してきた人に言われてプレッシャーを掛けられるしで、やるせない気持ちになったこともしばしば・・。

今後、今回のコロナ騒動を機にして、テレワークし易いように電子承認を取り入れたワークフローを変更する検討をしていますが、直ぐに変更が出来ない状況です。

そこで、そろそろ全ての地域の緊急事態宣言が解除されようとしていて遅きに失した感もありますが、在宅勤務中でも割とスムーズにハンコでエビデンスが残しやすいTipsを書いておこうと思います。



2.Cube PDFソフトでWebの承認画面をPDF化出来ます

既にインストール済の方も多いかもしれせんが、Cube PDFは以下のような無料ソフトです。


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(Cube PDF HP(抜粋))

https://www.cube-soft.jp/cubepdf/ja/



これまで私は、既存のPDFファイルにパスワードを付ける時にこのソフトを利用していましたが、在宅ワーク時に使えるこんな活用例もあります。

例えば、私が所属している財務経理部門の例で言いますと、beforeコロナの時は、インターネットでの支払い決済の場合、


[これまでの承認フロー]
1.部内の担当が銀行の専用HP(三菱UFJであればBiz Station)で取引先への支払い
  申請をし、申請画面、各種エビデンス書類をプリントアウトした紙を決裁者に回覧

2.決裁者(私)が内容を確認して上記専用HPで決裁ボタンを押す

3.上記承認画面を決裁者がプリントアウトしてハンコを押し、各種エビデンス書類と一緒に
  申請者に戻す

4.申請者は上記3を決裁のエビデンスとしてファイリングする。



という感じになっていました。

ただ、在宅勤務中は「申請者」も「決裁者」も在宅勤務中ということで紙でのやり取りが出来ない場合があります。

また、申請者は在社しているものの、決裁者が在宅中の場合、

「私(決裁者)が今、承認画面をプリントアウトしたから、プリンターに取りに行ってくれないか?」

と申請者が指示を受けてプリンターに紙を取りに行く無駄な動線・時間が発生することになり、申請者の作業が中断されて「何で俺・私がこんなことをしないといけないのか。俺・私はあなたの奴隷じゃないんだよ。」と担当者のイライラが発生します。こんな時に限って、プリンターが紙詰まりを起こしてイライラはピークに達します・・。

そこで、「プリンタで印刷するのと同じ操作でサッと行えるので、 印刷可能なあらゆるファイルを PDF に変換することができる」Cube PDFを使うと、下記フローに変更することが可能です。


[在宅時の承認フロー(申請者も決裁者も在宅勤務中の場合)]
1.部内の担当が銀行の専用HP(三菱UFJであればBiz Station)で取引先への支払い
申請をして、申請画面をPDF化したものと、
 各種エビデンスのエクセル等を保存したファイルサーバーのフォルダを確認するよう、決裁者に伝える。
  もしくはメールで決裁者にファイルを送付する。

2.決裁者(私)が上記ファイルの内容を確認して上記専用HPで決裁ボタンを押す

3.上記承認画面をPDF化したファイルを上記ファイルサーバーに格納する。
  もしくは担当者にメールで送付する。

4.決裁者が出社した際に、申請者が上記ファイルをプリントアウトして、決裁者に回覧して
  ハンコを貰い、ファイリングする。



上記方法であれば、少なくとも、プリンターに紙を取りに行く作業を1回で済ますことが出来ます。

なお、「SnapCrab for Windows」等のキャプチャソフトでWebの承認画面をコピーする方法もありますが、(私の知る限り)PC画面に映っているところしたキャプチャ出来ません。

そこで、在宅勤務時にWebの承認画面等をPDFにする際には、印刷ボタンで簡単にPDFファイルを作れるCube PDFソフトを活用されてはいかがでしたでしょうか?

そして、早く電子承認ワークフローを導入したいものです・・。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
借金を返すと儲かるのか?(岩谷 誠治氏著作)

[本書で参考になった内容等]
(1)社内に経営指標を定めただけでは改善策にはならない。
  改善策は具体的な行動に落とし込まなければならない。

(2)会計の仕訳は、2列のテトリスと考えると分かりやすい。
   今後、社内で会計の基礎に関する研修の講師をする機会があれば、
   教材づくりの際にテトリスを例に挙げてみようかな。

   ただ、最近の方であれば、「ぷよぷよ」やパズドラの方が親近感があるのかな。
   ただ、パズドラやったことないから、例として適当か分からないな・・。そ
   もそも、1時間そこらの研修で仕訳を教えるのは難しいな・・。

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書籍:メーカー取引の法律実務Q&A を読んでみました。

1.書籍:メーカー取引の法律実務Q&A を読んでみました

お小遣い制の私は普段、極力、図書館で本を借りて読むようにしているのですが、今は図書館がどこも休館しています。

そこで、これはある意味いい機会ということで、前から目を付けていて頻繁にチェックしているものの、よく使う図書館(港区、葛飾区域内)になかなか蔵書されず、また、定価が5,940円(税込)と高くてこれまでなかなか手が出せずにいた本書(=メーカー取引の法律実務Q&A)を購入して読んでみました。

なお、私の所属会社はメーカーではなく専門商社ですが、メーカーからモノを買って大手メーカーに販売するビジネスをしているので、「そういえばこんな質問を営業部門から受けたことあったなぁ」というデジャブ感を何度も味わえ、「あの時の自分の回答」の答え合わせをしながら読み進めていました。

デジャブを感じた一例を挙げますと、例えば、以下のようなものがあります。Qに対するAについては本書を参照ください。


(1)Q13 矛盾する同種契約の位置づけ

(自社を存続会社として同業他社と合併した後、自社と消滅会社が取引先A社と締結していた、内容が異なる基本契約書が2つ存在することになった場合、どちらの契約書が優先適用されるのかという問題)

(2)Q40 海外の法人に対する委託への下請法適用の有無

(日本法人が海外法人に委託した場合、海外法人が日本法人に委託した場合にどうなるかという問題)





2.本書を読んで考えさせられたこと

さて、本書を読んで色々と考えさせられた箇所はいくつかありますが、今回は、その内の1か所を取り上げてみようと思います。紙面の関係上、次回記事でもう1か所、取り上げる予定です。


[個人的に考えさせられたこと]
当社が捺印して送付した原本(当社控え:1部、双方捺印済)が戻ってこないリスク。。。



下記抜粋は、「Q8 日付を遡る契約書の効力の始期」というQに対するAの一部抜粋です。
まずは、上記Aの一部を以下の通り抜粋させて頂きます。


なお、実務において調印日付をバックデートする場面としては、本設問のように相当期間が経過してから調印に至る場合のみならず、社内的な調印手続に時間を要する当事者がいるなどして、わずかながら日がずれるという場合も考えられる。そのような場合にまで厳密な調印日付を求めるまでの必要はないだろうが、先に調印を済ませて契約相手の調印を待つ立場の当事者としては、調印に至るとは限らない可能性を念頭に置きながら、個別取引の実行の有無を検討すべきだろう(Q2参照)。

(注)上記下線はhitorihoumuが追加しました





3.なぜ原本を返却してくれないのか・・

日々、たくさんの契約書について締結の対応をしていますと、当方が先方に送付した捺印済原本(2部、先方の捺印は未だ無し)について、先方が最後に捺印した双方捺印済の原本(当方控え:1部)を返却してこない、というケースに遭遇したことがちょくちょくあるかと思います。

しかも、度々、催促するものの、全く返却してくれないこともあります。

交渉した結果、以下のように、先方雛形契約書の一部を変更する覚書等と一緒に締結することになった時に上記事態となることが特に多いように思います。


[締結までの流れ(一例)]
1.締結依頼
  先方から先方雛形契約書 原本(2部、先方の捺印は未だ無し)が送付されてくる

2.交渉
  当方から修正案を提示して交渉開始

3.妥結
  上記契約書を一部変更する旨を定めた覚書を合わせて締結することになる

4.締結
  先方雛形契約書+当社でプリントアウトした覚書を送付
  (各2部、当方捺印済、先方の捺印は未だ無し)

5.上記原本(当社控え:各1部)が一向に返却されてこない・・。



返却してくれない理由としては下記のような説が考えられますが、当社の場合は営業部門を介して返却の催促をしていることもあり、最後まで真相は闇の中となります。


[返却してくれない理由(一例)]
1.ただ返却を忘れているケース
  → 度々、催促してようやく返却される

2.先方が当方に返却したしたはず、と言っているものの、当方で受領した履歴が無く、
  所在が不明なケース
  (営業担当を介して原本の授受をする場合、当方営業担当が受領した原本を無くした可能性もあり)
  →先方に双方捺印済の原本(先方控え:1部)の保管がある場合、やむなく、
    そのコピーを貰って原本の代わりとして当社で保管することもあり。

3. 先方が意図的に返却してくれないケース

4.その他


性悪説に立ちますと、上記3のケースとしては以下のような先方の意図が想定されます。


[先方の意図(あくまで私の想像)]
1.先方としては、雛形契約書を原文通りに締結したかった。

2.なのに、面倒なことに当方から色々と修正依頼が来た。

3.先方の交渉窓口となっている営業担当は、一切の変更には応じるなと社内から強く言われている。

4.当方の修正依頼に応じる振りをして、雛形契約書+一部変更の覚書(2部)を
  当方から送付させ、雛形契約書の原本(先方控え:1部)だけを社内で保管して終いにする。
  当方から返却依頼が来ても、もう少し待ってくれと言って無視し、当社があきらめるのを待つ。



当方として原本が返却されなくて一番困ってしまうのは、万一、締結先と訴訟トラブルになった際に、「雛形契約書+一部変更の覚書は締結済」という前提として裁判で主張していけばいいのか、「契約は締結されていないこと」を前提として主張していけばいいのか、不明確になることです。

また、先方には、訴訟の内容によって、「雛形契約書+一部変更の覚書は締結済」と「契約は締結されていないこと」を先方の有利な方となるように使い分けるオプションを与えることになります。



4.返却されてこない場合の対応方法

あまりにも返却がされてこない場合、上記性悪説ケースも想定して、

「〇〇までに原本の返却が無い場合は、〇年〇月〇日付の〇〇契約書第〇条(途中解約)の定めに基づき、上記契約書は解約致します。」

という通知書を送付する選択肢もありますね。ただ、上記対応をしたことはありませんが・・。

上記のようなケースで、返却されてこない契約書に途中解約条項が無い場合、一方的な解約通知書を送付してもその効力はどうなのか、という問題もありますので難しいところですね。

契約書の現物管理を担当する法務部門担当の責任にフォーカスしますと、訴訟トラブルとなった際、「実は契約書が返却されてこないので、締結の有無が不明確なんです・・」と上司や経営層に言わなければならないのは、想像しただけでも胃がキリキリしてきそうです。

そこで、原本の所在があいまいになった際、当方が紛失したのではなく、先方が返却しないことが原因であり、当方は継続的に催促しているに先方が対応してくれない、ということだけは明確にたいところですよね。

そこで、小っちゃい話ではありますが、「あの法務担当の管理はどうなっているんだ」という叱責を少しでも軽減する為に、例えば、


[法務部門内のルール]
原本を送付後、2週間以内に先方から原本(当社控え:1部)の返却が無い場合は必ず返却の催促をする。催促した履歴は必ず残す。



というような部内ルールを設けて機を逸しないように催促し、先方の営業窓口では埒が明かなければ、その上席を巻き込んでひたすら催促することで、責任の所在をはっきりしつつ、さらに、原本の返却率を上げる予防策位しかありませんね。

後は、締結の履歴が残るように、今後の契約実務の主流になりつつある、オンライン上での電子契約を締結するのも良いかもしれませんね。

5行くらいで済みそうなところを、ここまでだらだらと書いてしまいました・・。

そもそも、原本が返却されてこないこと自体があり得ない話ではあるのですが、こんなときにはこんな対応方法があるよ、という方がいればご教示ください。




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[著者]
筬島 裕斗志氏、島田 邦雄氏、木村 和也氏、冨岡 孝幸氏、吉野 彰氏、瀧本 文浩氏)

[目次]
第1章 契約成立段階
第2章 契約履行段階
第3章 契約履行後の段階
第4章 債権債務管理
第5章 代理店関係
第6章 海外との取引
第7章 その他

[出版社内容情報]
ベストプラクティスの集積! 実務担当者の悩みどころに応える!

受発注に至る過程、原材料や部品の調達、製品の製造・納入、納品後の不具合対応等、さまざまな場面で多岐にわたる法律問題が生じうるメーカー取引。本書では、メーカー取引の法律実務に関するアドバイスや紛争解決に豊富な経験を持つ弁護士が、具体的な設問を通じて、問題解決のための実務的な視点を鋭く示す。



[その他、本書で参考になった箇所]
Q31 弁護士費用についての損害賠償義務の有無
不法行為の被害者が損害賠償を請求する訴えを提起する場合、判例上、一般人が単独で十分な訴訟活動を展開することは難しい、ということで、相当因果関係にある弁護士費用を訴訟上で請求することは認められるケースが多い。

一方、債務不履行を理由とする損害賠償請求の場合は、ケースによるが、弁護士費用を裁判で請求出来ないとする判例が多い。ただ、請求出来るとする説もある。



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド
(電撃ゲーム書籍編集部 著作)

[hitorihoumuメモ]
当初、4月28日の発売と同時にアマゾンで本書を購入しよう思いましたが、人気があって在庫がないのか、5月26日入荷予定とかだいぶ先の納期設定となっています。

そこで、1,000ページ超もあるので元は取れるかと思い、ヤフオクで定価の2倍の値段で購入しました。ここは父親の威厳を示すために大人買いしましたね。

本書という燃料を投下したことで、子供たちであーでもないこーでもないとさらに楽しそうに無人島開発に勤しんでくれているので、何よりです。

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1.仮想積読のすゝめ、2.本は買って読むものという考え方、3.コロナの影響により上記方法が無効化されてます・・

1.図書館蔵書検索サイトを活用した仮想積読のすゝめ

2012年9月5日に「カーリルで全国の図書館を横断検索」という題目で本ブログに記事を書きましたが、私は、本屋で欲しい本を見つけた場合、以下の手順で本を購入するかどうかを判断しています。2012年当時より少し改良しています。


[手順]

(1)本屋で面白そうな本を見つけた場合、複数の図書館の蔵書を一括検索出来るサービス「カーリル」で、
  自分で設定した地域(自宅、勤め先の近隣)の図書館に蔵書が無いかを検索。
  (スマホの専用アプリあります。)

  蔵書があればその場で予約するか、一旦、アマゾンの「欲しいものリスト」に追加して、
  本屋では買わない。

  https://calil.jp/

  もし、蔵書が無いか、蔵書があっても予約数が多い場合、一旦、
  アマゾンの「欲しいものリスト」に追加して、基本、本屋では買わない。

  (前から目を付けていた蔵書無しの本はその場で買う場合もある)
  
(2)帰宅後、PCで、アマゾンの「欲しいものリスト」に追加した本を、再度、
  カーリルで検索し、「蔵書あり」と「蔵書無し」に分けて、
  以下の通りお気に入りに追加する。

  お気に入りの名称に、どの地域の図書館にあるか(私であれば「葛飾区」、「港区」)を入れておくと、
  いちいちクリックしなくても、お気に入り画面をぱっと見てどの図書館に蔵書があるのかが分かる。

  上記が分かれば、「今週は港区で借りられる本から複数選書しよう」というように、
  使い分けが容易となる。複数の図書館に予約した本を取りに行くのが面倒ですからね。

[蔵書ありのお気に入り選択画面]
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[蔵書無しのお気に入り選択画面]
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  (注)いくつか違うカテゴりーに分類されている本がありますが、気にしないでください・・。

(3)手元に未読の本が無くなりそうになったら、上記お気に入りの中から、
   次、一番読みたい本をいくつか選び、「蔵書有り」の本は図書館で予約し、「蔵書無し」の本は、
   カーリルで蔵書が無いかどうかを最終確認の上、アマゾンで購入。

   購入する場合は、アマゾンプレイスで購入する。無ければ新品を買う。

  (以前、「蔵書無し」としてお気に入りに追加した本のカーリル検索画面リンクをクリックすると、
   いつのまにか、図書館が新たに蔵書してくれてて、図書館で借りられることがある、
   というラッキーな場合あり)



上記のように、欲しい本は、本の検索画面を「お気に入り」に追加して仮想積読していくことで、家の本棚や机に読みたい本がどんどん溜まっていって、「早く読まないと」とストレスを感じることもありませんし、場所を取ることもありません。

上記方法ではなくても、エバーノートに欲しい本をただメモしていく等の方法でも良いかと思いますが、仮想積読を進めてはいかがでしょうか?



2.本は買って読むものという考え方について

本にはラインマーカーや書き込みをして読み込みたいので、図書館では本は借りない、という方もいるかと思います。また、本は自分のお金で買わないとしっかり読まないから身銭を切って買うべし、という方もいると思います。

その考え方を否定するわけではありませんが、ポストイットなどを活用すれば図書館の本でもメモを残すことは出来ますし、読みたくないけど仕方なく読まないといけない本があるという人は別として、私の場合に限れば、読みたい本を図書館で借りているので、買わないとしっかり読まないということはありません。

また、辞書のように頻繁に使う本であれば私も新品を買いますが、そうでなければ、図書館で借りた本でどうしても残しておきたいページがあれば、(後でどの本だったか分かるように)本のタイトルもプラスしてスキャンするなり、スマホのカメラで撮影して保存してPCで保存しておけば、あえて本棚で蔵書していなくても良いかと思います。

(本棚にずらっと並んだ本たちを見たり人に見せるのが好きという人や、そんな本棚をバックにしてZOOM会議をしたいという趣向のある方を除きます)

どうしても現物が読みたくなったらまた図書館で借りられるので、図書館を自分の本棚として活用した方が色々とメリットがあるかと思います。少しでも、支払った税金を図書館で借りることで元を取れればという思いもあります(笑)

今のうちに購入しておかないと絶版になってしまうので購入しておきたい、という需要(研究者等)もあるかと思いますが、個人的には、絶版になったということは私にはご縁が無かったということで、あきらめるようにしています。。。

現物を積読していて色々な不都合が生じている方に、上記内容が少しでも参考になればと思います。



3.コロナの影響により上記方法が現在、無効化されてます・・。

とはいえ、現在、図書館がコロナの影響で臨時休館となっている為、図書館で借りたい本がたくさんあるにもかかわらず、借りられない、上記方法が使えないという状況となっています。

また、在宅勤務が増えてきて、これまで貴重な読書時間となっていた通勤時間(片道1時間×2)が無くなった為、本を読む時間が少なくなっているというマイナス効果も発生しています。
(在宅で勤務後、家で読めばいいじゃないかという声が聞こえてきますが、気が散って家ではなかなか集中して読めません・・)

臨時休館はこのまましばらく続くのではないかと考えておりますが、このままではその間、「蔵書無し」の本の購入率が100%となり、お小遣い制の私としては財政上厳しいので、早くコロナが終息してくれることを切に願っております orz~~



<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
(北野 唯我氏著作)


[hitorihoumuメモ]
私は現在、転職を考えているわけではありませんが、2018年下旬にまさに「このまま今の会社にいていいのか」と思い、何となく本書を図書館で予約しており、予約数が百数十人の順番待ちを経てようやく、忘れたころに4月頭に私の番が回ってきました。

目次にも記載されていますが、「仕事の「寿命」が切れる前に、伸びる市場に身を晒せ」はその通りですね。「伸びる市場」を「伸びる会社」に置き換えても良いでしょう。

同じ能力を持っていても、その人がいる業界、会社によりだいぶ、給与が異なります。ちょっと能力的にアレな人なのに、良い会社にいるというだけでかなり良い給与を貰えているな、俺・私の方が仕事は出来るのに、あいつはずるい、と感じている人もいるでしょう。
(あくまで一般論です。会社の選択眼とその会社に入ることが出来る能力という意味では、その人はあなたよりも高かったのです)

そういう意味では、私の今の所属会社は「伸びる会社」という条件を満たしておりまして、「伸びる会社」と確信して入社したというよりは、第二新卒時代にたまたま縁が合って入った会社が「伸びる会社」だったということですが、結果として、良い会社に入れてよかったなぁとしみじみ感じています。

問題は、言うは易しで、「伸びる会社」かどうかは事前に調査していても入ってみないと分からない場合が多いことです。また、今は伸びていても10年後は分からない、というのが難しいところですが、会社の成長が止まるか低下してきたら、他の会社に転職出来るように常にスキルを磨いていけば良いかと思いますね。いつの間にか、他の会社では拾ってくれないので今の会社にしがみつくしか選択肢が無い、というのはリスク高いですし、精神的にも宜しくないですからね。

と、普段、思ってもみないカッコいいことを書いて本記事を締めようと思います(^^;)



それぞれが日々をどのように過ごしているか、そこで差が出ると思うんですよ。

                                      本田圭佑



[本書目次]
プロローグ このままでいいわけがない。だけど…「漠然とした不安」の正体
第1章 仕事の「寿命」が切れる前に、伸びる市場に身を晒せ
     「一生食える」を確保する4つのステップ
第2章 「転職は悪」は、努力を放棄した者の言い訳にすぎない
     「組織の論理」が人の心を殺すとき第3章 あなたがいなくなっても、
      確実に会社は回る―残される社員、
      ついてくるパートナーとどう向き合うか
第4章 仕事はいつから「楽しくないもの」になったのだろうか?
     心から納得のいく仕事を見つけるために必要なこと

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<超個人的な備忘メモ(最近、読み終わった本)>
プラクティスIFRS
(PwCあらた有限責任監査法人 (編集) )

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主に、週末にブログを更新する予定です。

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